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VOL.6 つらい便秘を改善するには?便秘の原因・症状から改善方法まで

 便秘とひと口に言っても、原因や症状はさまざまです。自分がどのタイプの便秘なのかを理解していなければ、効果的な予防方法や改善策を取ることはできません。そこで今回は、便秘の主な原因や代表的な症状、それを踏まえた効果的な改善方法をまとめてご紹介します。

なぜ便秘になってしまうのか

・そもそも便秘とは?
 便の排泄回数が少ない、または便がお腹の中に溜まっている状態を便秘といいます。排便回数には個人差がありますが、腸が正常に働いていれば、1日3回~週に3日程度、ぜん動運動が起こって排便が行われます。しかし、毎日便通があっても、残便感や、お腹の張り、痛みといった苦痛のある場合は便秘の可能性が高いです。逆に、2、3日に1回しか便通がなくても、すっきり排便でき、苦痛がともなわない場合は便秘ではないと考えられています。

・便秘になってしまう原因
 便秘にはさまざまなタイプがあり、その原因によって分類されています。もっとも一般的なのは「機能性便秘」です。偏った食事や生活習慣の乱れ、ストレスなどから腸の働きが低下して便が排出されにくくなるタイプです。「機能性便秘」は食生活や生活習慣を整えることで改善されやすいですが、中には医師による治療が必要な便秘もあります。たとえば腹痛と合わせて、排便回数の減少や便の形状の異常が数カ月以上続く場合は、「過敏性腸症候群」という病気の可能性が高いです。また、大腸がんやクローン病など、消化器官の病気が引き起こす「器質性便秘」、糖尿病やパーキンソン病など内科的な病気に起因する「症候性便秘」などもあり、いずれも原因となる疾病と併せての治療が必要です。

・男性よりも女性のほうが便秘になりやすい?
 一般的に男性よりも女性の方が便秘になりやすい傾向があります。その理由として、そもそも女性は男性に比べて腹筋が弱く、もともと排便を促す力が弱い身体的特徴であることが挙げられます。さらに、女性ホルモンのひとつ「黄体ホルモン」も便秘に大きく影響します。このホルモンは水分や塩分を体内に溜めこんだり、ぜん動運動を低下させたりする作用があるため、多く分泌される月経前や妊娠初期は、特に便秘になりやすくなってしまうのです。また、ダイエットのための極端な食事制限も便秘に影響しています。食事量が減ると便の量が減るだけでなく、スムーズな排便に必要な油分や脂肪分も不足するのでますます便が出にくくなってしまいます。そして環境の変化や人間関係などによる精神的なストレスも受けやすく、排便に影響しているケースもあるようです。

便の形状から分かるお腹の調子

 実は便の形状からお腹の調子を知ることができます。「ブリストル・便形状スケール」という便の状態を段階的に分けた世界共通の尺度があり、次のように分類されています。健康維持のためにも、排便後に便の状態をチェックする習慣をつけましょう。

●便秘時の便の状態
コロコロ便(うさぎの糞のように硬くてコロコロした便)
硬い便(短く硬い便)

●正常時の便の状態
やや硬い便(水分が少なく、ひび割れている便)
普通便(適度なやわらかさの便)
やや軟らかい便(水分が多く、やや軟らかい便)

●下痢時の便の状態
泥状便(形のない、泥のような便)
水様便(水のような便)

便秘の症状にはどんなものがある?

・便秘の基本的な症状
 便が何日も出ない、便意があるのに排便に時間がかかる、強くいきまないと出ない、残便感があるなどが一般的な便秘の症状です。排便時に腹痛があったり、ガスがたまってお腹が張ったりするなど、苦痛をともなうこともあります。
 また、排便回数は多いものの、コロコロとした硬い便が少量ずつ頻回に出る場合も、便秘の際によく見られる症状です。

・これも便秘による症状かも⁉便秘と関係のある症状
 便がお腹に溜まっていると、それがストレスとなって頭痛や胃痛、胃もたれや吐き気など、便秘とは関連性がないように思われる症状に悩まされることがあります。また、便が出にくくて強くいきむことから、肛門の内側の皮膚が裂けて切れ痔を引き起こす人も多いです。診察が恥ずかしいからと放置しておくと悪化し、突起物(イボ痔)やポリープができたり、肛門が狭くなる「肛門狭窄」になったりする場合も。特に「肛門狭窄」は手術が必要になるため、早めに治療を受けましょう。
 また、便秘により老廃物が体内に留まっていることから、肌荒れを引き起こす場合もあります。外用薬で治りにくい肌荒れは便秘が起因している可能性を疑い、身体の内側からケアしていきましょう。

便秘を予防・改善するには?

・便秘の予防方法
 便秘にならないためには、3食しっかり摂り、生活のリズムを整えることが基本です。忙しいとつい食べ損ねてしまったり、就寝が遅くなったりしがちですが、便通を整える食物繊維や水分を積極的に摂り、適度な運動を習慣にして良質な睡眠を得られるよう工夫しましょう。また排便のベストタイムである朝は、トイレに入る時間をきちんと確保し、排便習慣をつけましょう。

・便秘の改善
 先に紹介した予防方法は、便秘を改善するうえでも基本。食事や生活習慣を見直し、整えることから始めましょう。その上で、腸内環境を整えてくれる乳製品や発酵食品を積極的に摂り、排便を促していきましょう。それでも改善されなければ、薬の服用を。病院で処方してもらうのがベストですが、市販品を利用する場合、自然に近い排便を促すマグネシウムなどがおすすめです。

病院へ行ったほうがいいときは?

 便秘は生活習慣の改善や市販薬を服用することでも症状がよくなるため、必ずしも病院で診察を受ける必要はありません。しかし、まれに重篤なケースに至ったり、ほかの病気が隠れていたりする場合もあるため、油断はできません。腹痛や吐き気などの諸症状が日常生活に支障をきたしたり、長期間続いたりする場合は、できるだけ早く病院へかかりましょう。
 また、便に血の混ざった「血便」が出た場合、「切れ痔かな?」と軽く考えてしまいがちですが、胃や十二指腸、小腸や大腸などから出血が起きている可能性もあるため注意が必要です。真っ赤な鮮血便や黒色便(タール便)など出血の部位によって色味は異なりますが、血が鮮やかであるほど肛門近くの部位から出血している場合が多いです。腫瘍性ポリープやがん、炎症性クローン病、血管性虚血性大腸炎などさまざまな病気の可能性があるため、必ず診察を受けましょう。

まとめ

 便秘の多くは食生活や生活習慣の乱れに起因するもので、心配のない場合がほとんどです。しかし、忙しいからと改善に取り組まなかったり、症状がひどくなっても放置していたりすると、重篤な状態を招いてしまう場合があります。今回紹介したポイントをチェックし、効果的な予防方法や改善策を取り入れ、便秘知らずの健やかな毎日を実現してくださいね。


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POINT 2 クセになりにくい。 POINT 2 クセになりにくい。