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VOL.20 コーヒーを飲むと排便しやすくなる理由とは?おすすめの飲み方と注意点も解説

コーヒーは、眠気覚ましや利尿作用に加え、排便促進効果も期待できるとされている飲み物です。

コーヒーを飲むと便意を感じやすく、理由やメカニズムが気になっている方も多いのではないでしょうか。

今回は、コーヒーを飲んで排便が促進される理由と、排便促進に関係する成分について解説します。

あわせて、排便を促すためにおすすめの飲み方や注意点、長引く便秘の改善方法も紹介するため、コーヒーの排便効果が気になる方や便秘解消に役立てたい方は、ぜひ参考にしてください。

コーヒーが排便促進に効果的と考えられる理由

コーヒーが排便の促進に効果的と考えられる理由には、コーヒーに含まれる成分が関係しています。

最初に、コーヒーに含まれる代表的な成分と効果を詳しく見ていきましょう。

  • ・カフェイン
  • ・コーヒーオリゴ糖
  • ・ビフィズス菌(コーヒーにミルクを入れた場合)

以下で解説します。

カフェイン

カフェインには、副交感神経の一種である「迷走神経」を刺激する作用があるといわれています。

迷走神経には内臓の動きをコントロールする働きがあり、カフェインを摂取することで、腸のぜん動運動が促される仕組みです。

さらに、カフェインには胃酸の分泌を促す作用もあり、胃と連動する腸に刺激が加わることによって、排便が促進されると考えられます。

コーヒーオリゴ糖

コーヒーオリゴ糖は、コーヒーの豆カスを抽出・精製した液から発見された成分です。

オリゴ糖には、善玉菌のエサとなって腸内環境を整える作用があり、排便促進にも効果を発揮すると考えられています。

ビフィズス菌(コーヒーにミルクを入れた場合)

コーヒーには独特の苦味があり、苦味を緩和するためにカフェラテやカフェオレといったミルク(牛乳)入りのメニューを選ぶ方も多いかもしれません。

牛乳に含まれるビフィズス菌は善玉菌のエサになるため、腸内環境の改善が期待できます。

コーヒーで便秘が悪化する可能性もある

コーヒーには排便促進効果があると考えられる一方、摂取量や体調によっては、便秘を発症・悪化させる可能性もあります。

コーヒーで便秘が悪化するといわれる要因を3つ見ていきましょう。

  • ・利尿作用による水分不足
  • ・クロロゲン酸による消化機能の低下
  • ・カフェインの刺激による腸のけいれんの悪化、腹痛

利尿作用による水分不足

カフェインには利尿作用があるため、コーヒーを大量に飲むと体内の水分が尿として排出されすぎてしまい、腸内が水分不足になる可能性があります。

腸内の水分が不足すると、便が硬くなって排便しにくくなります。

クロロゲン酸による消化機能の低下

コーヒーの苦味のもとであるクロロゲン酸には、胃腸の動きを抑制する作用があるといわれています。

コーヒーを飲みすぎると、クロロゲン酸の作用で腸の消化機能が低下し、排便しにくくなるリスクがあります。

カフェインの刺激による腸のけいれんの悪化、腹痛

精神的ストレスや過敏性腸症候群なども、便秘の原因の1つです。

ストレスや過敏性腸症候群によって過度に興奮し、けいれんを起こしている腸管にカフェインや香辛料、アルコールなどの刺激物が運ばれると、けいれんの悪化や腹痛につながる可能性があります。

コーヒーでスムーズに排便するための飲み方

以下では、コーヒーで排便を促進するためにおすすめの飲み方と注意点を紹介します。

作り方

コーヒーで排便を促したいときは、お腹が温まるホットで飲むのがおすすめです。牛乳を加えると、善玉菌のエサとなるビフィズス菌も一緒に摂取できます。

甘みが欲しい場合は、砂糖ではなくオリゴ糖を加えてみてください。オリゴ糖はカロリーが低いため、ダイエット中の方でも使いやすいでしょう。

飲むタイミングと摂取量

コーヒーに含まれるカフェインは、胃腸に刺激を与えるため、空腹時に飲むと胃を痛める原因になります。胃腸への負担を減らすには、できるだけ食後にコーヒーを飲むと良いでしょう。摂取量の目安は、1日にコップ2、3杯程度です。

