速乾性すり込み式手指消毒剤 一般用医薬品[第3類] ラビショット・ラビジェル

手指消毒効果

ラビショット及びラビジェルの手指消毒効果について評価するため、欧州標準化委員会(CEN)が定める手指消毒効果試験(EN1500:2013)に準じて試験を実施し、60vol%イソプロパノール及び日局消毒用エタノールと比較検討した。

その結果、ラビショット(3mL×1回)及びラビジェル(1mL×1回又は2mL×1回)の手指消毒効果は、60vol%イソプロパノール(3mL×2回)及び日局消毒用エタノール(3mL×1回)と同等であり、有意差は認められなかった(一元配置分散分析法、p>0.05)(図1)。

以上のことから、ラビショット及びラビジェルはポンプ1プッシュ量で優れた手指消毒効果を示し、EN1500:2013の要求基準を満たすことが確認された。

【供試製剤】
製剤名 供試量
ラビショット 3mL(ポンプ1プッシュ)×1回
ラビジェル 1mL(ポンプ1プッシュ)×1回
2mL(ポンプ2プッシュ)×1回
60vol%イソプロパノール:基準製剤 3mL×2回
日局消毒用エタノール 3mL×1回
【 供試菌 】
Escherichia coli NBRC 3301(= Escherichia coli K12 NCTC 10538)
【試験方法】
EN1500:2013に準じて、被験者の手指を供試菌液(2×108~9cfu/mL)で汚染させた後、培地中で指先を揉み洗いし、消毒前検体とした。次に供試製剤で手指消毒を行った後、不活化液(3w/v%ポリソルベート80、3w/v%サポニン及び0.3w/v%レシチン)で指先を揉み洗いし、消毒後検体とした。消毒前及び消毒後検体について、寒天平板混釈法により菌数を測定した
【評価方法】

消毒前の生菌数及び消毒後の生残菌数から、以下の式により対数減少値を算出した。さらに製剤間の差について統計解析(一元配置分散分析法)を行い、EN1500:2013の要求基準*4への適否を評価した。

対数減少値 = Log 消毒前の生菌数
消毒後の生残菌数

*4:手指消毒剤を用いて手指消毒を実施した際の手指消毒効果が60vol%イソプロパノールを用いて手指消毒(3mL×2回)を実施した際の手指消毒効果を有意に下回らないこと。

図1.手指消毒効果(EN1500:2013)

図1.手指消毒効果(EN1500:2013)