2019.06.27 インフルエンザ予防について

【医師監修】インフルエンザワクチンの効果や接種方法を知ろう

インフルエンザ予防について
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インフルエンザを予防したい方の多くは、予防接種を検討するのではないでしょうか。ワクチンを接種しても完全にインフルエンザを予防することはできませんが、重症化を防ぐ効果に期待ができます。

今回はインフルエンザワクチンについて詳しく紹介します。気になる予防接種の効果や副反応についても解説するので、インフルエンザワクチンを検討している方はぜひ参考にしてください。

インフルエンザワクチンの効果とは?

インフルエンザワクチンは、残念ながら接種しても100%の予防効果があるとはいえません。というのも、流行するインフルエンザウイルスは毎年変化するため、予防接種に使われたワクチンの型と流行した型が異なる場合があるからです。

しかし、流行前にワクチンを接種しておくことによって、万が一インフルエンザにかかった場合、発熱などの症状を抑える一定の効果があることがわかっています。また、肺炎や脳症などの合併症や、重症化を防ぐ効果も確認されています。

そのため、特に重症化するリスクの高い基礎疾患のある人や免疫力の低い高齢者にとっては、ワクチンを接種する意味は大きいといえます。

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インフルエンザワクチンの接種方法

インフルエンザの流行期は、通常12月から3月頃です。ワクチンを接種してから免疫ができるまでに少なくとも2週間程度はかかり、その後3~6ケ月程度は効果が持続するといわれているため、シーズンが始まる1ケ月前を目途に接種するのがおすすめです。遅くとも11月中には済ませておくとよいでしょう。

接種回数は、13歳以上なら原則1回です。ただし医学的な理由により、医師が2回の接種の必要性を認めた場合には2回接種となることもあります。免疫のつきにくい13歳未満の子供の場合は、1回よりも2回接種を行った方がより予防効果が高くなるため、2回接種となっています。

また、インフルエンザは流行するウイルスの型がシーズンごとに変異するため、前年に予防接種をしていたとしても、その年に流行するウイルスの型に免疫があるとは限りません。そのため、インフルエンザワクチンは毎年接種することが勧められています。

なお、インフルエンザの予防接種は、地域や病院によって値段が異なります。これはインフルエンザの予防接種が、任意接種であり、健康保険の適用外となる自由診療だからです。そのため原則、接種費用は自己負担とされています。

2018~2019年のインフルエンザ予防接種の全国平均価格は、3,529円となっています。ただし、65歳以上の高齢者や、60~64歳で心臓や腎臓もしくは呼吸器の機能に障害があるか、免疫の機能に問題がある人は、予防接種法によって定められている定期接種の対象となるため、市区町村からの補助が受けられます。

補助金額は自治体によって異なるため、詳しくはお住まいの市区町村に問い合わせてみましょう。

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インフルエンザワクチンの接種に注意が必要なケースとは?

インフルエンザワクチンの予防接種を受ける際には、予防接種を受けられないケースと、医師と相談の上で予防接種を受けるかどうか検討する必要のあるケースがあります。

予防接種が受けられないケース

①当日、37.5℃以上の熱がある
②当日、何らかの急性の病気にかかっていることが明らかな場合や、その病気の治療のために投薬が必要な場合
③過去にインフルエンザの予防接種によって、アナフィラキシーショックを起こしたことがある
④その他、当日の医師の判断で予防接種を受けることが不適当と見なされた場合

医師との相談が必要なケース

①風邪のひきはじめのような症状がある
②心臓病、腎臓病、血液の疾患、肝臓病、発育障害などの基礎疾患がある
③過去にけいれんを起こしたことがある
④過去にインフルエンザの予防接種を受けた際、発熱やじんましんなどの副反応があった
⑤卵アレルギーなど、接種液の成分に対してアレルギー反応を起こす恐れがある
⑥免疫不全と診断されたことがある、あるいは近親者に免疫不全の疾患がある人がいる
⑦妊娠の可能性がある、または妊娠している

インフルエンザワクチンの副反応は?

