
2026.09.01
口内炎の治し方とは?原因や予防法もわかりやすく解説
「口内炎が痛くて食事がつらい」「何度も口内炎を繰り返してしまう」とお悩みの方もいるのではないでしょうか。
口内炎は小さな傷でも強い痛みを伴いやすく、食事や会話、歯磨きなど日常生活に支障をきたすことがあります。
また、口内炎は口の中を噛むなどの刺激だけでなく、栄養の偏りや疲労、睡眠不足など、さまざまな原因によって起こるため、原因に合った対処や予防を行うことが大切です。
今回は、口内炎の種類や主な原因を始め、早く治すための対処法や予防方法までわかりやすく解説します。
▼口内炎とは
口内炎とは、口の中の粘膜に起こる炎症の総称であり、舌や歯ぐき、唇、頬の内側などにできることがあります。
ひと口に口内炎といっても種類はさまざまですが、一般的に「口内炎」と呼ばれるものの多くはアフタ性口内炎です。
アフタ性口内炎は、円形または楕円形の白っぽい小さな潰瘍としてあらわれることが多く、「アフタ」とは口の中の粘膜にできる白っぽい小さな潰瘍をさします。
口内炎ができると、痛みやしみる感覚、腫れ、ただれ、出血などの症状が見られる場合があり、食事や会話、歯みがきの際に不快感を覚えることがあります。
多くの口内炎は1週間から10日程度で自然に治まりますが、症状が長引く場合や同じ場所に繰り返しできる場合は、ほかの病気が関係している可能性もあるため、早めに医療機関を受診しましょう。
▼口内炎の種類
口内炎にはさまざまな種類があり、それぞれ原因や症状、治療方法が異なります。症状に合った対処を行うためにも、まずは口内炎の種類を知っておくことが大切です。
ここでは、代表的な口内炎の特徴を解説します。
● アフタ性口内炎
● 外傷性口内炎
● ヘルペス性口内炎
● カンジダ性口内炎
● ニコチン性口内炎
それぞれ詳しく見ていきましょう。
アフタ性口内炎
アフタ性口内炎は、口内炎のなかでも最も多く見られる種類です。
円形または楕円形の浅い潰瘍としてあらわれ、潰瘍の表面は白色や黄色がかった膜で覆われ、周囲には赤みを伴います。
唇の裏側や頬の内側、舌、歯ぐきなどにできやすく、痛みや食べ物がしみる感覚を伴うのが特徴です。また、同じような口内炎を繰り返すものは「再発性アフタ性口内炎」と呼ばれます。
外傷性口内炎
外傷性口内炎は、カタル性口内炎とも呼ばれ、口の中の粘膜に赤みや腫れ、水ぶくれ、ひび割れなどが見られます。
アフタ性口内炎のように境界がはっきりした白い潰瘍ではなく、口の中が広く荒れたような状態になることが特徴です。
酸味や辛味など刺激の強い食べ物がしみやすく、ヒリヒリとした痛みを感じるほか、炎症が強い場合は唾液の分泌が増えたり、口臭が気になったりすることもあります。多くは数日で自然に改善します。
ヘルペス性口内炎
ヘルペス性口内炎は、主に単純ヘルペスウイルスの感染によって起こるウイルス性の口内炎です。
歯ぐきや舌、唇、頬の内側、喉に近い粘膜などに小さな水疱や潰瘍が複数あらわれ、発熱や倦怠感、リンパの腫れ、強い痛みを伴うことがあります。
とくに、乳幼児では症状が重くなりやすく、水疱が破れて潰瘍になると、食事や水分摂取が難しくなることもあります。
カンジダ性口内炎
カンジダ性口内炎は、口の中にもともと存在するカンジダという真菌が増殖して起こる口内炎です。
代表的な病型には、白い苔のようなものが付着する「偽膜性」、粘膜に赤みが出る「紅斑性」、粘膜が厚くなる「肥厚性」があります。
とくに、偽膜性では頬の内側や舌に白い斑点や膜のようなものが付着し、症状が進むとヒリヒリ感や痛み、しびれ、味覚の違和感が生じることがあります。
ニコチン性口内炎
ニコチン性口内炎は、長期間の喫煙習慣と関連して起こる口内炎です。
