悪寒の原因はインフルエンザ?初期症状や潜伏期間、適切な対処法を解説
2026.02.10| 感染症・消毒

悪寒は、寒くない環境にもかかわらず強い寒気や体の震えを感じる症状です。体調がすぐれず悪寒がすると「原因は?」「もしかしてインフルエンザ?」と不安に感じる方も多いでしょう。
今回は、悪寒の症状や寒気との違い、悪寒がする際に疑われるインフルエンザの症状を解説します。風邪や肺炎、食中毒など、インフルエンザ以外に悪寒の原因になり得る症状についても解説するため、悪寒や不調を感じた際の判断の参考にしてください。
悪寒がするのはなぜ?主な症状や考えられる原因
悪寒という言葉は良く耳にしますが、その意味を正確に説明するのは以外と難しいと感じる方も多いのではないでしょうか。まずは、悪寒の症状と原因、寒気との違いについて詳しく見ていきましょう。
症状
寒くない環境にもかかわらず、体に強い寒気を感じるのが特徴です。上着を着たり、毛布にくるまったりしても一向に寒気が治まらず、ガタガタと震えを伴うことも珍しくありません。
原因
人間の体には、ウイルスや菌などの外敵から身を守るための免疫が備わっています。外敵が体内に侵入すると、免疫が働き、「外敵がどんどん体内に侵入してきている」と危険を知らせるためのサインを出します。その際の体の反応として、生じるのが悪寒です。
サインによって外敵の侵入を察知した体は、白血球による外敵への攻撃を開始します。それとともに体温が上昇し、発熱の症状が現れる仕組みです。
寒気との違い
寒気とは、寒さに対する体の反応で、気温の低いところにいるために体が冷え、寒さを感じることをさします。寒気は一時的なものであるため、上着を一枚着たり部屋を暖かくしたりすることで改善するケースが多いです。
一方、悪寒はウイルスなどの外敵が侵入したことに対する体の反応です。気温に関係なく生じるため、暖かい場所にいても寒さを感じ、部屋や体をいくら暖めても改善しにくい傾向にあります。
悪寒は病気の前触れ。38℃以上の高熱が出たら、インフルエンザを疑おう
悪寒とともに38℃以上の高熱が出た場合は、インフルエンザに感染している可能性があります。ここでは、インフルエンザの初期症状や潜伏期間を詳しく解説します。当てはまる症状がないかどうかをチェックしてみてください。
インフルエンザの初期症状
インフルエンザは、毎年12〜3月に流行しやすい感染症です。おもな感染経路には、患者の咳やくしゃみに含まれたウイルスを吸い込む「飛沫感染」や、ウイルスの付着した手で口や鼻に触れる「接触感染」などがあります。
インフルエンザの代表的な初期症状は、以下のとおりです。
- 発熱
- 全身の倦怠感
- 頭痛
- 食欲不振
- 関節痛
- 筋肉痛
また、症状が進行すると、以下のような症状が現れることもあります。
- 咳
- 鼻水
- 吐き気
- のどの痛み
とくに、持病のある方は重症化しやすい傾向があるため、インフルエンザが疑われる場合は注意が必要です。
インフルエンザの潜伏期間
インフルエンザの潜伏期間は、感染後1~3日程度です。潜伏期間中は目立った症状が出ないものの、体内ではウイルスが増殖しています。
インフルエンザが疑われる場合は、発熱や倦怠感などの初期症状が現れてから12~48時間以内に医療機関を受診しましょう。発症後すぐに受診すると、感染していても陽性反応が出ない可能性があります。
インフルエンザはどのくらいで治る?
