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VOL.117 オートミールは便秘になる?食べ過ぎによる影響や1日の摂取量の目安を紹介

オートミールはダイエットや健康をサポートする食品として有名です。しかし、オートミールを摂取した方の中には便秘に悩む方もおり、体への影響が気になる方も多いのではないでしょうか。

今回は「オートミールと便秘の関係」について紹介すると共に、「1日の摂取量の目安」について解説します。

オートミール以外に考えられる便秘の原因も紹介しますので、オートミールを食事に摂り入れたい方や便秘に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

オートミールで便秘になる可能性はある?

オートミールそのものは便秘の要因とはなりません。ただし、オートミールを食べ過ぎると便秘の症状が悪化する可能性があるので注意しましょう。

オートミールは健康をサポートする食品として便秘改善やダイエットを目的に摂取している方が多いですが、食べ過ぎには注意が必要です。

オートミールの食べ過ぎによる便秘の悪化は、食物繊維が関係しています。オートミールに含まれている食物繊維の特徴を詳しく紹介します。

オートミールに含まれる食物繊維

オートミールには、水溶性食物繊維が豊富に含まれています。水溶性食物繊維は便をやわらかくしてスムーズな排便を促したり、善玉菌を増やして腸内環境を整えたりする効果が期待できる栄養素です。

便秘の方は食物繊維が不足している可能性があるため、積極的に食物繊維が含まれた食品を摂取することが大切です。オートミールは食物繊維が豊富な食品として知られていることから、便秘の方も意識的に食べている方が多いかもしれません。

しかし、便秘を改善しようとオートミールを必要以上に摂り過ぎると、食物繊維の過剰摂取により便の回数や量が少なくなる場合があるので注意が必要です。

食物繊維はオートミールに含まれている水溶性食物繊維と不溶性食物繊維をバランスよく摂取することが重要です。

不溶性食物繊維は便量を増やして腸を刺激し、排便を促す効果に期待ができます。水溶性食物繊維と不溶性食物繊維をバランスよく摂取して、排便を促しましょう。 食物繊維は「不溶性2:水溶性1」の割合が理想なので、栄養バランスを考えた食事を摂るように意識してください。適量を目安に摂取することも大切です。

オートミールの1日の摂取量目安

オートミールには、100gで約9.4gの食物繊維が含まれています。食物繊維の摂取量の目安は男性の場合は1日21g、女性は18g以上とされているため、オートミールの1日の摂取量は約200gを目安にしましょう。1日3食と考えた場合、オートミールの摂取量は1日約960gとなりますが、オートミール以外の食品にも食物繊維が含まれているので、ほかの食事と合わせて摂取量を調整してください。

また、オートミールは商品によって含まれている食物繊維の量が異なるため、よく確認してから摂取しましょう。

オートミールはえん麦(オーツ麦)を原料とした食品で穀類に分類されるので、ダイエットや健康を目的に食べている方は主食と置き換えて摂取しています。 同じ穀類でもGI値が低く、血糖値が上がりにくいことから注目されています。アメリカのある大学の研究によるとオートミールはコレステロールや血圧を下げる効果に期待ができるといった評価がありました。

オートミール以外で考えられる便秘の原因

オートミールの食べ過ぎだけが便秘の要因とは限りません。便秘はさまざまな原因が考えられるため、生活習慣を見直してみましょう。

考えられる便秘の要因5つを詳しく解説します。

偏った食生活

栄養バランスが偏った食生活は便秘の要因になります。普段から一品料理や麺類など簡単な食事で済ませる機会が多い方は、栄養バランスが偏っている可能性があります。

「○○ダイエット」など、特定の食品だけを摂取して減量している方も、栄養バランスの偏りに注意が必要です。

また、きちんと食事をしている方でも食物繊維が不足すると便秘の原因になります。食物繊維が含まれている野菜や果物、きのこ類や海藻類、大豆製品を積極的に摂取すると良いです。

不足した食物繊維を補う目的として、オートミールを取り入れる方法もあります。

自律神経の乱れ

睡眠不足やストレスによる自律神経の乱れも便秘の要因となるので気を付けましょう。自律神経が乱れると腸が刺激に対して過敏になり、便意異常を引き起こす場合があります。

不規則な生活も自律神経の乱れにつながるため、普段から規則正しい生活を心がけることが大切です。就寝時間や食事の時間をある程度決めて置き、生活リズムを整えて自律神経の乱れを防ぎましょう。

運動不足

運動不足になると腸のぜん動運動が弱くなり、排便が困難になる場合があります。筋力の低下も腸のぜん動運動を弱める要因となるため、日頃から適度に体を動かしましょう。

腹筋の力が弱いと排便の際に上手く腹圧がかけられず、便を排出できないこともあります。便秘を改善したい方は、腹筋運動や体幹トレーニングを行いながら腹筋を鍛えてみると良いでしょう。

加齢

加齢による筋力の低下や、腸の動きの低下が便秘の要因になっている可能性もあります。年齢を重ねるごとに便秘になる頻度が多くなっている方は、加齢による便秘も疑ってみましょう。

