コラム

【医師監修】乾燥肌と混合肌の見分け方は?肌タイプ別の洗顔と保湿ケアの方法を紹介

2023.01.27|乾燥肌・スキンケア

みなさんは「混合肌」をご存知でしょうか。「保湿ケアを頑張っても、肌トラブルが気になる…」という場合、その原因は水分と皮脂のバランスがくずれている「混合肌」になっているからかもしれません。

頬や目元がカサつくから乾燥肌だと思っている方でも、実は混合肌だったということはよくあります。

混合肌は日本人に多い傾向にあり、季節やホルモンバランスの影響も考えられます。

この記事では、乾燥肌と混合肌の見分け方、肌タイプに合わせた洗顔方法とスキンケア方法を紹介しています。ご自身の肌タイプを知って、しっかり肌トラブルの対策をしましょう。

乾燥肌と混合肌の特徴と見分け方

実は、自分自身で乾燥肌だと思っていても、混合肌だったということはよくあります。まずは、乾燥肌と混合肌、それぞれの特徴を解説していきます。

ご自身が乾燥肌か混合肌のどちらなのかを判断して、肌タイプに合ったスキンケア方法を把握していきましょう。

乾燥肌の特徴

乾燥肌の特徴は、水分量と皮脂量がどちらも不足していることです。肌のうるおいを保つ「バリア機能」が何らかの原因で低下しており、スキンケアをしっかり行っても水分が保ちにくくなっているため、みずみずしい状態をキープできないことが多いです。

乾燥肌はバリア機能が低下しているため、紫外線や外気の乾燥などの外部刺激にも反応しやすくなっています。そのため、肌荒れやかゆみ、炎症などを起こしてしまうこともあります。

ほかにも、洗顔後肌がつっぱる、粉ふきが見られる、肌触りがカサカサする、メイクのりが悪い、などの自覚症状があれば、乾燥肌の可能性が高いです。

混合肌の特徴

混合肌は、日本人に1番多いと言われている肌タイプで、水分量が少なく、皮脂量が多い特徴を持ちます。

乾燥しやすい口元や目元はカサカサしているのに、Tゾーンと呼ばれる鼻や額は皮脂でベタつくなど、顔のパーツによって肌質が異なります。

混合肌も乾燥肌と同じようにバリア機能がうまく働いておらず、ニキビや肌荒れを起こしやすい状態です。混合肌は、ホルモンバランスの影響もあると言われており、生理前だけ皮脂が増加し混合肌になり、ニキビに悩まされる場合もあります。

肌タイプに合わせた洗顔方法

実は、肌タイプによって起こりやすい肌トラブルがあります。例えば、乾燥肌の場合は、乾燥が悪化すると、肌荒れや炎症を起こしやすくなり、混合肌の場合は、ニキビができやすい傾向にあります。

肌トラブルが起きている場合は、肌タイプに合わせたスキンケアが大切です。ここでは、肌タイプに合わせた洗顔料とクレンジングの選び方、顔を洗うときに気をつけてほしいポイントを紹介します。

乾燥肌はしっとりタイプの洗顔

乾燥肌の方は、水分だけでなく皮脂も少ない状態ですので、クレンジングや洗顔料は、洗浄力が高すぎない物を選ぶようにします。洗浄力が高すぎるものを使用すると、肌のうるおいを保つために必要な油分まで洗い流してしまう可能性があります。

とくに、油性汚れであるメイクを落とすクレンジングを選ぶ際には注意が必要です。クレンジングには、さまざまなタイプがありますが、オイルタイプは一般的に洗浄力が高いので、ミルクタイプ、クリームタイプ、バームタイプなどを選ぶと良いでしょう。

洗顔料は、セラミドやスクワラン、コラーゲンなど高保湿とされる成分を含んだものを選びましょう。

防腐剤、香料、メントール成分、スクラブが入ったものは、肌を刺激する可能性があるので、乾燥肌の方は避けたほうが良いでしょう。

また、洗顔するときは、泡立てネットなどで十分に泡立てて、小さな円を描きながら泡を転がすようにして洗います。洗顔もクレンジングも、ぬるま湯を手ですくって丁寧にすすいでください。

