知って得する! 腸活コラム 知って得する! 腸活コラム

VOL.38 【医師監修】便秘と肥満の関係性とは? 肥満の原因と解消法を知ろう

何日も便が出ない状態が続くと、気分だけでなく、体まで重くなったように感じてしまいます。「いつまでも便秘が続くと、体重が増えて、肥満になってしまわないかな?」と不安に思う人もいるのではないでしょうか。今回は、肥満の原因や、便秘との関係性などについて解説します。

肥満を招く原因とは?

肥満とは、体内に体脂肪が過剰に蓄積された状態をいいます。自身が肥満かどうかを計る指標として、体格指数(body mass index=BMI)が用いられます。

BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)

これによって算出した数値が22になる場合を標準的な体型とし、25以上が肥満と考えられています。例えば、身長が160㎝、体重56㎏の場合、56÷1.6÷1.6=21.875となり、標準的な体型の目安である22に近いため、肥満ではありません。これが体重65㎏になると、65÷1.6÷1.6=25.390625となり、25以上であるため、肥満に該当します。普段から自身のBMIを把握することは、健康状態を維持する上で非常に重要と考えられています。というのも、15万人を対象にした調査によると、基準値である22の数値を示す体型が最も病気にかかりにくく、25以上だと生活習慣病にかかりやすいとの結果が報告されているからです。健康を維持するためにも、適正体重をキープすることは大切なのです。

それでは、どうして体脂肪が過剰に蓄積され、肥満になってしまうのでしょうか。体脂肪の蓄積は、食事によって摂取したカロリーが、生活で消費するカロリーを上回ってしまうことで生じます。摂取カロリーと消費カロリーのバランスが崩れ、体脂肪が過剰に蓄積されてしまう主な原因には、以下のものがあります。

●食生活の乱れ
カロリー摂取は主に、食事によって行われます。したがって、食べ過ぎは摂取カロリーオーバーを招く一番の要因です。また、食事量が少なくても、砂糖や脂質の多い食事に偏っている場合、摂取カロリーオーバーになりやすいと考えられています。さらに、忙しさから、朝食や昼食を食べ損なったりすることがありますが、これも肥満を招く要因となります。次の食事までの間、空腹を紛らわすため甘い飲み物を飲んだり、お菓子をつまんだりしてしまい、無意識のうちにカロリーを摂りすぎてしまうケースがあるのです。しかも、人間の身体は空腹時間が長くなると、飢餓感を覚え、次の食事で摂取したカロリーを体脂肪として溜めこもうと、より積極的に働くと考えられています。一食抜いた空腹感から食事量も増えてしまうと、より多くの体脂肪が蓄積されてしまうといえるでしょう。
●運動不足
忙しい現代人は、毎日のように運動をするのが難しいです。しかも、交通の発達や、エレベーターやエスカレーターの普及など、移動手段の利便性が向上したことにより、生活の中で体を動かす機会も減っているのが現状です。こうした慢性的な運動不足によって、消費カロリーが少なくなり、体脂肪が蓄えられやすくなっていると考えられます。
●基礎代謝量の低下
人間は生命維持のため、じっとしているだけでもカロリーを消費します。このような必要最低限のカロリー消費を、基礎代謝といいます。基礎代謝量は年齢や性別などにより個人差がありますが、一般的に、加齢とともに低下する傾向にあります。そのため、生活習慣や食事量が同じでも、20代よりも40代の方が摂取カロリーは消費されにくく、体脂肪として蓄積されやすいといえます。また、基礎代謝量は筋肉量が多いほど上がる傾向にあるため、運動不足によって筋肉量が減ると、基礎代謝量も低下してしまうのです。
●ストレス
学業や仕事、人間関係など、現代人には悩みのタネが多く、ストレスを感じやすい生活環境にあるといえます。ストレスが溜まると自律神経の乱れを招き、暴飲・暴食するリスクが高くなる傾向にあります。それにより摂取カロリーが多くなるため、体脂肪を溜めこみやすくなってしまうのです。

