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VOL.123 便秘でも便が出やすくなるトイレの姿勢を解説!解消法もわかりやすく紹介

「便意を感じてトイレに行ったのに、便がなかなか出てこない…」という経験はありませんか。便意があるのに便が出ない方は、便が硬い、いきむ筋力の低下など、さまざまな原因が考えられます。

便意があるのに便が出ないと、お腹に不快感が出てくることも多いため、早めの対処が必要です。

そんなときに実践してほしいのが、便が出やすくなるトイレの姿勢です。今回は、便意があるのになかなか排便がない便秘の原因と、便が出やすくなるトイレの姿勢を解説します。

あわせて便秘解消を目指す方法も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

トイレに座ってもなかなか出ない便秘の原因

便秘に悩んでいる方のなかには、便意を感じてトイレに座っても、なかなか便が出ない方もいるでしょう。

便意を感じても排便されにくい場合、便が硬い、便を押し出す筋力の低下などがあるので、以下で詳しく解説します。

また、以下で紹介するもの以外に、大腸がんや潰瘍性大腸炎などの消化器系の疾患、薬の副作用が原因で、便秘になっている場合もあります。

便に血が混じる、強い腹痛がある、新しい薬を飲み始めたなど、思い当たることがある方は、医療機関に相談するようにしてください。

便が硬い

食生活や腸の動きの影響で、便が硬いと肛門付近でつまって出にくくなってしまいます。

便が硬い場合、便を肛門のほうへ運ぶ腸の動きである「ぜん動運動」に問題がないため、肛門まで便が来たタイミングで便意を感じます。しかし、便が硬いと肛門付近でつまって、便意があるのに排便が難しい状態になります。

一方で腸の動きが良くないと、便が大腸内に長時間留まり、過剰に水分が吸収されて便が硬くなってしまい、便意を感じても排便されにくい状態になります。

筋力の低下

腹筋の筋力が低下し、いきむ力が弱くなっていると、便意を感じてもなかなか排便されない場合があります。

排便をするとき、大半の方がお腹に力を入れて「いきむ」でしょう。私たちはいきむとき、腹筋と横隔膜を収縮させて、腹圧を上昇させています。

しかし、腹筋の筋力が低下していると、排便するために十分な力が入らず、快適に便が出なくなるのです。

便の水分不足

便は水分が不足すると硬くなり、トイレに行ってもなかなか排便されない場合があります。便の6~8割は水分で構成されているため、摂取する水分が少ないと便が硬くなりやすいです。

普段からコロコロとした便が出る方は、水分不足が便秘の原因の1つとなっている可能性が高いです。

便意の我慢

便意を感じたとき、すぐにトイレに行けない場合もあるでしょう。ところが、繰り返し便意を我慢すると、便意を感じにくくなる可能性があります。

通常、大腸から押し出された便が直腸に到達すると、そのシグナルが脳に伝えられて便意を感じます。この便意を感じるシステムを「排便反射」と呼びます。

しかし、便意を繰り返し我慢すると、直腸が便で広がった状態に慣れてしまい、排便反射が抑制されて便意を感じにくい状態になってしまいます。

便秘でも便が出やすくなるトイレの姿勢

便意を感じてトイレに行ってもなかなか便が出ない場合、便が出やすくなる姿勢を取ってみてください。

便が出やすくなる姿勢は、下の図を参考にしましょう。洋式トイレに少し前かがみで座り、踏み台に足を乗せて膝を高くします。太ももの角度は35度くらい上がっていると良いでしょう。

【便が出やすくなるトイレの姿勢】

トイレの姿勢を見直しても良くならない便秘の解消方法

トイレの姿勢を見直しても、腹筋や便の状態に問題があると、便秘が解消されない場合もあるでしょう。

便が出やすくなるトイレの姿勢で、便秘の根本改善を目指すのは難しいので、以下で便秘に悩まなくて良い体をつくるポイントを紹介します。

食物繊維を積極的に摂る

便秘解消するために欠かせないのが、「食物繊維」です。食物繊維には、水に溶けやすい水溶性食物繊維と水に溶けにくい不溶性食物繊維があります。

水溶性食物繊維は便を柔らかくして、腸内環境を整える効果、不溶性食物繊維は腸の動きを活発にし、便のカサを増やす効果があります。

水溶性食物繊維はわかめやひじき、寒天などの海藻類、不溶性食物繊維はキノコやイモ類に多く含まれているので、積極的に摂りましょう。

腹筋を鍛える

いきむときに必要な腹筋を鍛えると、排便を促すぜん動運動を活発にする効果も期待できます。便秘解消を目指すならぜひ取り入れてもらいたいのが腹筋運動です。腹筋を鍛えるには、床に仰向けに寝転び上体を起こす腹筋運動で鍛えられます。

また、床に寝転んで運動する時間が取れない方には、立ったままできる「腰ひねり動作」がおすすめです。

腰ひねり動作は足を肩幅に開いて、腕と肩の力を抜き、ゆっくり左右に腰をひねるだけなので、スキマ時間に実践することもできます。

便秘解消を目指す運動は、毎日続けることが大切です。ご自身のペースでできる範囲から実践してみてください。

1日2リットル水分を摂る

便秘解消を目指すために必要な1日の水分摂取量の目安は2リットルといわれています。水分を十分に摂ると、便の水分量が増えて柔らかくなるため、排便もされやすくなります。

水分補給をするときのポイントは、こまめに水分を摂ることと利尿作用のあるお茶やコーヒーは避けることです。一気に大量の水分を摂ったり、利尿作用のあるものを飲んだりすると、せっかく摂った水分が尿として排出されてしまいます。

水分はのどが渇いたと感じる前に、こまめに補給するようにしましょう。

朝食後にトイレへ行

朝食後は便意が起こりやすいといわれているため、便意がなくてもトイレに行く習慣をつけましょう。

私たちの体は朝食を摂ると、シグナルを受けて胃腸が動き出し、便意を感じやすくなります。朝食は毎朝同じ時間に摂り、排便のリズムを整えていきましょう。

規則正しい生活を送ると、体にリズムができてくるので、排便のリズムも整いやすくなるといわれています。なるべく1日3食を同じ時間帯に食べ、就寝や起床の時間も決めて生活をしてみてください。

便秘薬を試す

すぐに便秘を解消したい方やなかなか便秘が解消されない方は、酸化マグネシウムを使用した便秘薬を試す方法もあります。

酸化マグネシウムは便に水分を集めて柔らかくすることで、排便しやすくしてくれます。また、酸化マグネシウムを使った便秘薬は、腸ではなく便に作用するため、習慣性が低くお腹が痛くなりにくい特徴があり、高齢者、妊婦の方でも使えるお薬なのです。

トイレの姿勢と生活習慣を見直して便秘解消!

便意を感じてトイレに行ってもなかなか便が出ないときは、少し前かがみになって膝を腰より上にする姿勢を実践してみてください。

しかし、腹筋や便の状態の影響で便が出にくい場合もあるので、食生活や生活習慣も合わせて見直すのもおすすめです。ご自身のペースで少しずつ便秘に悩まない体を目指しましょう。

ただし、今回紹介した解消方法を試しても便秘が続く場合は、医療機関に相談するようにしてください。

酸化マグネシウムは非刺激性 酸化マグネシウムは非刺激性
POINT 1 お腹が痛くなるにくい。 POINT 1 お腹が痛くなるにくい。
POINT 2 クセになりにくい。 POINT 2 クセになりにくい。