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コラム
COLUMN

2020.10.12

乾燥肌・スキンケア

【医師監修】肌の黒ずみは乾燥肌が原因?色素沈着のメカニズムや予防策について解説

肌が明るいと健康的な印象を与えますが、逆に肌がくすんだり、黒ずんだりすると、顔色が悪く見えたり、老けて見えてしまったりすることがあります。
今回は肌が黒ずんでしまう原因を「乾燥肌」という視点で探り、健康的な肌をとり戻すための乾燥肌対策をまとめてみました。

肌の黒ずみは乾燥肌が原因の可能性も

肌の黒ずみは乾燥肌と深くかかわっています。まずはその要因を考えていきましょう。

●乾燥肌が肌の黒ずみにつながる理由

肌の黒ずみは、皮膚の色素(メラニン)が沈着することで起こります。メラニン色素は、肌を構成する表皮の基底層とよばれる部分で生成されますが、皮膚の新陳代謝、いわゆるターンオーバーによって角層へ押し出されて皮膚から剥がれ落ちることで、健康な肌では生成と排出のバランスが保たれています。ところが、皮膚のターンオーバーがうまく働かないと、色素が肌に蓄積しやすくなり、黒ずみにつながってしまいます。
ターンオーバーの乱れはさまざまな要因で起こります。外的な刺激(たとえば、過剰な皮膚刺激、紫外線、乾燥など)によって皮膚がダメージを受けると、皮膚のターンオーバー機構が無理に働き、皮膚の生まれかわりが不十分になってしまうことがあります。また、日常の生活習慣が関連することも多く、寝不足、食生活の乱れ、過度なダイエット、たばこ、飲酒、ストレスなどは肌トラブルを引き起こすことがあるために注意が必要です。

●肌の黒ずみは手の甲から背中・おしりまで全身で起こり得る症状

肌の黒ずみは顔だけでなく、全身に起こる現象です。肌荒れやかゆみによって肌を強くこすったり、背中ニキビによる炎症、下着の擦れによるおしりの黒ずみ、紫外線による手や腕の色味の変化など、メラニン色素は全身の皮膚に沈着してしまう可能性があります。また、小鼻まわりに目立つ毛穴の黒ずみも、実は乾燥肌が原因で起こっていることがあります。
黒ずみの濃さによって、色素沈着を起こしている位置に違いがあります。色素の沈着が肌の表面付近で起こっている場合にはこげ茶や黒い色調をしており、皮膚のターンオーバーを整えることによって黒ずみを改善できることが多いのですが、一方で、青色や灰色の色調をしている場合には、肌の奥深くで色素沈着が起こっているため、黒ずみを改善することは困難であると考えられています。

そもそも乾燥肌の原因は?

黒ずみの原因になる乾燥肌。その症状や原因は何なのか見ていきましょう。

●乾燥肌の症状

健康な皮膚は、表面に適度な皮脂膜と水分が保持され、角層の状態が整っています。角質層は天然保湿因子(NMF)が含まれる角層細胞とその間を埋める角層細胞間脂質で構成され、これらの組織が水分の透過に対するバリアや外的刺激から皮膚を守る重要な役割を果たしています。つまり、肌のバリア機能が保たれた状態であれば、乾燥肌を起こさないわけです。
一方で、油分や水分が不足した乾燥肌は、皮膚の表面から角片が剥がれやすくなっており、角層が乱れた状態です。触れるとカサカサした状態を呈し、衣服が触れるなど外部からの刺激を受けると、チクチクとした刺激感やかゆみを感じやすくなっています。入浴後や洗顔後に肌がつっぱった感じがするのも乾燥肌の特徴的な症状です。

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●乾燥肌の原因①:肌のターンオーバーが乱れ、バリア機能が低下

皮膚はターンオーバーを繰り返しながら新しい細胞に生まれ変わるため、組織の修復やバリア機能が維持されます。ところが、このターンオーバーが上手く働かないと、正常な皮膚形成が行われないために肌のバリア機能が低下し、外部からの刺激から肌を守れなかったり、肌内部の水分を保持できずに逃がしてしまったりします。
また、毛穴の黒ずみも皮膚のターンオーバーが上手く働かないためにできるものです。本来剥がれ落ちるべき角質が毛穴に詰まって皮脂と一緒になって角栓を形成し、それが時間とともに酸化して次第に黒ずんでくるわけです。

