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VOL.108 わかめは便秘改善効果が期待できる?適切な摂取量と生活習慣のポイントも解説

便秘は、硬い便による排泄困難感だけでなく、腹痛や頭痛を伴ったり、肌荒れや食欲不振などの原因になったりと、日常生活にさまざまな影響を及ぼします。

便秘改善を目指して、どのような食事や栄養分と摂れば良いのか悩んでいる方も多いでしょう。

そこで今回は「わかめ」に着目して、その便秘改善効果などを解説していきます。普段の食事にも取り入れやすい食材ですので、ぜひ参考にしてみてください。

便秘の種類

便秘は大きく分けると「機能性便秘」と「器質性便秘」に分類されます。

機能性便秘とは、大腸や直腸が正常に働かなくなることで生じる便秘です。生活習慣の乱れやストレスによる自律神経の乱れ、加齢による生理機能の低下などが原因といわれています。

一方で、器質性便秘とは、大腸の中を便がスムーズに動けなくなることで生じる便秘です。大腸の手術後や大腸がんなどによって大腸の中が狭くなっていることが原因で起こります。

私たちが日常生活で便秘解消に取り組めるのは機能性便秘のタイプです。正常に働かない腸の動きを、できるだけ元に戻してあげることができれば、便秘が解消するかもしれません。

わかめは便秘改善効果が期待できる?

便秘改善効果が期待できる栄養素といえば、食物繊維を思い浮かべる方も多いでしょう。その食物繊維には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2種類があります。

海藻類、果物、きのこ類などには水溶性食物繊維が豊富に含まれ、豆類、根菜、穀物類などには不溶性食物繊維が豊富に含まれています。「わかめ」には、水溶性食物繊維が豊富に含まれています。

この水溶性食物繊維の働きは、食物繊維自体が水に溶け、水分を保持しながら大腸に運ばれるため、硬い便を柔らかくする効果が期待できます。

また、善玉菌のエサとなるため、腸内で善玉菌を増やし、腸内環境を整える効果が期待できます。

水溶性食物繊維が豊富な「わかめ」は、便秘改善効果に期待ができる食材といえるでしょう。

便秘解消を目指すためのわかめの適切な摂取量は?

わかめには水溶性食物繊維が含まれています。食物繊維をはじめとする栄養素は食事で摂取することがほとんどですが、食事は色々な食材をバランス良く摂ることが大切です。

厚生労働省は生活習慣病の発症予防として理想的な食物繊維摂取量(目標値)を発表しており、成人では24g/日以上とされています。

しかし、実際の日本人(成人)の食物繊維摂取量はその目標値を大きく下回る13.7g/日にとどまっています。そこで、厚生労働省は「日本人の食事摂取基準(2020年版)」において、食物繊維の当面の目標摂取量を男性21g以上、女性18g以上としています。

日本食品標準成分表2020年版(八訂)によると、乾燥わかめ(カットわかめ)の食物繊維含有量は可食部100gあたり約39gと豊富です。ただし、わかめばかりを摂りすぎると体の不調を起こす可能性があります。

わかめは食べ過ぎず、適度に摂るようにしてください。例えば、わかめ料理を1~2品プラスして、バランスの良い食事を摂るのが良いでしょう。

水溶性食物繊維はわかめのほかに、りんごやキャベツ、納豆などにも豊富に含まれています。わかめ以外の食材でも食物繊維を補うようにすると良いです。

わかめを食べ過ぎるとどうなる?

水溶性食物繊維を豊富に含むわかめは、食べ過ぎると下痢や胃もたれの原因になることがあります。

とくに乾燥わかめは注意が必要です。水で戻せばカサが何倍にも増えるため、水できちんと戻さないまま食べてしまうと、消化液でカサが増えてしまうばかりか、消化もほとんどされないので、胃もたれや腸閉塞の原因になる可能性があります。

わかめ以外で便秘解消を目指す方法

便秘解消を目指すなら、食事や生活習慣も重要です。ここからは、わかめ以外で便秘解消を目指すための方法を紹介します。

バランスの良い食事メニューを考える

わかめだけでなく、キノコ類や穀物類に豊富に含まれる不溶性食物繊維も摂るようにしましょう。不溶性食物繊維には、便のカサを増し、腸のぜん動運動を活発にする働きが期待できます。

また、整腸作用が期待できる発酵食品や乳製品を摂るのも良いでしょう。善玉菌のエサとなって腸内環境を整えてくれる効果に期待ができます。

食事の時間はなるべく一定にして腸内運動のリズムを整えることも、便秘解消を期待できます。

こまめに水分補給をする

体の水分が不足すると腸で水分の吸収が強く起こり、便に本来蓄えられるべき水分が不足して硬い便になってしまいます。

そのため、体が水分不足になる前に水分を補給することを心がけましょう。ポイントは、のどが渇いたと感じる前に水分を摂ること、そして水分はこまめに摂ることです。なぜなら、1度に大量の水分を摂っても、体に蓄えられる水分量には限りがあるため、余分な水分というのは尿として排出されてしまうためです。

適度な運動

適度な運動は自律神経を刺激し、腸のぜん動運動を活発にする効果が期待できます。ストレスの解消という観点でも、普段から運動を取り入れることをおすすめします。

排便時には腹筋を使うため、お腹まわりの筋肉を意識して鍛えるのも、便秘の解消のためにはおすすめです。

家の中でもできる腹筋運動や軽めのエクササイズなど、毎日続けられる運動から始めてみると良いでしょう。

わかめとバランスのよい食事で便秘解消を目指そう!

「わかめ」には便秘解消に効果が期待できる水溶性食物繊維が豊富に含まれています。そのため、便秘解消のために「わかめ」を積極的に摂取することをおすすめしますが、バランスの良い食事にプラスアルファとして適量を摂る程度にし、食べ過ぎないように注意しましょう。

また、便秘解消を目指すなら、生活習慣の見直しも大切です。食生活だけでなく、水分補給の仕方を見直したり、適度な運動を取り入れたりしてみましょう。

それでも便秘で困っている場合には、酸化マグネシウムなどの便秘薬で便秘解消を目指すこともできます。便秘薬を服用する際は用法用量を守って服用しましょう。また、頑固な便秘でお困りの方は医療機関を受診するようにしましょう。

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