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VOL.72 【医師監修】炭酸水は便秘解消に効果あり?おすすめの飲み方と注意点も解説

何日も便が出ない「便秘」の状態になっても、デリケートな話題だけに、なかなか周囲には相談しづらいでしょう。症状としてお腹の張りや吐き気があらわれるケースもあり、すっきりしない日々はつらいものです。

便秘で悩む方のなかには、「炭酸水は体に良さそう」というイメージを持っていて、飲むことを検討している方もいるかもしれません。

そこで今回は、炭酸水が便秘にどのような影響を与えるのか、本当に便秘解消効果が期待できるのかについて詳しく解説します。

便秘を解消するための炭酸水の選び方や、おすすめの飲み方とタイミングなども合わせて紹介するので、ぜひ参考にしてください。

そもそも炭酸水とは

炭酸水とは、水道法の基準に適合する飲用適の水に二酸化炭素(炭酸ガス)を圧入したものを指します。加糖のものや果汁、甘味料を含むコーラやサイダーは「炭酸飲料」にあたり、炭酸水ではありません。

人工的に作られる炭酸水のイメージが強いかもしれませんが、少ないながらも、国内には天然の炭酸水が湧き出る採水地もあります。

保存状態にもよりますが、時間が経って炭酸水から二酸化炭素が抜けてしまうと、飲んだ時の「シュワシュワ」とした爽快感が薄れたと感じるかもしれません。

そんな時には、自宅で炭酸水が作れるソーダマシンが便利です。ソーダマシンを使用すると、いつでも作りたての炭酸水が飲めるだけでなく、炭酸の強さも調節できます。

炭酸水が便秘解消に役立つ理由

炭酸水に含まれている二酸化炭素には、便を柔らかくする効果があります。固くて出にくくなっている便を柔らかくすることで、排便されやすい状態をつくってくれるため、炭酸水を飲むことは便秘解消に効果的です。

また二酸化炭素は、胃を刺激することで胃酸の分泌を促進し、食べ物の消化をサポートする役割も持ちます。

口から食べた物は、食道や胃、小腸などを通って消化され、大腸でぜん動運動が起こることで便意を催します。この消化の流れが滞りなく行われると、スムーズな排便につながるのです。

便秘に効果的な炭酸水の飲み方

便秘解消を目的として炭酸水を飲む場合、起床後すぐにコップ1杯の炭酸水を飲むようにしましょう。冷たい炭酸水は体を冷やし過ぎる可能性があるため、常温のものが望ましいです。

より便秘解消効果を得るために、酢と一緒に飲むこともおすすめします。酢に含まれる「酢酸」の刺激臭が胃酸の分泌を促進し、腸を刺激することで便を押し出すぜん動運動が活発になるためです。

さらに酢酸には、消化機能をサポートする働きもあることから、便秘解消にも良い影響を与えるとされています。

●炭酸水が苦手な方におすすめのアレンジ方法
炭酸水が飲みづらいと感じる方は、はちみつを入れるなどのアレンジをして飲んでみてはいかがでしょうか。はちみつには、善玉菌のエサとなる「オリゴ糖」が多く含まれており、善玉菌が増えることで腸内環境を整える効果が期待できます。
ほかにも、リンゴ酢や黒酢を加えるアレンジ方法もおすすめです。リンゴ酢は、善玉菌を増やす水溶性食物繊維とアップルペクチンを含んでおり、フルーティで爽やかな風味も加わるため、炭酸水が苦手な方でも飲みやすくなるでしょう。
玄米から作られている黒酢には、腸を刺激するクエン酸が含まれており、まろやかなうまみが特徴です。
酢は味や香りのバリエーションが豊富でさまざまな種類がありますが、どれも酢酸を含んでいます。毎日、同じ味だと飽きる可能性もあるため、いくつかのアレンジ方法を試してみるのも良いでしょう。好きなアレンジ方法や新鮮な味に出会えるかもしれません。

