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【医師監修】インフルエンザワクチンはウイルスの種類ごとに違う?接種方法も解説

2022.11.28| 感染症・消毒

毎年のように冬場に流行するインフルエンザですが、その予防法の1つとしてワクチンの接種が挙げられます。

今回は、インフルエンザワクチンの種類についてご紹介します。

インフルエンザウイルスの種類

インフルエンザの種類はA型、B型、C型の3つに分けられます。

A型に関してはさらに144種類に分類される亜型も存在しています。これは、A型が毎年のように変異を起こしていることによります。また、B型は2種類、C型は1種類の亜型が存在しています。

B型は初めて感染した時には強い症状が現れますが、2度目の感染からはそれほど悪化しないと考えられています。C型に関しては感染力も弱く、症状も軽い傾向にありますので、毎年流行しているインフルエンザはA型とB型の場合がほとんどと言われています。

インフルエンザワクチンは型ごとに種類も違う?

インフルエンザ予防にワクチンを打つのなら、種類が多いA型と、感染力が弱くはないB型に備えておきたいでしょう。それぞれを予防するための接種が必要かと考える方もいらっしゃるかと思いますが、国内で広く用いられている「4価ワクチン」は、A型とB型両方の予防効果が期待できます。

接種の回数

インフルエンザワクチンの接種回数についてですが、13歳以上は、原則1回のみとされています。

4価ワクチンは主に感染することが多いA型とB型を両方予防してくれるため、別で2回接種する必要は基本的にありません。ただし、基礎疾患のある方で著しく免疫が抑制されている状態にあると考えられる場合などは、医師の判断で2回接種となる場合があります。

13歳未満は、2回接種後の方がより高い抗体価の上昇が得られることから、2回接種するように言われています。3歳以上で前シーズン接種歴のある場合に限り1回接種でも可能と判断される場合もあります。

接種方法は注射のみ?

インフルエンザワクチンは、一般的には注射で接種されますが、経鼻噴射による接種方法もあります。それぞれの特徴を以下で詳しく解説します。

不活化ワクチン(注射)

病原体となるウイルスや細菌の感染する能力を失わせたものが原材料で、数回接種して免疫を獲得することが必要なものです。一定の間隔で2~3回接種して、最小限必要な免疫を獲得し、約1年経過してから追加接種すると免疫が大きく増加し、十分な抵抗力を得られます。

生ワクチン(経鼻噴射)

病原体となるウイルスや細菌の毒性を弱めて病原性をなくしたものが原材料で、接種された人の体内で増殖して免疫がつくので長持ちするため、接種の回数は少なくて済みます。
インフルエンザ予防の生ワクチンとして、直接鼻にスプレーをするタイプのワクチンがあります。注射ではないので痛みがなく行える方法です。

ただし、こちらは日本ではまだ承認されていないので、ワクチンによる健康被害が起こった場合、公的な補償制度は適応されません。また、生ワクチンは免疫不全者および妊婦など、使用できない方もいるので注意が必要です。

インフルエンザワクチンはいつ頃接種すれば良い?

インフルエンザワクチンは、効果が出るまでに通常2週間ほどかかると言われています。インフルエンザは例年12月ごろから流行し始めるので、11月~12月中旬までに接種すると良いでしょう。

また、特にA型は毎年流行する型が変わるため、ワクチン接種は1年に1回した方が良いとされています。

インフルエンザワクチン以外に予防する方法はある?

ここまでインフルエンザワクチンの接種ついて紹介してきましたが、その他にはどのような予防方法があるのでしょうか。以下で詳しく解説します。

抗インフルエンザ薬を服用する

主な抗インフルエンザ薬にはタミフル、イナビルなどがあります。インフルエンザの治療薬であると同時に、予防効果もあるということが証明されています。ただし、予防で抗インフルエンザ薬を処方してもらう場合、治療ではないことから自己負担での自費診療になります。

ウイルスとの接触を減らす

マスクを着用することや、人混みへの外出を控えることで、ウイルスと接触する機会を減らすようにしましょう。また、帰宅したら手洗いうがい、消毒することを習慣化することが感染予防につながります。

免疫力を高める

規則正しい生活で体力と免疫力の向上を目指します。健康維持のためには栄養もしっかり補う必要がありますので、バランスの良い食事も大切です。

さまざまな方法でインフルエンザ対策をしましょう

今回は、インフルエンザワクチンについて詳しく解説しました。国内では、A型とB
型どちらも予防できる「4価ワクチン」が広く用いられています。

インフルエンザの流行時期を迎える前に、インフルエンザワクチンを接種して予防するようにしましょう。

また、その他にもインフルエンザを予防する方法はありますので、今回ご紹介した内容をもとに、対策するようにしてください。

工藤医師よりコメント

インフルエンザワクチンは効果が現われるまでに2週間程のタイムラグが生じますので、流行前の早い段階でワクチンを摂取することが大切です。ただし、ワクチンを接種したからといって、100%感染を防ぐことはできませんので、日頃から予防対策を実践しましょう。

監修者

医師:工藤孝文

内科医・糖尿病内科・統合医療医・漢方医。
福岡大学医学部卒業後、アイルランド、オーストラリアへ留学。
現在は、自身のクリニック:みやま市工藤内科で地域医療に力を注いでいる
専門は、糖尿病・高血圧・脂質異常症などの生活習慣病、漢方治療・ダイエット治療など多岐にわたる。
テレビ・ラジオなどのメディアでは、ジャンルを問わず様々な医療の最新情報を発信している。
NHK「ガッテン!」では、2018年度の最高視聴率を獲得した。
著書は15万部突破のベストセラー「やせる出汁」をはじめ、50冊以上に及ぶ。
日本内科学会・日本糖尿病学会・日本肥満学会・日本東洋医学会・日本抗加齢医学会・日本女性医学学会・日本高血圧学会、日本甲状腺学会・日本遠隔医療学会・小児慢性疾病指定医。

 

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