知って得する! 腸活コラム 知って得する! 腸活コラム

VOL.101 便秘に悩む中学生は多い?原因や改善方法を詳しく紹介

便秘になると、お腹が張って苦しかったり、ガスが溜まった感じがしたり、腹痛などの不快感を伴います。

学校生活を送る中学生にとっては学校の授業や部活動などで一定時間拘束されると、気軽にトイレに行くことができないため、便秘を悪化させてしまう場合があります。そこで今回は、中学生が便秘になる主な原因と、改善方法を詳しく紹介していきます。

中学生でも便秘になる?

便秘は「本来体外に排出すべき糞便を十分量かつ快適に排出できない状態」です(慢性便秘症診療ガイドライン2017より)。

排便回数が通常でも、残便感がある場合は便秘と診断されることがあります。

便秘は大人も子どもも抱える悩みで、年齢はあまり関係ありません。しかし、便秘になる要因は大人と子どもで異なることもあります。

中学生が便秘になる主な原因

中学生の便秘として考えられる要因を紹介します。便秘に悩んでいる中学生は以下の4つのポイントをチェックしてみましょう。

成長期のホルモンバランスの乱れ

中学生になると成長ホルモンの分泌が多くなる時期です。成長期には身長が伸び、体つきも大きく変化していきます。こうしたことから、成長期はホルモンバランスが乱れやすい時期でもあります。

ホルモンバランスが乱れると自律神経の乱れが生じ、体調の変化も見られやすくなります。その1つが便通の異常です。

とくに女の子は月経が始まるタイミングで便秘になるケースがあります。月経前には黄体ホルモンの分泌が盛んになることから、ホルモンの影響で大腸のぜん動運動が抑えられてしまい、便秘がちになる傾向があります。

授業中や部活中で便意を我慢している

中学生は授業や部活動など、学校で過ごす時間が長くなるでしょう。

授業や部活動が始まれば、決まった時間は集中しなければならず、その間はトイレに気軽に行くことができません。トイレに行きたくても、周りの生徒の目を気にするあまり、「トイレに行きたい」と言いにくい状況になることも多いでしょう。

また、男子トイレでは排便するために個室に入ることになり、個室の扉が閉まっている状態をほかの生徒に見られたくないために、排便を我慢してしまうケースもあるかもしれません。

さらに、排便時のにおいを気にするあまり、恥ずかしくて学校のトイレで排便したがらない生徒もいるでしょう。

そうしたことから、学校で便意を感じても我慢してしまう中学生が多いと考えられます。便意を我慢することが多くなると、便意を段々と感じにくくなってしまうため、排泄行為に結び付かず、気が付けば便秘になっていることがあります。

ダイエットなどによる食生活の乱れ

中学生は多感な時期です。成長期で体つきの変化が大きく、とくに女の子は体型を気にしてダイエットをすることがあるかもしれません。

ダイエットや、睡眠時間を優先してしまい、朝食を食べないことで便秘になることもあります。朝食後は腸のぜんどう運動が活発になり、排便につながります。朝食を食べないと、腸の動きも鈍いままで便意が起こりづらく、便秘の原因になりがちです。

また、食事回数は十分でも、1回の食事量を減らしたり偏食になったりすることでも便秘になる可能性があります。ダイエット中は食物繊維や水分も不足しがちなので、それによって便量が少なくなったり、便が硬くなったりして、便秘になることが多いです。

部活動や勉強などによる生活習慣の乱れやストレス

中学生になるとテスト勉強や部活動などで忙しく、ストレスも多くなることが多いです。

日中は学校生活、夕方からは習い事や塾、宿題などに追われ、それらを夜間にこなすことで夕食の時間が遅くなったり、就寝時間が遅くなったりするなど、中学生になると生活習慣が乱れやすくなります。

また、中学生は卒業後の「進路」の問題に直面します。定期テストの結果や期末評価が進路選択に影響することもあります。そういったことでストレスを抱え込みやすい時期でもあります。

