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VOL.23 便秘と痔の関係について解明しよう!

忙しい毎日、気が付いたらしばらくお通じがなくて、便秘になっていたということはありませんか?すっきりしないまま便秘を放置していると、痔になってしまうことがあります。今回は、便秘と痔の密接な関係と、痔にならないための便秘の解消法について説明します。

便秘で痔になる原因とは?

長い間排便がなかったり、排便があっても量が少なく、便がおなかに残っている感じがする状態を便秘といいます。便秘になると、便を出そうとしてトイレにいる時間が長引くうえ、排便のためにいきんでしまうことで、肛門周辺の血管に負担がかかったり、固くなった便が肛門の粘膜を傷つけることにもなりかねません。そんな状態が続くと、痔になってしまいます。痔には主に症状の異なる、次の3つがあります。

●きれ痔(裂肛)
肛門の粘膜が切れてしまうのが、きれ痔です。便秘などによって便が固くなると、排出時に内部の粘膜が便によって傷つけられることで起こります。排便時に痛むため、排便を我慢してしまうと余計に便が固くなって、さらに傷を広げてしまうことになりがちです。

●いぼ痔(痔核)
肛門周辺の皮膚にいぼのような腫れが見られるのが、いぼ痔です。便秘で排便がスムーズにできない時に、長時間トイレに座っていたり、便を出そうと強くいきむと、肛門を閉じる部分の血管がうっ血し、いぼ状に腫れてしまうのです。いぼ痔には、肛門内部にできる内痔核と、肛門の外にいぼが飛び出してしまう外痔核があります。内痔核は出血を伴いますが、痛みはあまりなく、一方外痔核は、出血はあまり見られませんが、痛みがあるのが特徴です。

●痔ろう
肛門の組織に細菌が入り込んで膿がたまり、直腸と肛門をつなぐトンネルを作るのが、痔ろうです。肛門には肛門陰窩(こうもんいんか)と呼ばれる小さなポケットと、肛門腺という場所がありますが、普段はそこに便が入り込むことはありません。ところが、肛門付近に傷があったり、下痢などで便が柔らかくなったりすると、そこに便が入り込んで細菌感染を起こし、痔ろうになることがあるのです。痔ろうになる主な原因は下痢ですが、一見下痢に見えても実はその背景に便秘が隠れているケースもあります。これは、肛門付近をふさぐ固くなった便の周囲を、新しくできたばかりの便が伝って出てくることで、下痢の症状が見られるような場合です。こうした排便のトラブルが積み重なることで、痔ろうが引き起こされるのです。


さまざまなシーンで考えられる便秘と痔
特に便秘や痔になりやすい要注意の時期としては次の時期が挙げられます。

●妊娠~出産~産後の時期
女性の場合、妊娠から出産、産後に至るまでの期間は、特に便秘や痔になりやすいと考えられています。というのも、女性は男性に比べて腹筋が弱く、便を押し出す力が弱いという特徴があるうえ、月経になると腸の働きを弱める黄体ホルモンが分泌されるため、便を出しにくくなるのです。つまり、日常的に便秘になりやすいといえますが、妊娠時にもこの黄体ホルモンは多く分泌されるので、腸の働きが抑制されます。さらに、子宮が大きくなることで、腸が圧迫されることも重なり、便秘になりやすくなります。また血液循環も悪くなるため、うっ血も起こりやすくなり、痔になることがあります。
出産のときには、出産のいきみが肛門に大きな負担をかけます。また外陰部から肛門の間にある会陰が自然に裂けたり、赤ちゃんを外に出すために切開したりすることもあるため、そうした傷が痔につながることも考えられます。
そして産後には、体内の水分が母乳に回ってしまうために、便に十分な水分が行き届かず、便が固くなり、便秘になりがちです。また、睡眠不足や育児のストレスなども便秘になりやすい要因と考えられています。

●開腹手術を受けた後
何らかの病気で内臓の開腹手術を受けた後に、便秘や痔になることがあります。これは、手術によって腸の位置や形が変化したり、術後に活動量や食事量が減ったりすることが原因ではないかといわれています。また、開腹手術をした後に腸の組織が他の部分に癒着して腸閉塞を起こすことがあり、この場合も初めは激しい腹痛と便秘が現れます。放置すると命に関わるため、すぐに医師の処置が必要です。


痔にならないための便秘の対処法
痔にならないためには、普段から便秘を予防することが大切です。日常生活の中では、以下のことに気をつけて過ごし、便秘を防いでくださいね。

●排便の習慣をつける
規則正しい生活を送り、毎日同じくらいの時間帯にトイレで排便する習慣をつけましょう。特に朝食後は胃腸の働きが活発になるので、排便しやすいといわれています。

●バランスの良い食生活をする
加工食品やパン、お菓子などに偏ることなく、野菜など食物繊維の多い食品をバランスよく食べましょう。ごぼうやニンジン、レンコン、キャベツなどには多くの食物繊維が含まれています。また、腸の働きを助けてくれる善玉菌を含む食品(ヨーグルト、みそ、漬物、乳酸菌飲料など)も積極的に摂ってください。なお、極端な食事制限によるダイエットは、便秘を招く原因になるので控えましょう。

●積極的に水分摂取をする
体内の水分が不足すると、便が固くなって便秘になりやすくなります。汗をかきやすい夏は、特にこまめに水分を摂取することを忘れないようにしましょう。

●適度な運動をする
運動不足は腸の働きを鈍らせて、便を出すための腹筋力を低下させます。特にデスクワークで一日中座りっぱなしになりがちな人は、生活の中に腹筋運動やウォーキングなどを取り入れ、積極的に体を動かしてください。マッサージやストレッチも効果的です。

●体を冷やさない
冬場の寒い時期はもちろんのこと、夏場のクーラーや冷たい飲料などは、血行を悪化させ、腸の働きを鈍らせる原因となります。腰回りを冷やさない服装を心がけたり、カイロを上手に使ったりして、体を冷やさない工夫をしましょう。

まとめ

毎日の排便は、腸の健康を測るバロメーターです。体の中に便がたまった状態が続くと、肌に吹き出物ができたり、体が重くなって倦怠感を感じるようになったりと、少しずつ不調のサインが現れてくるかもしれません。またその状態が続けば、手術が必要なほどの痔になってしまう可能性も出てきます。たかが便秘と思わず、生活リズムを整えて毎日の排便を習慣化していきましょう。


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POINT 2 クセになりにくい。 POINT 2 クセになりにくい。