その際、小鼻やフェイスラインは泡が残りやすいので、すすぎ残しがないか、きちんとチェックしましょう。

混合肌も皮脂を取り過ぎないように

混合肌は水分が不足し、皮脂が多くなっている状態です。しかし、顔のパーツによっては乾燥していますので、洗浄力が高すぎる洗顔とクレンジングは避けましょう。

基本的な洗顔方法は、乾燥肌の場合と同じです。洗顔はしっかり泡立てて、すすぎはぬるま湯で丁寧に行います。

また、洗顔をするときは、皮脂の多い額や鼻のTゾーンから泡を乗せるのもポイントです。乾燥しやすい目元や口周り、頬などは乾燥していることが多いので、洗顔するときはこすらないように優しく洗います。

肌が敏感になっていることも多いので、洗顔後に顔を拭くときも柔らかいタオルを押しあてるようにしてください。

肌タイプに合った保湿ケアの方法

肌タイプに合わせた洗顔とクレンジング方法をチェックしたので、ここからは乾燥肌と混合肌のそれぞれに合った保湿ケアについて解説していきます。

乾燥肌のスキンケア

乾燥肌のスキンケアは、水分も油分もしっかり与えることが大切です。乾燥肌は、肌内部の水分がうまく保たれていないので、まずは化粧水でたっぷり水分を補います。化粧水は、洗顔や入浴後なるべく早く、3分以内を目安につけるようにするのもポイントです。

化粧水や乳液を選ぶ際は、ヒアルロン酸やセラミド、アミノ酸、コラーゲン、グリセリンなど、高保湿とされる成分が含まれているか確認することが大切です。

香料やアルコール、防腐剤など肌を刺激する可能性のある成分が含まれていないものを選ぶようにしましょう。

乳液は油分で肌にフタをして、化粧水で与えた水分を蒸散しにくくする働きをします。化粧水で水分を与えたら、乳液を少し手で温めてから、目じり、口元、小鼻に乗せ、顔の中心から外側にむけて、ゆっくりなじませます。

肌の状態や季節によっては、乳液より油分の多いクリームを使うのも良いでしょう。乾燥が気になる場合は、クリームや白色ワセリンを重ねると、さらに肌内部の水分が蒸散するのを防ぐ効果が期待できます。

白色ワセリンは肌を刺激しにくいため、肌が敏感になっているときでも使用できるのでおすすめです。

混合肌のスキンケア

混合肌は、水分と油分のバランスが崩れており、部分的に乾燥していたり、皮脂が過剰になっていたりします。

水分は不足しているので、化粧水はしっかりうるおいを与えられるものを選びましょう。逆に、皮脂は過剰になっている部分もありますので、皮脂の役割をする乳液はあまり油分が強すぎないナチュラルなテクスチャのものを選ぶと良いでしょう。

混合肌は、季節によって水分と皮脂のバランスが変わることもありますので、肌のベタつきやカサつき具合を確認して、化粧水や乳液のテクスチャを変えるのもおすすめです。

また、混合肌は、外部刺激から肌を守るバリア機能がうまく機能していないことがありますので、低刺激とされるスキンケアを使いましょう。

乾燥肌か混合肌かを見分けて、肌状態に合わせたスキンケアをしよう

まずは、ご自身の肌状態を確認し、乾燥肌か混合肌か適切に見分けることが大切です。肌タイプや原因を理解した上で、水分と皮脂量のバランスが整うように、スキンケアを行いましょう。

ただし、痛みや赤み、かゆみがある場合、ニキビや肌荒れがひどい場合などは、一度医療機関を受診するようにしてください。

川﨑医師よりコメント

繰り返す肌荒れの原因は自身の肌のタイプに対して適切ではない化粧品だったりすることもあります。化粧品カウンターやクリニックにて皮脂量・水分量を簡易に測定できる機器もあるので、相談してみるのも良いでしょう。

医師・川﨑加織
監修者
医師・川﨑加織

皮フ科かわさきかおりクリニック院長。医学博士、日本皮膚科学会認定皮膚科専門医、日本抗加齢医学会専門医。 兵庫医科大学病院初期研修医、皮膚科入局からキャリアをスタートし、病院やクリニック勤務を経て、現クリニックを開院。 皮膚科専門医として、女性医師として、母として、患者さんの心と身体に寄り添うことを信条としている。

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