高齢になると食事量が減る傾向があり、便の量が減ったり消化器官が衰えたりして便秘になる場合もあるので注意が必要です。

また、水分の摂取量も年齢を重ねるごとに減る傾向があるため、水分不足による便秘も1つの要因として考えられます。

便意の我慢

便意を我慢する機会が多くなると、便意を感じにくくなる傾向にあります。「トイレに行きたくても行けない」「ゆっくりトイレにこもる時間がない」といった理由から便意を我慢する機会が多い方は、排便反射が低下するので注意しましょう。

排便反射が低下すると直腸の神経が活発に働かなくなります。便が直腸に降りてきても便意を感じなくなる可能性があるので、便意を我慢する傾向にある方は注意してください。

便秘の種類

便秘は大きく分けると「器質性便秘」と「機能性便秘」の2つの種類に分けられます。それぞれ便秘の原因が異なるので、2つの違いをよく理解しておきましょう。

「器質性便秘」と「機能性便秘」について詳しく解説します。

器質性便秘

器質性便秘とは、大腸の形に変形が見られる便秘を指します。大腸の形が変わることで物理的な障害が問題となり、便の排出が難しい状態です。

器質性便秘は医療機関で治療することで、症状が改善されます。食生活や生活習慣の見直しでは便秘の改善が難しい傾向にあるため、便秘に悩んでいる方は医療機関に相談することも検討してみてください。

機能性便秘

大腸の形に変形が見られない便秘は、機能性便秘に分類されます。食生活や生活習慣の乱れが便秘の要因となっているケースが多く、日々の生活を見直すことで便秘が改善される可能性があります。 機能性便秘のさまざまな種類があり、便が硬くなっているケースや便量が少なくなっているケースがあります。それぞれの要因を解消することで便秘を改善できる可能性があるので、今一度生活習慣を見直してみましょう。

便秘の改善方法

便秘はあらゆる要因が重なって起こっている可能性があるため、普段から予防することが大切です。

便秘に悩んでいる方は、以下6つのポイントを参考に生活習慣を見直してみましょう。

栄養バランスの整った食事

便秘を改善したい方は、オートミールなど特定の食品だけを摂取するのではなく、バランス良く栄養を補給することが大切です。

主食、主菜、副菜を意識した食生活を心掛け、旬の食材を料理に加えるなどしながら栄養バランの整った食生活を送りましょう。

外食の機会が多い方も、野菜がたくさん摂れるメニューを選ぶなどしながら工夫をしてください。

ダイエットを目的に食事の回数を減らしている方も、1日3回食事を摂取するのが望ましいです。

規則正しい生活

生活習慣が乱れている方は、この機会に規則正しい生活を心がけましょう。自律神経の乱れは便秘を引き起こす要因となるため、普段からしっかりと睡眠を取ることが大切です。

ストレスも自律神経に影響を与えるため、適度に発散しながら過ごしてください。日常的にストレスを抱えている方は、意識的にリフレッシュの時間を設けてみると良いでしょう。

運動習慣を身に付ける

筋力の低下による便秘を予防するためにも、運動習慣を身に付けましょう。運動をすることで腸のぜん動運動を活発にする効果にも期待ができるので、便秘の改善や健康のために体を動かすと良いです。

ウォーキングやヨガ、水泳などの有酸素運動と、無酸素運動の筋肉トレーニングを組み合わせて体を動かしていきましょう。

いきなりハードな運動を行うのではなく、体力に無理のない範囲で継続できる運動を行ってください。

水分補給を心がける

体が水分不足になると便が硬くなってしまい、排便が困難になる場合があります。スムーズに便を排出するためにも、普段から意識的に水分補給を行いましょう。

ただし、カフェインの含まれる飲み物は利尿作用があるため、水分補給には向きません。水分補給を行う際は、水や白湯、ノンカフェインのお茶を飲むと良いです。

冷たい水は腸を刺激してぜん動運動を促す効果に期待ができます。便秘の症状に苦しんでいる方は、朝目覚めたときにコップ1杯の冷たい水を飲んでみましょう。

冷たい水は体を冷やすため、冷え性の方は常温の水でも構いません。気温が低い季節は白湯を目覚めの一杯にすると、体や胃腸が温まります。

酸化マグネシウムなどの非刺激性の便秘薬を試してみる

便秘によるお腹の張りや痛みが気になり、すぐにでも便を排出したい方は非刺激性の便秘薬を試す方法もあります。

酸化マグネシウムをはじめとする非刺激性の便秘薬は、服用してもお腹が痛くなりにくく、クセになりにくいのが特徴です。

酸化マグネシウムは5歳以上のお子さんや妊婦、高齢者でも服用できる体にやさしい便秘薬なので、少しでも症状を緩和したい方は試してみると良いでしょう。 服用の際は使用上の注意には従うこと、また幼児の使用においては保護者が十分注意して使用するようにしてください。

オートミールを活用しながら便秘改善を目指そう

便秘の改善や予防には、食生活の見直しや生活習慣を整えることが大切です。オートミールには普段の食事で不足しがちな食物繊維が豊富に含まれているので、便秘予防や改善のために食事にプラスしてみると良いでしょう。

ただし、オートミールの過剰摂取は便秘を悪化させる可能性があるので注意が必要です。

適度な運動やリフレッシュ、水分補給も意識しながら便秘改善を目指してください。

酸化マグネシウムは非刺激性 酸化マグネシウムは非刺激性
POINT 1 お腹が痛くなるにくい。 POINT 1 お腹が痛くなるにくい。
POINT 2 クセになりにくい。 POINT 2 クセになりにくい。