インフルエンザが治るまでの期間には個人差がありますが、一般的には発症後4~5日で症状が改善する傾向にあります。ただし、熱が下がった後も、発症前日または発症から3~7日間はウイルスを排出するといわれているため、感染の可能性がある期間はできるだけ外出を控えましょう。
インフルエンザによる悪寒の対処法

悪寒はウイルスが体内に侵入したサインです。悪寒を感じたら、どのように過ごしたら良いのでしょうか。その対処法を紹介します。
体内に侵入したウイルスを察知して悪寒が生じると、その後、ウイルスを退治するための攻撃が始まり、体温が上昇します。強い感染力を持つインフルエンザウイルスは体内で急速に増殖するため、悪寒が強く、その後38℃以上の高熱が出る場合が多いです。
悪寒があるうちは暖かい素材のパジャマを着用し、布団をしっかりかけて休みましょう。ガタガタと震えるほど強い悪寒がある場合、湯たんぽを使うのもおすすめです。
熱があがり始めたら、熱を発散させるようパジャマは薄手のものに着替え、布団は熱がこもらないようお腹周りに軽くかける程度にしましょう。
熱が出ると汗をたっぷりかくので、こまめに水分補給をし、パジャマも定期的に着替えたほうが気持ち良く過ごせます。Tシャツと短パンなど、薄手で着心地の良い部屋着で代用しても良いでしょう。
インフルエンザ以外で悪寒を感じる原因は?
悪寒は、インフルエンザ以外の原因でも生じることはあります。インフルエンザの検査で陰性だった場合や、インフルエンザの症状に当てはまらない場合は、ほかの原因も考慮することが大切です。
ここでは、インフルエンザ以外に悪寒を引き起こす可能性のある原因を3つ解説します。
風邪
咳やくしゃみ、のどの痛み、鼻水などが主な症状で、基本的には悪寒を感じたり、高熱が出たりするケースは少ないです。しかし、場合によっては、重い咽頭炎を引き起こし、悪寒や高熱、倦怠感、頭痛を伴うこともあります。
肺炎
ウイルスや細菌が肺に侵入して炎症を引き起こし、激しい咳や色の濃い痰などが出ます。38℃以上の高熱が1週間以上続くことも特徴です。風邪の重症化や、インフルエンザによる二次感染で発症することもあります。
食中毒
ウイルスや細菌に汚染された食べ物や飲み物を摂取することで発症し、下痢や吐き気、嘔吐、発熱などの症状を引き起こします。とくに、高熱が出ることが多いのはサルモネラ菌による食中毒です。
インフルエンザの予防方法
インフルエンザを予防するには、外出後の手洗い・うがい・アルコール消毒を徹底しましょう。調理前後や食事前などにもこまめに手洗いやアルコール消毒をすることで、ウイルスの侵入を防ぎやすくなります。
インフルエンザ流行期の少し前に、予防接種を受けておくことも大切です。
また、インフルエンザが流行している間は、人混みが予想される場所への外出をなるべく控えるようにしましょう。空気が乾燥すると喉粘膜の防御機能が低下するため、室内では加湿器などを使い、適度な湿度(50~60%)を保つ方法も有効です。
加えて、ウイルスへの抵抗力を高めるために、日ごろからバランスの良い食事と睡眠をとり、十分な休養も意識しましょう。
インフルエンザの予防方法については、以下のコラムをあわせてご覧ください。
「【医師監修】インフルエンザ対策を始めよう! 5つの具体策と症状を見分けるポイント」
悪寒の原因はインフルエンザかも?症状を確認して適切に対応しよう
悪寒を伴う病気では、その原因となるウイルスや細菌への対応と、重い症状に対する治療が必要です。いずれも、前述した諸症状が見られる場合は、早めに医師の診察を受けましょう。
熱がない、または37℃程度の微熱であっても、悪寒があればその後、急激に体温が上昇する可能性があります。悪寒がある場合は何らかの病気の可能性を考慮し、安静に過ごして注意深く経過を観察しましょう。
また、インフルエンザと風邪は症状が似ていますが、悪寒が強く、急激に全身症状が悪化する場合はインフルエンザの可能性が高いと考えられます。ただし、高齢者や乳幼児などはインフルエンザにかかっても症状が現れにくく、感染に気づきにくい傾向にあります。
高齢者の場合は、ぐったりしている、食欲がないといった様子が見られることがあります。乳幼児の場合は寝てばかりいる、食欲がない、ぐずぐずするなど、いつもと違った様子がみられる場合は、インフルエンザを疑いましょう。
今回紹介した悪寒の特徴を参考に、体調が良くないと感じた場合は悪寒の有無をチェックし、適切な対応につなげましょう。


