便秘が肥満を招くこともある⁉

●便秘が肥満を招く、3つの要因
便秘が続くと、なんとなく体が重いように感じますが、実は、便秘も肥満の要因の一つとして考えられています。その理由として、次の3点が考えられています。
  1. 1.皮下脂肪の蓄積
    そもそも便とは、摂取した飲食物が胃や小腸で吸収された後の残りカスです。その中には、吸収されなかった脂肪分や糖分なども含まれているのですが、排出されずに腸内に留まっていると、水分と一緒に体内へ再吸収され、皮下脂肪として蓄えられてしまうと考えられています。ある程度の皮下脂肪は健康維持のため必要ですが、皮下脂肪も体脂肪の一種であるため、過剰な蓄積は望ましくないと考えられています。
  2. 2.胃腸の働きが鈍くなる
    腸内に便が溜まると、胃腸の働きが鈍くなります。その状態のまま食事をすると、消化・吸収に時間がかかり、食物に含まれた栄養を必要以上に吸収してしまうと考えられています。多くの栄養を消化・吸収できる点は、健康な身体作りのためにはよいといえますが、摂取カロリーオーバーにもなりやすいのです。
  3. 3.基礎代謝の低下
    便秘によって胃腸の働きが鈍くなると、代謝機能も低下すると考えられています。摂取カロリーは増える一方で、消費するカロリーは少なくなるため、快便時に比べ、同じ量の食事をとっても摂取カロリーオーバーになりやすいといえるでしょう。
これらのことから、便秘は、肥満を招く要因のひとつであると考えられます。しかも便秘になると、ガスが溜まってお腹が張ったり、血行不良を起こして肩こりや肌荒れになったりと、さまざまな不快な症状が現れるケースも多いです。これらがストレスになると、さらに肥満の要因を増やしてしまうことになってしまいます。悪循環を断つためにも、まずは便秘を解消しましょう。

肥満の温床・便秘をすっきり解消しよう

便秘を解消する基本は、規則正しい生活です。早寝早起きをし、一日3食、栄養バランスのよい食事を、決まった時間にとるようにしましょう。生活のリズムが整えば、排便リズムも整うと考えられています。すっきりとした排便を得るためには、便のカサを増す食物繊維や、整腸作用のある乳酸菌などが豊富な食べ物を摂取することも大切です。腸を刺激してぜん動運動を促す、ストレッチや散歩などの軽い運動や、お腹を「の」の字を描くようにマッサージするのもオススメです。

肥満を解消するためのダイエットが、便秘の原因となることも

便秘が肥満の要因となり得ることについて紹介しましたが、それとは逆に、肥満を解消しようとダイエットに励むことで、便秘を招くケースもあるようです。先に解説したとおり、肥満は、摂取カロリーが消費カロリーを上回り、体脂肪として蓄積されることで引き起こされます。つまり、肥満を解消するには、摂取カロリーを減らし、消費カロリーを増やせばいいのですが、これを食事制限だけで実現しようとすると、便秘を引き起こすことがあるようです。

それというのも、食事制限だけでカロリーをコントロールしようとすると、極端に食事量を減らすことになってしまいます。しかし、食事量が減れば便の量も少なくなり、そのうえ、排出しやすい便を作るのに欠かせない水分や油分、食物繊維も不足してしまうため、少量の硬い便しか作られないのです。通常、便が腸の刺激となることで、便意が催されますが、このような便では腸への刺激も弱く、便意も起こりにくいです。結果、便秘となってしまうのです。先に解説したとおり、便秘は肥満を招く要因の一つでもあります。極端な食事制限によって一時的に体重が減ったとしても、便秘が解消されなければ再び体脂肪が蓄積されていき、肥満になってしまいかねません。

このことから、ダイエットをする場合も、1日3食、栄養バランスのとれた食事をきちんと摂取することが大切です。そのうえで、糖分や油分を過剰に摂取するのを控え、間食を断つなどして摂取カロリーを減らしましょう。体を動かすなど、消費カロリーを増やすことも併せて意識することが、ダイエット成功の秘訣といえます。

まとめ

肥満と便秘の関係性は深いです。どちらも、栄養バランスのよい食事によって予防することができるので、日々の食事を大切にし、健康を維持したいですね。特に、肥満を短期間で解消しようと、極端な食事制限をするのは禁物です。便秘を引き起こし、さらなる肥満体質になりかねません。一日3食をしっかり食べ、体脂肪を溜めこまない、健やかな体を実現しましょう。

木村医師よりコメント
ダイエットをしようと思うと体重ばかりに目がいきがちですが、無理な体重コントロールを行おうとすると、さまざまなところに身体の不調がでてしまいます。便秘も体重コントロールの際にでる症状のひとつといえるでしょう。また、生活の乱れは肥満につながりますが、便秘の原因でもあります。脂肪をため込み、便も出しにくい、いかにも不健康な身体とは無縁に暮らしたいものです。
監修者

医師・木村眞樹子
都内大学病院、KDDIビルクリニックで循環器内科および内科として在勤中。内科・循環器科での診察、治療に取り組む一方、産業医として企業の健康経営にも携わっている。総合内科専門医。循環器内科専門医。日本睡眠学会専門医。ビジョントレーニング指導者1級資格。

酸化マグネシウムは非刺激性 酸化マグネシウムは非刺激性
POINT 1 お腹が痛くなるにくい。 POINT 1 お腹が痛くなるにくい。
POINT 2 クセになりにくい。 POINT 2 クセになりにくい。