また、カフェインには眠気覚ましの作用があるため、夕方以降の摂取は控えてください。

睡眠中は腸の動きをコントロールする副交感神経が優位に働くため、排便を促すためには、質の高い睡眠を取ることが大切です。

そのほかの注意点

先述のとおり、カフェインの利尿作用によって水分不足を起こすと、便秘が悪化する可能性があります。コーヒーを飲んだ後は、しっかりと水分補給をしてください。

なお、水分補給の際はカフェイン入りのお茶やアルコールではなく、水や白湯、麦茶、ルイボスティーなど、カフェインの入っていない飲み物を選びましょう。

デカフェ(カフェインレスコーヒー)にも排便を促す効果はある?

コーヒーによる排便促進には、カフェイン以外の成分も関係すると考えられており、デカフェでも排便効果を感じられる場合があります。

ただし、カフェインの量が少ない分、一般的なコーヒーより効果が低いと感じる可能性もあるため、排便目的でデカフェを飲もうと考えている方は注意が必要です。

コーヒー以外で便秘症状を改善する方法

コーヒーには排便を促す効果が期待できるものの、コーヒーだけで便秘を根本的に改善することは困難です。便秘の改善を目指す場合は、コーヒーの摂取に加えて、生活習慣の見直しにも取り組みましょう。

便秘改善を目指すための生活習慣のポイントは、以下のとおりです。

  • ・便意を感じたら我慢せずトイレに行く
  • ・食事での食物繊維摂取量を増やす
  • ・1日2リットルを目安に、水分を多めに摂取する
  • ・適度に運動する
  • ・十分な睡眠を取る
  • ・無理なダイエットをしない

バランスの良い食事や運動習慣を取り入れ、十分な睡眠時間を確保して生活習慣を整えることで、便秘が改善に向かう可能性があります。

先述のとおり、コーヒーなどのカフェインを含む飲み物を飲んでも水分補給にはならないため、カフェインを含まない飲み物を意識的に飲むことも重要です。

食物繊維が豊富な食材に関しては、以下もあわせてご覧ください。

便秘に効く食べ物を紹介!おすすめのメニューやそのほかの改善方法も紹介

どうしても便秘が改善されない場合は市販の便秘薬も試してみよう

どうしても便秘症状が改善されない場合は、酸化マグネシウム便秘薬を試してみるのも1つの方法です。酸化マグネシウム便秘薬は、腸内の水分を引き寄せて便をやわらかくし、自然な排便を促す薬です。

非刺激性のため、お腹が痛くなりにくく、クセになりにくいことが特徴です。5歳以上のお子様から妊娠中の方、高齢者の方まで、幅広い方が服用できます。

はじめて服用する方やほかに薬を飲んでいる方、持病がある方は、服用前に医師や薬剤師に相談しましょう。

なお、酸化マグネシウム便秘薬は薬局のほか、健栄製薬のオンラインショップでも販売しているため、利用を検討してみてください。

酸化マグネシウム便秘薬を使用する際は、使用上の注意を良く読んでから服用しましょう。便秘以外に気になる症状がある場合は、早めに医療機関を受診することも大切です。

健栄オンラインショップ[公式]はこちら

コーヒーだけに頼らず生活習慣の見直しをしながら便秘解消を目指そう

コーヒーは、適切に摂取すれば排便の促進効果が期待できる飲み物です。しかし、場合によっては便秘を悪化させる可能性もあるため、飲むタイミングや量に注意しましょう。

とくに、お子様や妊娠中の女性はカフェインに対する感受性が高く、体の不調を引き起こす可能性があります。心配な場合は、事前に医師に相談してみてください。

また、便秘を根本的に改善したい方は、コーヒーの摂取に加えて、生活習慣の見直しも大切です。便秘が改善しない場合は、酸化マグネシウム便秘薬の服用もご検討ください。