口の中の粘膜が白っぽく厚くなり、赤い発疹や白斑が見られることがあります。強い痛みが出にくいため自覚しにくく、発見が遅れることも少なくありません。
喫煙は口腔内の乾燥や血流の変化、口腔環境の悪化につながるため、気になる症状がある場合は歯科や口腔外科を受診しましょう。
▼口内炎ができる原因
口内炎ができる原因は1つではなく、生活習慣や栄養状態、口の中の環境など、さまざまな要因が関係しています。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
ストレスや疲労による免疫力の低下
ストレスや疲労が続くと自律神経のバランスが乱れ、体の防御機能が低下することで、口の中の粘膜が炎症を起こしやすくなります。
また、睡眠不足や過労は粘膜の修復力の低下につながり、口内炎ができる要因の1つです。仕事や勉強などで忙しい時期や体調を崩しているときは、免疫力が低下し、口内炎ができやすい状態になることがあります。
栄養の偏り
栄養バランスの乱れも、口内炎ができる原因の1つです。とくに、ビタミンB群やビタミンCが不足すると、口の中の粘膜の健康を保ちにくくなることがあります。
偏った食事や無理なダイエットが続くと、体に必要な栄養素が不足し、口内炎ができやすくなります。ビタミンB群は肉や魚、卵、大豆製品などに、ビタミンCは野菜や果物などに多く含まれるため、毎日の食事でバランス良く摂取しましょう。
口の中への物理的刺激
頬の内側や舌を噛んだり、歯ブラシや歯間ブラシを強く当てたり、硬い食べ物で口の中を傷つけたりすると、口内炎の原因になることがあります。
また、虫歯や合わない入れ歯、矯正器具などが粘膜に当たり続けることも口内炎ができる原因です。熱い食べ物や飲み物によるやけども口の中の粘膜を傷つけ、口内炎につながることがあります。
ウイルス・細菌への感染
口の中には多くの細菌や微生物が存在しており、体調不良や口腔内の環境変化によってバランスが崩れると、炎症が起きやすくなります。
ヘルペスウイルスへの感染は、ヘルペス性口内炎の原因の1つです。
また、歯磨き不足などで口腔内の衛生状態が悪化すると、細菌が増殖し、口内炎を引き起こす要因となることがあります。
▼口内炎の治し方
口内炎を早く治すためには、患部への刺激をできるだけ避けながら、口の中を清潔に保つことが大切です。また、症状に応じて市販薬を活用したり、必要に応じて医療機関を受診したりすることも重要です。
ここでは、口内炎の治し方を解説します。
刺激物を避ける
口内炎があるときは、濃い味つけの料理や塩分の多い食品、酸味が強い食品、香辛料が多く含まれる食品など、患部への刺激になりやすい食べ物は控えましょう。
また、熱過ぎるものや冷た過ぎるものも口腔粘膜への刺激となるため、飲食物は人肌に近い温度に調整するのがおすすめです。
硬い食品や口の中にはりつきやすい食品よりも、やわらかく水分を含む食事を選ぶと負担を軽減できます。アルコール飲料も刺激になるため、口内炎が治るまでは控えましょう。
口の中を清潔に保つ
口内炎があるときは、毎食後や就寝前にうがいや歯磨きを行い、口の中を清潔に保つことが大切です。口腔内を清潔な状態に保つことで、衛生環境を維持しやすくなります。
うがい薬を使用する場合は、製品ごとの用法・用量を守って使用しましょう。
うがい薬については、以下のコラムもあわせてご覧ください。
「うがい薬を使用する上での注意点と正しい使い方」
口の中の炎症を抑える
口内炎の炎症をやわらげたい場合は、市販薬を使用することも方法の1つです。
口や喉の炎症を抑えるスプレーなど、さまざまな種類の市販薬が販売されており、アズレンスルホン酸ナトリウム(アズレン)やグリチルリチン酸二カリウムなどの抗炎症成分が配合された、口内炎に使用できる商品もあります。