便秘解消が目的で炭酸水を飲むときに注意すべきポイント

便秘解消を目的として炭酸水を飲む場合、気を付けたいポイントがあります。ここでは、炭酸水を飲む際の注意点を解説するので、実際に炭酸水を飲み始める前の参考にしてください。

●胃腸に負担がかかる
炭酸水には、胃を刺激して胃酸を分泌させ、消化機能を促す効果があります。しかし、胃が弱った状態で炭酸水を飲むと、この刺激が胃痛を引き起こしてしまう可能性があります。
また、胃もたれしているときに炭酸水を過剰に摂取することもおすすめしません。二酸化炭素で胃が膨らむと、胃もたれが悪化して胃に負担がかかるため注意が必要です。
炭酸水はご自身の胃の状態と相談しながら、適量を摂取するようにしてください。
●むくみに注意する
飲んだ炭酸水が適度に体外へ排出されていれば、むくみを過剰に気にする必要はありません。しかし、デスクワークや家事、育児などで同じ姿勢をとる時間が続くと、血流が悪くなって飲んだ炭酸水が体外へ排出されず、むくみの原因になることがあります。
また、運動をする際には、炭酸水をたくさん飲みたくなると思います。汗をかくのであれば問題ないですが、汗をかかなければ飲んだ炭酸水が体内に留まる可能性があるため、運動レベルやご自身の体質に合わせて、飲む量を調節するよう心がけてください。
さらに、炭酸水を飲むときには、塩分やナトリウムの含有量を確認しましょう。無糖の炭酸水にも塩分やナトリウムが含まれていることがあり、気づかず飲むうちに過剰摂取になってしまう可能性があります。
●酸蝕歯(さんしょくし)を引き起こす可能性がある
「炭酸水を飲むと歯が溶ける」と耳にしたことがある方もいるかもしれません。実際には、炭酸水で歯が溶けて歯を失うことはほとんどありませんが、炭酸水の種類や飲み方によっては注意が必要です。
レモンなどのクエン酸を含む柑橘系フレーバー入りの炭酸水は、酸性が強く酸蝕歯(さんしょくし)を引き起こす可能性が高くなります。酸蝕歯とは、酸性のものを摂取することで口のなかが酸性に傾き、歯が溶ける状態のことです。
酸蝕歯を防ぐためには、できる限り炭酸水が口に留まらないようにして、口のなかが酸性に傾く時間を短くすることがポイントです。炭酸水はすぐに飲み込み、連続しての飲用は避けるようにしてください。

適切に炭酸水を飲んで便秘解消をめざそう!

炭酸水には二酸化炭素が含まれており、胃腸を刺激してスムーズな排便を促す効果が期待できます。

便秘解消をめざして炭酸水を生活に取り入れたい方は、起床後すぐにコップ1杯の炭酸水を飲むようにしましょう。冷たいものではなく、常温の炭酸水がおすすめです。

ただし、胃腸が弱い方や、日常的に同じ姿勢をとることが多い方は、炭酸水の摂取量に注意してください。便秘だけでなく、ほかにも身体に異変を感じるのであれば、医療機関で相談するようにしましょう。

炭酸水を飲んでも便秘が解消しないのであれば、酸化マグネシウムを用いた便秘薬を飲む方法も選択肢の1つです。酸化マグネシウムを用いた便秘薬は、お腹を刺激しにくいため、初めて便秘薬を使う方にも向いています。

白畑先生よりコメント
便秘はたくさんの方が悩む病気です。便秘は様々な要因に起因しますが、今回紹介した自宅で簡便に安価にできる炭酸水の方法をぜひ毎日の生活に取り入れ便秘予防に取り組んでいきましょう。
監修者

医師:白畑敦
昭和大学医学部を卒業後、昭和大学藤が丘病院、市中病院で消化器外科医として勤務。大腸肛門病疾患でも研鑽を積み、2017年しらはた胃腸肛門クリニック横浜を開設。大腸疾患(内視鏡治療・便秘治療・炎症性腸疾患など)・肛門疾患(痔核手術・便失禁治療など)を専門分野として診療。

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