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VOL.32 【医師監修】便秘の解消方法は?おすすめの運動やマッサージなども紹介

「便秘」という言葉はよく耳にしますが、便秘とはいったいどのような症状のことを指すのでしょうか。

便秘治療ガイドラインでは「来体外に排出すべき糞便を十分量かつ快適に排出できない状態」と定義されています。他にも、便の回数や量が少ない、便の水分量が少なく硬い、排便しても残便感がある場合なども便秘と言われます。同じ「便秘」という言葉で表していても、その症状はさまざまなのです。

そこで今回は、便秘の原因とその解消方法まで詳しくご紹介します。

便秘の原因は?

便秘の原因にはさまざまな要因があります。そのため便秘を解消するには、まずご自身の便秘の原因をきちんと知ることが大切です。

主な便秘の原因として考えられるのは、以下の5つです。

  • ・食生活の乱れ、水分不足
  • ・ストレスによる自律神経の乱れ
  • ・腸運動・排便反射の低下
  • ・消化器、内科器、神経系の疾患
  • ・内服薬の副作用 など

まずは便秘の原因として最初に考えられる食生活について解説していきます。

水分不足や食物繊維が不足した食事、偏食やダイエットなどによる少なすぎる食事でも便秘になることがあります。

食物繊維は野菜や海藻、キノコ類に多く含まれており、保水性があるため腸で水分を吸収して膨らみ刺激することで腸の動きを活発にしてくれます。

他にもストレスや腸運動の低下、排便反射の低下など、身体の内側に原因があるパターンもあります。ストレスがたまると自律神経が乱れ、その結果腸の動きにも影響が出ます。

また、便意を感じたときに便を我慢したり、寝たきりの生活を送ったりしていると排便反射が低下し、直腸に便が下りてきても便意を感じなくなり便秘になります。

さらに消化器系、内科器系、神経系の疾患や、内服薬の副作用など、便秘にはさまざまな原因が考えられるのです。そのため、生活習慣を改善してもなかなか便秘が解消しないときは、一度病院に行き医師に相談してみても良いかもしれません。

