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コラム
COLUMN

2020.12.03

乾燥肌・スキンケア

【医師監修】かゆみを伴う乾燥肌でも掻くのはNG!傷をつくらないための対処法

乾燥肌になるとかゆみが起こることがあります。かゆみのある部分はつい掻いてしまいがちですが、掻きすぎて傷ができたりすると皮膚症状はさらに悪化し、悪循環になってしまいます。今回は乾燥による傷をつくらないためにできることをご紹介します。

乾燥肌でかゆい!掻くと肌はどうなる?

●「かゆみ」は生体防御反応の一種

「かゆみ」は生体防御反応の一種で、体に異物が付着したことを知らせるために生じます。肌は異物を刺激として察知し、かゆみ物質を肌内部の細胞から分泌させます。このかゆみ物質が知覚神経を刺激して脳に情報が伝達されることで、脳は刺激を「かゆみ」として認識し、異物を取り除こうと反射的にその箇所を掻いてしまいます。

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●バリア機能の崩れと「かゆみ」の関係

何らかの要因で肌の角質層がダメージを受け、バリア機能が崩れてしまうと、肌内部に保持されていた水分が蒸発してしまいます。また、肌の水分が失われると肌の構造が崩れ、知覚神経が刺激を受けやすくなり、かゆみ物質の脳への伝達も起こりやすくなると考えられています。それにより、ほこりや汚れなどの異物のわずかな接触でも直に肌に刺激を与えるためかゆみを感じてしまうのです。

肌にかゆみを感じた際、肌を掻いてはいけません。肌を掻くと角質層が傷つき、バリア機能がさらに崩れるだけでなく傷をつくってしまうケースもあります。すると、肌はますます刺激に敏感になり、「かゆい」→「掻く」→「かゆい」の悪循環に陥ってしまいかねません。特に乾燥肌はわずかな刺激でもかゆみが生じてしまうため、無意識にかゆい所を掻いてしまいそうですが、掻くことでかえって肌にダメージを与え、肌の状態を悪化させてしまう恐れがありますので、保冷剤や氷を包んだタオルでかゆい部分を冷やし、肌を傷つけないようにしましょう。

●肌の傷は色素沈着や黒ずみの原因に

かゆみを軽減するために肌を擦ったり掻いたりして傷をつけると色素沈着する場合があります。肌が掻き傷など刺激を受けたとき、肌の防御機能として表皮に存在する色素細胞が刺激されて黒色メラニンが過剰に分泌されることで表皮や真皮に沈着し、肌表面にも色素沈着になってしまいます。

掻いた傷が黒ずみとなって肌に残る場合もあり、通常沈着したメラニン色素は肌のターンオーバーで、皮膚の外側に押し出されて次第に消えることがほとんどですが、ターンオーバーが正常に行われない場合や、紫外線を浴び続けたりすると、そのまま黒ずみとなって残って消えにくくなることがあります。

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そもそも乾燥肌とはどのような状態?

乾燥していると肌の表面が水分を保つ機能が落ちて角質がたまり、皮膚が小板状に剥がれることでひび割れているように見えるほか、白く毛羽立ったように粉をふくこともあります。乾燥がひどくなるとさらにキメの粗い肌になり、このような状態が目立ってしまいます。
肌内部に水分が保たれていない状態で、水分だけでなく油分も不足し、肌表面を潤すことも保護することも弱まっていますので、肌はカサカサした状態になり、手で触った時にザラついたり、パサついている感触になることもあります。

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肌に傷をつくる前に試してみたい対処法

かゆみを伴う乾燥肌になっている状態で傷をつくらないための対処法をご紹介します。

●肌を掻きむしる前に市販薬でかゆみを抑える

既にかゆみの症状がある場合は、炎症を抑えるかゆみ止めなどの市販薬を使って症状を抑える方法があります。かゆみを抑えれば肌を掻かずに済み、肌のダメージを防げます。

●乾燥肌を防ぐためにしっかりと保湿をする

かゆみの原因のひとつ乾燥肌の予防として保湿をしっかり行いましょう。保湿をしっかりと行って、肌を健康にすればバリア機能も向上し、多少の刺激ではかゆみにつながらなくなるので、傷をつけてしまうことも防げます。

化粧水や乳液・クリームなどを使って普段から丁寧にスキンケアを行いましょう。肌に水分をたっぷり入れることと、それを逃がさないために油分でフタをすることが大切です。もったいないからといって少量しか使わないのではなく、化粧水、乳液、クリームは適切な量を使用し、しっかり保湿を行いましょう。

ドラッグストアで気軽に購入できる白色ワセリンを取り入れることもおすすめです。白色ワセリンは皮膚の中の油分とはまた違いますが、皮膚に膜のようにつき、水分の蒸発を防ぐことで保湿効果を示します。

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●かゆみの症状が続く場合は医療機関へ

肌のかゆみ症状が続く場合や悪化する場合は自分で何とかしようとせず、医療機関へ相談することも大切です。アトピー性皮膚炎など思わぬ要因が乾燥肌を引き起こしている可能性もあるので、気になる方は皮膚科に相談してみましょう。

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肌に傷をつけないためにもしっかり保湿をして乾燥肌を防ごう

かゆみから肌を掻いて傷をつける前にかゆみ止めを使って症状を和らげたり、保湿剤を使ったりして肌の乾燥を改善しましょう。
乾燥肌は毎日のケアが大切で、入浴や洗顔後すぐの肌に水分が多い状態のタイミングで肌を保湿したりなど、スキンケアを工夫してみましょう。

中島医師よりコメント

肌を掻いてしまうと、肌のバリア機能が崩れ更に乾燥と痒みを招いてしまいます。乾燥肌による痒みは、保湿をしっかりと行いましょう。痒みがなかなか収まらない時は、医療機関に受診し相談してみてください。

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監修者

医師:中島由美

金沢医科大学医学部を卒業後、大学病院で小児科、市中病院で内科医として勤務。皮膚科、美容皮膚科でも研鑽を積み、2018年クリスタル医科歯科クリニックにて内科、アレルギー科、美容皮膚科を開設。内科院長として勤務。

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