イギリス公衆衛生週報 感染症トピックス
2017年08月04日

Vol. 11 / No. 27

インフルエンザ予防接種計画の接種率の学校に基づいた解析、3年目

Analysis of vaccine uptake during third year of schools-based flu vaccine programme published

2015~2016年の冬季における諸学生の季節性インフルエンザワクチン接種率のデータの最終版がPHEから発表された。
このレポートでは英国で2013~2014年に開始され、最終的に2~6歳の小児全員を対象とした3年目の小児予防接種計画について述べられており、これは特に学童に焦点を当てている。
この新しいレポートには、2015~2016年の小学生のインフルエンザワクチンの累積接種率を掲載、報告しており、2016年4月に学校単位でPHEに提出されたシーズン終了時の最終結果に中心に取り上げている。この学校単位のデータには、同意、拒否、禁忌及び人口レベルの接種率の低さの予測因子などが記載されている。
学校での接種を行った地域では小学1,2年生の全体的な接種率は55.1%で、その他のプライマリーケア又は薬局での接種を行った地域では30.1%であった。
貧困や人種など接種率の低さの原因が明らかになった。

妊婦、そのパートナー及び妊娠を計画中の男女に焦点を当ててジカ熱のガイダンスを改訂

Zika guidance updated to focus on pregnant women, their partners and couples planning pregnancy

2017年3月、米国のCDCと欧州のECDC、WHOは共同でジカ熱の国別分類スキームを発表した。これを受けて、PHEとNational Travel Health Network and Centre(NaTHNaC)は、世界的な疫学データ、ウイルス及びウイルスによる様々な発症様式に関する理解度の向上を考慮し、ジカ熱に関するガイダンスを検証した。
PHE及びNaTHNaCの改訂ガイダンスの旅行者に対する推奨では、継続してこれまでと同じように国を高リスク、中等度リスク、低リスクに分類している。これらの渡航先のリスク分類に応じた妊婦に対する基本的な注意は変わらなかった。しかし、国のなかには分類が変わらなかったところもあった。これは、2015~2016年のアウトブレーク時のピークと比べて、世界的に多くの国でジカ熱の感染がかなり減少していることを考慮している。そのため、いくつかの国の分類は高リスクから中等度リスクにさげられている。また、英国で報告されたジカ熱の旅行者感染例の減少を反映させたものでもある(2017年は7月26日時点で14例、2016年の同時期には99例が報告されている)。
妊婦は高リスクの地域への不急の渡航を中止すること、中等度リスクの地域への不急の渡航の中止を検討することが推奨される。低リスクの地域への渡航に関する特別な注意はない。
リスクのあるすべての国又は地域に関する詳細な情報はPHEウェブサイトのcountry A to Z listingに掲載している。
ジカウイルスの性感染予防に関する勧告が改訂され、特に妊婦とそのパートナー、妊娠を予定している男女に焦点を当てている。これは、避妊具の使用(コンドームなど)、妊娠の回避に関する勧告がジカウイルスの性感染の可能性が最も高い者に確実に伝わるようにするものである。
ジカ熱の検査は、英国ではジカウイルス感染症に一致した症状を有さない患者には行っていない。そのため、妊娠を計画している男女にジカウイルス感染症のリスクを周知させ、適切な予防策をとるようにすることが重要である。