便秘を解消する方法

便秘を改善するには、食事や運動など生活習慣を見直すことが大切です。

ここでは便秘解消が期待できる方法を紹介しますので、便秘にお悩みの方はご自身の便秘の原因に合わせて実践してみてください。

●便秘解消に効果的な食べ物を取り入れる
便秘解消法としてまず実践してみていただきたいのは、便秘解消に効果的とされている食物繊維や乳酸菌を含んだ食べ物や飲み物を取り入れることです。
腸内環境を整えるために「プロバイオティクス」や「プレバイオティクス」を積極的に摂りましょう。
プロバイオティクスはヨーグルトや乳酸菌飲料などに含まれており、腸の有害な菌をやっつけて腸内フローラのバランスを改善してくれます。
プレバイオティクスは食物繊維やオリゴ糖など「善玉菌のエサ」のことを指します。取り入れることで腸内細菌の善玉菌が増えやすく、働きやすい環境に整えてくれます。食物繊維は、たけのこ・寒天・キャベツ・ごぼうなどに多く含まれています。オリゴ糖は砂糖の代わりにしてドリンクに入れたり料理の際に使ったり、手軽に取り入れることができます。
また、ご飯やパンなどの炭水化物は食物繊維を多く含んでいますので、糖質制限ダイエットなどで過度に糖質を控えてしまうと、知らず知らずのうちに食物繊維不足になってしまうことも。過度なダイエットはせず、バランスの良い食事を心掛けましょう。
●便秘解消に効果的な飲み物を摂取する
便秘解消の重要なポイントのひとつが水分です。人間の体は1日に約2.5リットルも排出しているのに対して、摂取する量は足りていない方が多いです。その結果、体の水分が不足し、便が硬くなり便秘の原因となってしまうのです。
水分摂取量を増やすために、まずは毎日コップ2杯分をプラスでとることをおすすめします。
また、水分を摂取するときに、硬水に分類されるミネラルウォーターを飲むとさらに効果が期待できます。硬水は軟水に比べ、便秘解消に有効とされるマグネシウムを多く含んでいます。
マグネシウムは体内で吸収されにくく、水分を集めて便を柔らかくする効果があり、便秘薬にも使われています。しかし硬水は摂りすぎると下痢になる可能性もありますので、注意が必要です。
さらに、排便を促すぜん動運動を活性化させる効果が期待できる飲み物として、牛乳やヨーグルトドリンク、リンゴジュースなど「有機酸」を含んだものが挙げられます。他にも、腸内運動を活性化させると言われているカフェインを含んだ飲み物もおすすめです。
ただし、便秘解消効果が期待できるからといって飲みすぎてしまうと、糖分やカフェインの摂り過ぎになる可能性があるため、注意が必要です。
●規則正しい生活を送る
便秘を解消するには、生活習慣の改善も重要なポイントです。食事に関しては、まず3食しっかりとること、特に便意を促す朝食は必ず取るようにしてください。
そして、毎日決まった時間に眠り、朝起きたときに太陽の光を浴びるようにしてみましょう。太陽の光を浴びると、自律神経が整いやすくなり、睡眠の質も良くなると言われています。毎日規則正しいリズムで生活送り自律神経を整えることが、排便のリズムを整える近道になります。
睡眠不足は、自律神経の乱れにつながります。自律神経と腸内環境は密接な関係にあると言われており、結果として睡眠不足が便秘の原因になる場合があるのです。普段から質の良い睡眠をしっかりとれるように心掛けましょう。
●運動する
便秘解消を目指すなら、軽めの運動をするのもおすすめです。体を動かすことによって、血行促進させ腸の動きを活発にしたり、ストレス解消につながって自律神経を整えたりする効果が期待できます。また、便を出すときに使う筋肉でもある腹筋を動かす運動も良いでしょう。
軽めの有酸素運動も便秘解消効果が期待できると言われており、ウォーキングであれば毎日20~30分ほど続けることで、副交感神経が刺激され腸の動きが活性化することができると考えられています。
ウォーキングする時間が取れない場合には、部屋で簡単にできる両足を上げる運動を取り入れてみてください。床に仰向けに寝転び、膝を曲げない状態で両脚を床から30cmほど持ち上げ5~10秒キープする運動を数回繰り返します。
他に、室内でできるおすすめの運動がヨガです。ヨガは血行促進効果や自律神経を整える効果、腸のぜん動運動を活発にする効果が期待できますので、ぜひ実践してみてください。
●マッサージを取り入れる
腸は外部から刺激することができるため、温めたりマッサージしたりすることも便秘解消につながります。マッサージは手順さえ覚えてしまえば、いつでも手軽に行えるので、ぜひ取り入れてみてください。
簡単なマッサージとして「の」の字マッサージがあります。右脇腹から上へスタートしてあばら骨の下をとおり、左脇腹のほうへ少し強めに指圧しながら手を動かしていきます。マッサージを行うときは、お腹を温めながらするのがおすすめです。
●姿勢に気を付ける
姿勢が悪いと内臓の動きが悪くなり、便秘の原因となる可能性があります。背筋を伸ばした姿勢を意識してください。
頭のてっぺんを意識して上から引っ張られているイメージでまっすぐ立つと、良い姿勢をキープしやすいでしょう。座っているときも猫背にならないように意識してみてください。

なかなか解消されない便秘には便秘薬を活用する方法も

食事や生活習慣の改善だけで便秘が解消しない場合は、便秘薬を試してみるのもよいでしょう。

酸化マグネシウムを含んだ便秘薬であれば、腸内の水分吸収を抑制し便を出す手助けをする効果が期待できます。

酸化マグネシウムはお腹が痛くなりにくい、クセになりにくいという特徴もあるので、妊婦の方やお子さん、高齢者の方もご使用いただけます。

便秘解消のために身近なことから始めてみよう!

便秘は食事やストレスなどさまざまなことが原因になります。そのため、便秘を改善するには、まずご自身の便秘の原因をしっかり理解する必要があります。

便秘の原因を理解したうえで、水分を増やしたり、便秘解消効果が期待できる飲み物や食べ物を取り入れたりしながら、ウォーキングなど軽い運動を行い、必要に応じて生活習慣や姿勢も改善していきましょう。

なかなか便秘が解消しない場合は、お腹が痛くなりにくい酸化マグネシウムを含んだ便秘薬で便秘解消を目指すという方法もあります。

ぜひご自身にあった方法で、快便を目指してみてください。

白畑医師よりコメント
今回説明した、日常生活で簡便に安価にできる事を習慣にし、便秘と上手にお付き合いしましょう。それでも改善しない場合は、便秘の病態は様々で原因に応じて治療法も多数存在しますので、医療機関に相談しましょう。
監修者

医師:白畑敦
昭和大学医学部を卒業後、昭和大学藤が丘病院、市中病院で消化器外科医として勤務。大腸肛門病疾患でも研鑽を積み、2017年しらはた胃腸肛門クリニック横浜を開設。大腸疾患(内視鏡治療・便秘治療・炎症性腸疾患など)・肛門疾患(痔核手術・便失禁治療など)を専門分野として診療。

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