知って得する! 腸活コラム 知って得する! 腸活コラム

VOL.82 【医師監修】便秘とストレスは関係する?リスクや改善方法を紹介

生活スタイルが変わりやすい季節の変わり目で、体調の変化を感じる方は多いかもしれません。

体は知らず知らずのうちにそうした変化をストレスとして感じとっていきます。その体調変化のなかで便秘気味だと感じる場合、原因はストレスによるものかもしれません。

今回は、便秘とストレスの関係や便秘になったときのリスク、便秘の改善方法を紹介しますので、参考にしてみてください。

便秘の原因に「ストレス」は考えられる?

便秘の原因の1つとして「過敏性腸症候群」が考えられます。

過敏性腸症候群とは、大腸に炎症や腫瘍がないにも関わらず、便秘や下痢を繰り返し、細い便や硬い便が出るのが特徴です。

また、腹痛の症状もあり、長期間にわたって不調が続いてしまいます。

過敏性腸症候群の主な原因は自律神経の乱れであり、ストレスが要因となっているケースも少なくありません。不調が続く場合は、医療機関へ受診するようにしましょう。

ストレスが原因で便秘になる理由

腸の動きというのは自律神経がコントロールしており、通常は交感神経と副交感神経がバランスをとって規則正しく働いています。

しかし、ストレスを感じていると自律神経が乱れやすくなるため、交感神経の働きが優位な状態になり、腸の動きが悪くなってしまいます。

腸の動きが悪くなれば、腸内に内容物が留まりやすい状況となります。大腸では水分の吸収が起こるため、便の水分量が低下してしまい、硬い便が形成されやすくなります。

このように、ストレスが自律神経を介して胃腸に伝わることで便秘の症状が現れることがあります。

便秘がもたらす主なリスク

便秘がもたらすリスクはさまざまあります。主なリスクとして3つを以下で詳しく解説していきます。

●腸内に悪玉菌が増える
腸にとって良い働きをする菌(善玉菌)と、悪い働きをする菌(悪玉菌)が腸管内には共存しており、便秘になると腸内で悪玉菌が増殖して腸内環境が悪化します。この悪玉菌が増えるとさまざまな不調をもたらします。
例えば、お腹の張りや吐き気、食欲不振やめまいなどの症状が現れることがあります。不調を予防するためにも、善玉菌と悪玉菌のバランスを保つことが大切です。
●免疫機能が低下する
悪玉菌が腸に長い時間滞在すると、アンモニアや硫化水素などの有害物質を発生させます。
こうした有害物質は腸管から吸収され、血液を介して全身に行き渡ると、免疫力が低下してしまいます。免疫力が低下すると、風邪をひきやすくなったり、口内炎ができやすかったり、肌荒れしやすくなったりします。
免疫力を高める手段としても、便秘を改善することが大切です。
●痔になる可能性がある
便秘の状態が続くと便の水分が吸収されて便が硬くなります。この硬い便を排泄する際に腸管内の粘膜を傷つけてしまうと「切れ痔」になることがあります。
また、硬便を排泄しようと強くいきむことで肛門周辺の血管に負担をかけてしまい、血管がうっ血して「いぼ痔」になることもあります。
さらに、硬便によって肛門付近に傷がつき、そこから細菌や便が入り込むと「痔ろう」になる可能性もあります。

ストレスが原因で便秘になった場合の改善方法

ストレスが原因で起こる便秘の場合、まずストレスを解消することが大切ですが、日常生活のなかでも便秘を改善できる方法があります。

以下で紹介する生活習慣を見直して便秘を改善してみましょう。

●規則正しい生活を心がける
生活リズムが乱れがちな方は規則正しい生活を心がけることが大切です。生活リズムが安定すると自律神経も安定する傾向にあるからです。
自律神経とストレスは大きく関係しているため、規則正しい生活を送り、便秘の改善を目指しましょう。
●十分な睡眠をとる
睡眠は体の疲れを取るほか、精神的な疲れやストレスを軽減する効果が期待できます。そのため、ストレスが原因となって便秘になっている方は、十分な睡眠時間を確保することが大切です。
寝る前にテレビやスマートフォンなどの明るい画面を見ていると、脳が覚醒した状態が続き、寝つきが悪くなりがちです。睡眠の質と量にこだわりながら、快適な睡眠を毎日続けることで、便秘の改善が期待できます。
●栄養バランスの良い食事をとる
便秘を改善するには、食生活の見直しも大切です。食物繊維は便秘改善に役立つ栄養素であり、食物繊維を多く含む食材を積極的に摂取しましょう。
食物繊維はレンコンや人参、ゴボウやキャベツなどに多く含まれているので、食事の一品に付け加えると良いかもしれません。
また、ヨーグルトやみそ、漬物などの発酵食品や乳酸菌飲料には善玉菌がたくさん含まれているため、毎日の食事にプラスすると良いでしょう。
●適度な運動をする
運動不足は腸の動きも鈍らせてしまう可能性があります。ウォーキングやストレッチ、マッサージなどを生活に取り入れながら運動不足を解消していきましょう。
また、運動することで、ストレス解消にもつながります。腹筋力が低下すると、便を出すために必要な力が弱まってしまいます。
便秘に悩んでいる方は、体に負担のない程度に腹筋トレーニングも取り入れると良いでしょう。

ストレスを解消して便秘を改善しよう

ストレスによって便秘になることは珍しいことではありません。便秘になってしまった場合、ストレスを溜めないようにすることも大切ですが、改善方法はほかにもあるため、できることから試していきましょう。

ここまで紹介した改善方法を試してみても便秘が改善されない場合は、便秘薬を使って腸内に溜まった糞便の排泄を促す方法もあります。便秘薬のなかでも、酸化マグネシウムは刺激の少ない便秘薬のため、クセになりにくく、お腹も痛くなりにくいのが特徴です。

何をしても便秘が改善されない場合は、何らかの疾患が隠れている可能性もあるため、医療機関を受診するようにしてください。

白畑先生よりコメント
今回、便秘とストレスの関係のポイントを紹介しました。自分に合ったストレス解消法を毎日の生活に取り入れ便秘予防に取り組んでいきましょう。
監修者

医師:白畑敦
昭和大学医学部を卒業後、昭和大学藤が丘病院、市中病院で消化器外科医として勤務。大腸肛門病疾患でも研鑽を積み、2017年しらはた胃腸肛門クリニック横浜を開設。大腸疾患(内視鏡治療・便秘治療・炎症性腸疾患など)・肛門疾患(痔核手術・便失禁治療など)を専門分野として診療。

酸化マグネシウムは非刺激性 酸化マグネシウムは非刺激性
POINT 1 お腹が痛くなるにくい。 POINT 1 お腹が痛くなるにくい。
POINT 2 クセになりにくい。 POINT 2 クセになりにくい。