消毒薬のQ&A

ケア関連の感染予防・対策

創部、褥瘡部位の消毒の必要性(感染の有無により)はあるのかは?

創部や褥瘡部位の消毒は、感染がある場合に必要です。また、微生物汚染がある場合も、汚染の程度や菌種によっては必要になります。

創傷部位(創部)

消毒薬を用いるのであれば、感染または微生物汚染がある場合に限定して、菌消失後は5日間を超えて用いないようにします。なぜなら、消毒薬はいずれも細胞毒性を示すため、清潔創への適用では治癒の遅延が生じるからです1)。創部への消毒薬の適用では、抗菌効果のみならず細胞毒性にも配慮する必要があります。

褥瘡部位

消毒薬を用いる場合にも、必要最小限とします。感染症状を呈したり、高菌量の定着(微生物検査値が2+または3+)などが生じている場合のみの使用とする必要があります2-4)。なぜなら、いずれの消毒薬も細胞毒性を示して創傷治癒を遅らせるので、消毒薬を褥瘡部位へ用いるべきでないとの意見があるからです5-7)。通常の洗浄では、細胞毒性を示さない生理食塩水で対応すべきです8)

引用文献

  1. Morain WD, Colen LB: Wound healing in diabetes mellitus. Clin Plast Surg 17: 493-501, 1990.
  2. Phillips D et al: Wound cleansing versus wound disinfection: a challenging dilemma. Perspectives 21: 15-16, 1997.
  3. Heggers JP et al: Bacterial and wound-healing properties of sodium hypochlorite solutions: the 1991 Lindberg award. J Burn Care Rehabil 12: 420-424, 1991.
  4. 河合修三:各種皮膚潰瘍治療薬の湿潤環境を重視した病期別使い分けによる皮膚潰瘍治療成績.皮膚科紀要89: 693-714, 1994.
  5. Goode PS et al: Pressure ulcers−local wound care. Clin Geriatr Med 13: 543-552, 1997.
  6. Maklebust J: Treating pressure ulcers in the home. Home Healthcare Nurs 17: 307-315, 1999.
  7. Cervo FA et al: Pressure ulcers−Analysis of guidelines for treatment and management. Geriatrics 55: 55-60, 2000.
  8. O’Neill D: Can tap water be used to irrigate wounds in A&E? Nurs Times 98(14): 56, 2002.