また、口腔内の殺菌・消毒に効果が期待できる成分が配合されているトローチもあります。
なお、口内炎治療薬を使用している場合は、併用できるか事前に薬剤師や医療機関へ確認してください。
医療機関を受診する
口内炎は自宅で様子を見ることもありますが、痛みが強い場合や原因が口の中に残っている場合は、医療機関で状態を確認することが大切です。
とくに、以下のような場合は、自己判断を続けず、医師や歯科医師に相談しましょう。
● 口内炎が長引く場合や同じ場所に繰り返しできる
● 患部が大きくなる・硬くなる
● 口の乾燥が強い
● 食べものがしみて食事に支障がある
症状が強い場合や違和感が続く場合は、口内炎以外の病気が関係している可能性もあるため、早めの受診をおすすめします。
▼口内炎の予防法
口内炎を繰り返さないためには、口の中を清潔に保つだけでなく、粘膜の健康を維持できる生活習慣を心がけることが大切です。
ここでは、日常生活で取り入れやすい口内炎の予防法を解説します。
● バランスの良い食事を心がける
● 十分な睡眠と休息をとる
● 口の中を傷つけない
それぞれ詳しく見ていきましょう。
バランスの良い食事を心がける
口内炎を予防するためには、特定の食品だけに偏らず、主食・主菜・副菜を組み合わせたバランスの良い食事を心がけましょう。
ビタミンB群は皮膚や粘膜の健康を保つために必要な栄養素であり、ビタミンCは野菜や果物に多く含まれています。これらの栄養素を毎日の食事でバランス良く摂ることが大切です。
また、外食や加工食品が続くと栄養が偏りやすくなるため、野菜やタンパク質を含むメニューを選び、不足しやすい栄養素を補いましょう。
口内炎ができている場合は、刺激の強い味つけを避け、やわらかく水分の多い食事を選ぶと食べやすくなります。
十分な睡眠と休息をとる
睡眠不足や疲労の蓄積は、口内炎ができる原因の1つです。そのため、日頃から十分な睡眠と休息を確保することを心がけましょう。
生活リズムが乱れている場合は、まず睡眠時間を見直すことから始めるのがおすすめです。また、疲労やストレスをため込まないよう、無理をせず適度に休息をとることも、口内炎を繰り返しにくい状態づくりにつながります。
さらに、睡眠だけでなく、栄養バランスの整った食事や口腔ケアもあわせて行うことで、口の中の健康を維持しやすくなります。
口の中を傷つけない
口の中の傷は口内炎のきっかけになることがあるため、日頃から粘膜を傷つけないよう意識することも大切です。
食事中は頬や舌を噛まないよう、一口の量や噛み方に注意しましょう。
また、硬い食べ物や熱い食べ物は粘膜を傷つけやすいため、食べる際は温度や食べ方にも気を配ることが重要です。
歯磨きでは力を入れ過ぎず、やわらかめの歯ブラシを使用してやさしく磨きましょう。歯や入れ歯、矯正器具が粘膜に当たり続ける場合は、歯科で状態を確認してもらうことをおすすめします。
▼口内炎の症状は適切なケアで早めにやわらげよう
口内炎は、口の中への刺激や栄養の偏り、疲労、睡眠不足、口腔内の乾燥など、さまざまな要因によって起こります。
症状があるときは、刺激の強い食べ物を避けながら口の中を清潔に保ち、患部への負担を減らすことが大切です。
また、アズレンなどの抗炎症成分が配合されたうがい薬やスプレーは口の中の炎症を抑える効果が期待できます。また、トローチは、殺菌成分が配合され、口の中を殺菌・消毒する効果があります。
一方で、口内炎が長引く場合や繰り返しできる場合、痛みが強い場合、食事や会話に支障がある場合は、自己判断で放置せず、早めに医療機関へ相談しましょう。