インフルエンザワクチンを接種する前には、予防接種によって次のような副反応がみられるケースがあることを事前に知っておき、万が一、副反応が起きたらどうしたら良いかも確認しておきましょう。

注射した部位が赤く腫れる、痛む、熱をもつ、かゆくなる

インフルエンザワクチンの予防接種をした人の10~20%に見られる副反応です。通常、時間がたつにつれてこれらの反応はおさまりますが、気になるときは患部を冷やすと症状がやわらぎます。爪でかいたり、もんだりして刺激を与えることは避けてください。

下痢や腹痛、吐き気

予防接種後に、消化器系の不調という形で副反応が現れることがあります。脱水状態にならないように水分補給を忘れずに行いましょう。腹部は冷やさず温めます。通常は長くても2~3日で治まりますが、長引くときには医療機関を受診してください。

発熱

特に子どもに発熱が起こる傾向があります。これは体が抗体を作るために引き起こす自然な反応で、高熱にはならないことが一般的です。ただし、38.5℃以上の発熱があるときや、発熱が何日も続くときは別の原因も考えられるため、必ず医療機関を受診してください。

その他、頭痛や全身のだるさ、リンパの腫れなど

これらの症状も一過性のものが多く、大半は2~3日で回復します。ただし継続するときには、医療機関を受診しましょう。

まれに起こる重篤な副反応の例

予防接種後に以下の症状が出た場合には、すぐに医療機関を受診してください。

●声のかすれ、のどの違和感やかゆみ、息苦しさ、動悸、意識の混濁など
アナフィラキシーショックの疑いがあります。
●手足に力が入らない、歩きにくい、指先がしびれる
ギランバレー症候群、または急性散在性脳脊髄炎の疑いがあります。
●けいれんが5分以上続く
脳炎や脳症の疑いがあります。

また、ワクチン接種直後は、次のようなことに気を付ける必要があります。

●急激なアレルギー反応が出ないか、接種してから30分間は病院にいて様子をみる
●接種した当日には激しい運動や大量の飲酒は避ける
●シャワーや入浴などは問題がないが、接種した部位を刺激しないようにする
●万が一強いアレルギー反応や重篤な副反応があったら、すぐに診察を受ける

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子どものインフルエンザワクチンの接種について

生後6ケ月から13歳未満の子どもの場合、インフルエンザワクチンは2回接種します。これは、大人に比べて子どもの方が免疫の働きが弱く、1回の接種では十分な免疫効果が得られにくいためです。

一般的には、インフルエンザが流行し始める前に2回の接種を済ませます。10月頃に1回目を接種し、そのあと1ケ月あけて2回目を接種するのが理想的なスケジュールでしょう。

ただし3歳まではワクチンを接種しても抗体ができにくいため、周囲の大人が予防接種を受けることによって、子どもへの感染を防ぐことも肝心になります。

アレルギーがある場合の予防接種は?

アレルギーをお持ちの方は、インフルエンザワクチンを接種する前に医師に相談することが大切です。

特に卵アレルギーや抗生剤アレルギーがある方は、インフルエンザワクチンで副反応が出やすい傾向にあります。ワクチン接種後すぐに副反応がある場合は、アナフィラキシー様症状とされ、接種後30分は異常がないか、病院で経過観察をする必要があるでしょう。

また、アレルギーに限らずインフルエンザワクチンは人の体にとって異物であることから副反応を起こす可能性があります。接種後の体調が心配な方は、アレルギーの有無を問わずきちんと医師に相談するようにしてください。

アレルギーをお持ちの方でも、インフルエンザワクチンを接種できる可能性はあります。インフルエンザを予防したい方は、事前にワクチン接種を希望する医療機関に問い合わせておくとよいでしょう。

まとめ

インフルエンザワクチンは、ウイルス感染による重症化を防ぐ効果に期待ができます。

なお、インフルエンザワクチンのほかにも、手洗いやアルコール消毒薬による予防方法も取り入れることをおすすめします。アルコール消毒薬はインフルエンザ予防効果に期待ができるため、外出先でも手指消毒ができるように携帯用アルコール消毒薬を活用するとよいでしょう。

インフルエンザワクチンの副反応やアレルギー反応が心配な方は、接種前に医師に相談してからワクチン接種を検討してください。

佐藤医師よりコメント
インフルエンザワクチンは、100%の予防効果があるとはいえませんが、万が一インフルエンザにかかった場合、症状を軽症に抑えられたり、また重症化を防げたりする効果があります。ワクチンによる副反応やアレルギー反応が心配な方は、接種前に医師に相談しワクチン接種を検討されてください。

監修者
監修者_佐藤留美
医師:佐藤留美
内科医・呼吸器科医・感染症科医・アレルギー科医。
久留米大学医学部を卒業後、大学病院、市中病院で臨床医として勤務。また、大学院で感染症の 研鑽を積み、医学博士を取得。内科・呼吸器・感染症・アレルギー等の専門医と指導医資格を多岐にわたり取得。現在は朝倉医師会病院呼吸器科部長として勤務。

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