このように、不規則な生活リズムやストレスは自律神経の乱れにつながるため、便秘の原因となってしまいます。便秘が気になる場合には生活習慣を見直してみると良いでしょう。

中学生の便秘を改善する方法

中学生であっても便秘の改善方法は大人と変わりませんが、中学生自身ですべて改善するのは難しいこともあります。便秘の症状がある場合はまず保護者に相談して改善方法を試していきましょう。

ここからは普段の生活のなかで意識して取り組みたい便秘の改善方法を紹介します。

規則正しい生活を心がける

規則正しい生活は自律神経を整える効果に期待ができます。自律神経が整ってくれば、便秘解消につながります。

そのためには早く寝ることをおすすめします。睡眠時間がきちんと確保できれば、朝寝坊をしにくくなり、起床してからも朝食の時間や、トイレに行く時間も確保できるようになります。

まずは布団に入る時間を決め、そこから逆算して学校の宿題をやる時間、お風呂に入る時間、自由な時間などを確保していき、夜更かししない生活リズムを習慣化しておきましょう。また、休日も起床時間や就寝時間が平日と大きく変わらないようにして、生活リズムを崩さないように心がけてください。

また、学校のトイレで排便しにくい場合、自宅で排便を済ませておくと良いです。起床してから学校に行くまでにトイレに行く時間を確保し、排便を済ませる習慣をつけておきましょう。

朝食をしっかり食べるようにする

普段からバランスの良い十分量の食事を、朝昼晩3回、きちんと食べることが大切です。これは成長期を迎える中学生にとってはとても大切なことです。

とくに朝食は最も重要といえます。朝は胃が空っぽの状態なので、食べ物が胃に入ってくる刺激によって、腸のぜんどう運動が活発になり、便意を感じやすくなります。

朝にトイレに行く習慣をつけておくと、排便リズムが整ってくるでしょう。

水分補給をこまめにする

体が水分不足になると、大腸での水分吸収が促進されて便が硬くなり、排便しづらくなることがあります。

そのため、硬い便で困っている場合には意識的にこまめな水分補給を心がけましょう。授業の合間の休み時間や部活の休憩時間を利用して水分を補給しましょう。

授業中や部活中でも水分補給をしても問題がない場合、のどが渇いたタイミングで水分補給すると良いでしょう。

中学生でも服用できる便秘薬を試してみる

すぐにでも便秘の症状を緩和したい場合は、中学生でも服用できる市販の便秘薬を試してみるのも良いでしょう。

便秘薬には、腸を直接刺激してぜん動運動を促す「刺激性」のものと、便に働きかけて排便しやすくする「非刺激性」のものがあります。非刺激性の便秘薬はクセになりにくく、お腹も痛くなりにくいのが特徴です。

酸化マグネシウムの便秘薬は「非刺激性」で、中学生の年齢でも服用可能です。便秘で悩んでいる中学生は酸化マグネシウムの便秘薬を試してみるのも、1つの方法です。

ただし、便秘薬を検討している場合は、保護者に相談したうえで、製品の用法用量を守って服用するようにしましょう。過剰に摂取したからといって効果が早く出るわけではありません。用法用量を守らないことで副作用が出てしまう可能性もあるため、必ず説明書を確認しましょう。

中学生も便秘は生活習慣の見直しが大事!規則正しい生活を送ろう

中学生の便秘の主な原因はこの記事でご紹介したとおりですが、生活習慣の乱れや自律神経の乱れなど、生活習慣が便秘の大きな要因になっていることがあります。

中学生は勉強や部活動、習い事などで忙しくなる時期ですが、便秘を改善するためにも規則正しい健康的な生活を心がけましょう。

また、今回紹介した対処法を試しても便秘が解消しない場合や、腹部の痛みや違和感が強い場合は、我慢せずに医療機関を受診するようにしましょう。

酸化マグネシウムは非刺激性 酸化マグネシウムは非刺激性
POINT 1 お腹が痛くなるにくい。 POINT 1 お腹が痛くなるにくい。
POINT 2 クセになりにくい。 POINT 2 クセになりにくい。