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VOL.19 何日出ないと危険? 便秘かどうかを判断するポイントを解説!

便秘の目安は「排便が1週間に3回未満」とよくいわれており、この日数を便秘の判断基準にしている人も多いのではないでしょうか。しかし、実は排便の頻度だけで便秘かどうかが決まるわけではないのです。
今回は、便秘かどうかを判断するためのサインとなる症状や、何日でないと危険なのか便秘になった際の対処法を紹介します。

便が何日出ないと便秘なの?

便秘の定義
便秘の目安としてよく言われるのは、「排便が1週間に3回未満」もしくは「3日以上排便がない、または毎日排便があっても残便感がある場合」です。しかし、排便のペースには個人差があり、1、2日ほど出ないのが普通という人もいれば、毎日出ていても残便感や膨満感(腹部の張り)を感じる人もいます。
2017年に日本消化器病学会の附置研究会によって日本で初めて作られた便秘の診療ガイドラインでは、便秘を「本来なら体外に排出すべき糞(ふん)便を、十分量かつ快適に排出できない状態」と定義しており、具体的な排便の頻度に関しては言及していません。そのため、毎日排便がないからといって、必ずしも便秘というわけではなく、逆にたとえ毎日排便があったとしても、膨満感や残便感があれば便秘の可能性が高いことが考えられます。

こんな症状も便秘のサインかも?
それでは排便の回数以外に、どのような症状で便秘を自覚することができるのでしょうか。代表的なものを2つ紹介します。

●お腹が張って苦しい
便秘が続いて腸内の悪玉菌が増加すると、便が腐敗してガスが発生します。そのガスが腸内にたまると、お腹がパンパンに張って苦しい状態が続いたり、腹痛を感じたりすることがあります。

●便が硬くて排便が苦痛
体内に残された便は、時間が経つと大腸に水分を吸収されて硬くなるため、排便時に痛みを伴います。ひどい場合には、肛門に大きな負担がかかって「いぼ痔」になったり、肛門が切れて「切れ痔」になったりすることもあります。

長く続く便秘は体調不良を引き起こす可能性がある

便秘が長く続くと、お腹の張りや痛み以外にも次のような症状が現れる可能性もあります。

●肌荒れ、吹き出物
大腸には便から吸収した栄養素を血液中に取り込む働きがあり、取り込まれた栄養素は、血液の流れに乗って全身へと運ばれます。そのため、便秘が長く続いて腸内で便の腐敗が進み、アンモニアなどの有害物質が発生すると、それらも一緒に血液中へ取り込まれてしまいます。そうして全身へと運ばれた有害物質が皮膚のターンオーバーを妨げ、その結果肌荒れや吹き出物を引き起こすことがあります。

●むくみ
便秘によって血液中へ有害物質が取り込まれてしまうと、体内のエネルギーはその有害物質を取り除くことに使われます。その結果、本来体の代謝に使われるはずだったエネルギーが減って、体の基礎代謝が下がってしまい、むくみを引き起こす可能性が考えられます。

●肩こり、腰痛
便秘によって腸内にガスがたまると、背中や腰が圧迫されて痛みを感じることがあります。また、腸内の悪玉菌が増えて腸内環境が悪化した場合、自律神経が乱れて肩周辺の筋肉が緊張したり、血流が悪くなったりして肩こりを起こす可能性もあるようです。

病気が原因で慢性的な便秘になる場合もある

便秘は、大きな病が原因で起こる可能性もあります。ここでは、便秘の原因として考えられる大きな疾患を2つ紹介します。

●大腸がん
大腸がんは、大腸(結腸・直腸・肛門)に発生するがんで、日本人は特にS状結腸と直腸にできやすいといわれています。早期の段階では自覚症状のないケースがほとんどですが、病状が進行すると腸が狭くなり、便秘を発症する可能性があるのです。さらに悪化すると、腸閉塞を起こして便が詰まってしまい、激しい腹痛や嘔吐などの症状が現れることもあります。

●糖尿病
糖尿病で血糖値の高い状況が続くと、全身の血管がダメージを受け、しびれや痛みを感じたり、反対にそういった感覚が鈍くなったりする感覚障害を起こすことがあります。そうなると、自律神経も乱れて大腸の動きがうまくコントロールされなくなり、便秘を起こしてしまう可能性があるのです。糖尿病による便秘は、症状が長引いたり、便秘と下痢を交互に繰り返したりするといった特徴があるといわれています。

何日も続く便秘には早めの対処を

先に述べたように、便秘で便が硬くなると、排便時に痛みを伴います。その痛みを恐れて便意を我慢した結果、便秘をますます悪化させてしまうというケースも少なくありません。そうならないためにも、便秘を自覚したら早めに対処するようにしましょう。ここではおすすめの解消法を4つ紹介します。

●生活習慣の改善
便秘を解消するためには、規則的な排便リズムを作ることが大切です。そのためには、生活習慣を整える必要があります。まずは、就寝と起床時間をきちんと決めて、十分な睡眠をとるようにしましょう。そして食事は1日3食を、なるべく決まった時間に取るようにすれば、自然と生活リズムが整って便が出やすくなるはずです。

●食物繊維を多く含む食品を意識して取る
食物繊維には、便のカサを増やして腸壁を刺激し、腸のぜん動運動を促進する作用があります。そのため、食物繊維が多く含まれる野菜や果物、キノコ類などを積極的に取ると良いでしょう。また、食物繊維は水分を吸収して膨らむので、水分と一緒に摂取することも大切です。

●水分を積極的に取る
便秘によって硬くなった便を柔らかくするためには、水分をたくさん摂取することが重要です。便秘の時には、1日に2リットルくらいを目安に水を飲むと良いでしょう。特に、朝一番に水を飲むと、胃腸を刺激して腸のぜん動運動を促す効果も期待できるのでおすすめです。

●適度な運動をする
運動には腸の動きを促す効果が期待できるといわれています。中でもウォーキングには、自律神経のバランスを整える効果があると考えられているので、便秘の人にはぴったりでしょう。また、外での運動が難しい場合は、室内でできるストレッチもおすすめ。特に、ヨガはストレスや緊張によって硬くなった筋肉をほぐし、血行を促進させることで腸のぜん動運動を促す効果があるといわれています。無理のない範囲で体を動かしましょう。

まとめ

今回のコラムでは、排便の頻度と便秘には必ずしも関係があるわけではないことが分かりました。便が3日出ていないからといって、すべての人が便秘だとは限りません。ただし、普段より回数が少なかったり、今回紹介したような体の不調が現れたりすることがあれば、便秘の疑いが考えられます。「便秘かな?」と思ったら、早めに解消法を試してみてくださいね。
それでも効果がなかったり、激しい腹痛を感じたりするようなら、大きな病気が原因になっている可能性も考えられます。早めに病院を受診するようにしてください。


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