知って得する! 腸活コラム 知って得する! 腸活コラム

VOL.60 【医師監修】便秘でヘルニアになるのは本当?原因や症状・予防方法について解説

ヘルニアとは、体内の臓器が本来とは異なる位置に飛び出した状態のことです。よく知られているのが椎間板ヘルニアで、本来は椎間板の間にあるはずの髄核(ずいかく)が外に飛び出ることで、腰痛やしびれ、麻痺などの深刻な状況を引き起こすことがあります。

便秘しがちな方もヘルニアになることがあります。この記事では、なぜ便秘がヘルニアを引き起こすのか、また、症状や予防方法についても紹介します。便秘にお悩みの方も、ヘルニア予防が気になる方も、ぜひご覧ください。

便秘の人は鼠径(そけい)ヘルニアになりやすい?

便秘が原因で起こるヘルニアは「鼠径ヘルニア」と呼ばれるものです。鼠径ヘルニアとはどのような病気なのか、詳しく見ていきましょう。

●鼠径(そけい)ヘルニアとは?
鼠径ヘルニアとは、「脱腸」とも呼ばれる病気です。鼠径部(太ももの付け根)から腸などの内臓が皮膚の真下に飛び出るため、身体の外からも膨らみが見え、臓器が正しい位置にないことが分かります。腸以外にも、卵巣や内臓脂肪が飛び出すこともあります。
●鼠径(そけい)ヘルニアの原因
鼠径ヘルニアには、先天性のものと後天性のものがあります。先天性のものは胎児のときに腹膜の穴が閉じなかったことが主な原因で、幼いときに気付くこともありますが、ある程度年齢が進んでから臓器の飛び出しが見られることもあります。
後天性のものは、加齢による筋肉の衰えや運動による圧力が原因のことが多いです。便秘や喘息なども、体を力ませることが多いため、鼠径ヘルニアの原因となることがあります
●鼠径(そけい)ヘルニアの症状
鼠径ヘルニアになると、鼠径部にしこりのような柔らかい膨らみが見られるようになります。また、下腹部に膨らみが生じたり、押したらへこんだりすることもあります。
鼠径ヘルニアになってすぐのときには、あまり痛みはないかもしれません。しかし、強い痛みが生じたときや、不快感・違和感がある場合は、早めに医療機関を受診することが大切です。

鼠径(そけい)ヘルニアになる前に便秘を予防・解消しよう

毎日、快適に便が出るならば、いきむ機会が減り、鼠径ヘルニアの予防にもつながることがあります。鼠径ヘルニアなど病気を引き起こす前に、日頃から便秘の予防や解消を心掛けるようにしましょう。ここからは、便秘解消を目指す具体的な方法を5つ紹介します。

●食生活の改善
便秘解消に食生活の見直しは欠かせません。ヨーグルトや納豆などの整腸作用のある乳酸菌や発酵食品を積極的に摂取するようにしましょう。
食物繊維をしっかりと摂り入れることで、便の量が増え、出やすくなることがあります。ゴボウやサツマイモ、切り干し大根なども食事に加えていきましょう。また、大腸を刺激するためにも、適度に脂質を摂取することも大切です。脂質に含まれる脂肪酸には、大腸を刺激して排便を促す働きもあります。
●水分補給を心掛ける
水分不足になると、腸内の水分が少なくなるため、便が硬くなって便秘になりやすい状態をつくってしまいます。便秘にならないためにも、日頃から水分補給を心掛けることが大切です。
なかでも有機酸が含まれた飲料は、腸のぜん動運動を促し、便秘解消効果を期待することもできます。牛乳やリンゴジュース、ヨーグルトドリンクには有機酸が豊富に含まれているので、便秘予防のためにも摂取すると良いでしょう。
●適度な運動を生活に取り入れる
排便を促すためにも、適度に運動することが望ましいです。運動によって、排便を促す筋肉を鍛える効果も期待できるでしょう。軽い運動でも良いので、毎日運動をする習慣を身につけてください。
●規則正しい生活を送る
規則正しい生活習慣も大切です。食事の時間や運動・睡眠時間などを一定にすると、排便リズムがつくりやすくなるでしょう。
毎日同じ時間帯にトイレに行くことも、便秘解消につながる習慣の1つです。また、食事を摂って腸のぜん動運動を活発にしたタイミングでトイレに行くことでも、便秘解消を目指せます。
●ストレスや疲労を溜めない
ストレスや疲労をため込むと自律神経が乱れる可能性があります。自律神経の乱れは便秘の要因の1つなので、普段からリフレッシュを心掛け、心身の健康に努めるようにしましょう。

便秘を解消して鼠径(そけい)ヘルニアのリスクを軽減しよう

便秘は鼠径ヘルニアの要因の1つです。日頃から便秘予防に努めることで、鼠径ヘルニアのリスクを軽減していきましょう。

便秘予防のためには、食生活の改善や運動習慣、生活習慣などの見直しが必要です。また、なかなか便秘の改善が見られない場合には便秘薬の服用も検討しましょう。

すでに鼠径ヘルニアの症状がある場合は、早めに医療機関を受診するようにしてください。

工藤医師よりコメント
鼠径ヘルニアは症状が出てしまってからではセルフケアでコントロールすることは難しくなります。日頃から食物繊維や発酵食品、適度な運動をし、腸内環境を整えることで鼠径ヘルニアのリスクを下げることができます。
監修者

医師:工藤孝文
内科医・糖尿病内科・統合医療医・漢方医。
福岡大学医学部卒業後、アイルランド、オーストラリアへ留学。
現在は、自身のクリニック:みやま市工藤内科で地域医療に力を注いでいる
専門は、糖尿病・高血圧・脂質異常症などの生活習慣病、漢方治療・ダイエット治療など多岐にわたる。
テレビ・ラジオなどのメディアでは、ジャンルを問わず様々な医療の最新情報を発信している。
NHK「ガッテン!」では、2018年度の最高視聴率を獲得した。
著書は15万部突破のベストセラー「やせる出汁」をはじめ、50冊以上に及ぶ。
日本内科学会・日本糖尿病学会・日本肥満学会・日本東洋医学会・日本抗加齢医学会・日本女性医学学会・日本高血圧学会、日本甲状腺学会・日本遠隔医療学会・小児慢性疾病指定医。

酸化マグネシウムは非刺激性 酸化マグネシウムは非刺激性
POINT 1 お腹が痛くなるにくい。 POINT 1 お腹が痛くなるにくい。
POINT 2 クセになりにくい。 POINT 2 クセになりにくい。