●乾燥肌の原因②:紫外線からのダメージや空気の乾燥

紫外線を過度に浴びた肌ではメラニン色素が過剰に産生され、次第に黒ずんだ肌になります。また、紫外線は肌にダメージをもたらすため、本来の水分保持能が低下してしまい、乾燥肌の状態になりやすくなります。
乾燥した空気も乾燥肌の原因です。エアコンの効いた部屋に長時間いたり、冬場に外出して、肌が乾燥したという経験があると思います。皮膚の角層の水分量は外界の湿度と関連しており、外界の湿度が低いと皮膚の水分量は低下し、乾燥肌を呈してきます。

●乾燥肌の原因③:間違ったスキンケア

入浴時のスキンケアも、やり方によっては乾燥肌の原因となるため注意が必要です。たとえば、硬いナイロンタオルやボディブラシなどで肌をこすりすぎると、肌の表面を傷つけ、バリア機能を低下させることがあります。ゴシゴシと力任せに洗うことも同じことが言えます。
また、洗顔料やボディソープなどで洗浄力の強いスキンケアアイテムを使うと、肌に必要な油分や脂質まで洗い流してしまうことがあり、肌のバリア機能が低下する要因となります。
さらに、洗い流す際のお湯の温度にも注意が必要で、熱いお湯は肌から余分に油分をとり去りやすく、乾燥肌に陥りやすいと考えられています。

乾燥肌を改善し、肌の黒ずみを予防する方法

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乾燥肌にならないために、普段の生活のなかで気を付けていくべき点を紹介します。

●紫外線対策

紫外線は乾燥肌や色素沈着に大きく関与するため、紫外線対策は入念に行ってください。紫外線は季節に関係なく1年中降り注ぐため、通年の対策が必須になります。日頃から日焼け止めクリームや日傘などで対策しましょう。

●肌に合ったスキンケアでしっかり肌を保湿

スキンケアは肌本来の再生能力を高めてくれますが、自分自身の肌質を正しく理解せずに行うことは禁物です。人の肌質は、普通肌タイプのほか、皮膚の水分と皮脂が常に不足している乾燥肌タイプ、皮脂分泌が多い脂性肌タイプ、乾燥性と脂性の両方の性質を併せ持った混合肌タイプに大別されますが、それぞれの肌タイプにあったスキンケアを行い、肌の状態を整えておきましょう。
洗顔料や入浴剤なども洗浄力だけでなく、肌にやさしい素材や刺激の少ない商品を選んで使うことも大切です。洗顔後や入浴後には化粧水などで保湿し、乾燥肌を防ぎましょう。

●普段から肌への摩擦や刺激に気を付ける

肌への刺激は乾燥肌のトラブルを助長します。下着や衣類、アクセサリーなどは肌へのストレスが少ない素材やサイズに見直すことが大切です。
からだや顔を洗うときにゴシゴシと力を入れすぎていたり、硬い素材のボディタオルでこすっていたりする場合は、肌にストレスを与えてしまうことになります。たっぷりの泡でやさしく洗ったり、柔らかい素材のボディタオルに買い替えたりするなどの工夫で、肌への刺激を少なくしましょう。

●肌の乾燥が気になる方は室内の加湿も

部屋の湿度は肌の乾燥に影響します。加湿器を設置したり、濡れタオルを室内に干したりして部屋が乾燥しないようにしましょう。お湯を張ったカップや容器を部屋に置いておくだけでも乾燥肌対策には有用です。

肌の黒ずみを改善したいなら乾燥肌から脱出!うるおいのある美肌を手に入れよう

肌の黒ずみは、肌の内部に保持すべき水分が少ない乾燥肌が原因で起こることがあります。肌本来のターンオーバーが乱れたり、強い紫外線を浴びて肌がダメージを受けたり、その他に空気の乾燥や誤ったスキンケアによって乾燥肌に陥りやすいと考えられます。
そのため、肌に悪影響を与えてしまう生活習慣の見直し、紫外線対策、正しいスキンケアを行いながら乾燥肌を予防し、肌の黒ずみが抑えられた健康的な美肌を手に入れましょう。

中島医師よりコメント

ターンオーバーが乱れると、角質が表層上にたまりお肌の色調が黒ずんで見えることがあります。ターンオーバーを正常化させるには、保湿がとても大事です。ピーリングやスクラブで角質を除去することがあれば、その後もしっかりと保湿を心がけましょう。

監修者画像

監修者

医師:中島由美

金沢医科大学医学部を卒業後、大学病院で小児科、市中病院で内科医として勤務。皮膚科、美容皮膚科でも研鑽を積み、2018年クリスタル医科歯科クリニックにて内科、アレルギー科、美容皮膚科を開設。内科院長として勤務。

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