インフルエンザの検査では、一般的に鼻の中の粘膜を採取しますが、この検査の精度は50%~70%程度とされています。必ずしも正確な結果を得られるわけではありませんが、少しでも早く治療を始めるためにも、適切なタイミングで検査を受けることが望ましいといえるでしょう。
この記事では、インフルエンザ検査の精度やタイミング、費用について紹介します。ぜひ参考にして、早めに対応するようにしてください。
インフルエンザの検査とは
インフルエンザの検査方法は、鼻の粘膜を採取する方法が一般的です。綿棒を鼻の奥に入れ粘膜を採取し、インフルエンザの抗原がないか特殊な方法で検出します。検査結果は10分ほどでわかるので、陽性の場合はその場で治療を開始できます。
なお、鼻の粘膜を用いる方法以外にも、PCR法やウイルス分離法、抗体検査法を使ってインフルエンザにかかっているか調べることができます。しかし、PCR法は検査結果が出るまでに数日、ウイルス分離法は1週間~2週間かかるため、迅速にインフルエンザの治療を開始することができません。
また、抗体検査法はインフルエンザに感染してから10日~14日後に調べる方法のため、かかってすぐに検査を実施することができないという特徴があります。そのため、鼻の粘膜を用いる検査形式を採用しているケースが一般的でしょう。
インフルエンザ検査の精度は50%から70%
鼻の粘膜によってインフルエンザにかかっているか調べる方法は、インフルエンザウイルスの数が十分になくては検知できません。そのため、まだ増殖していないタイミングで調べると陽性のサインが出ない可能性があります。
また、必ずしも正確な検査結果を得られるわけではなく、精度は50%から70%だと言われています。
しかし、10分程度の短時間で調べられるという点は優れているといえるでしょう。インフルエンザによって高熱や悪寒などの耐え難い症状が出ている場合には、待ち時間が長いことはそれだけで苦痛です。鼻の粘膜による検査であれば結果がすぐにわかるので、待ち時間も少なく、早めにインフルエンザの治療を開始することができます。
インフルエンザはいつ検査すればいいのか
先述したとおり、鼻の粘膜によるインフルエンザの検査は、インフルエンザウイルスが十分に増えた状態でないと実施することができません。そのため、インフルエンザにかかってすぐのタイミングではなく、発熱などの症状が出てから12時間以降、48時間以内に検査をすることが望ましいとされています。
なお、48時間を過ぎても体内にインフルエンザウイルスがあるので、インフルエンザ検査を実施することは可能です。
しかし、48時間を過ぎると抗インフルエンザ薬が効きにくくなるため、陽性だったときに対応できなくなることがあります。できる限り48時間内に医療機関を受診し、適切な検査と治療を受けるようにしましょう。
ただし、意識が朦朧とするときや水分を受け付けないとき、顔色が悪いときなどは、12時間を待つのではなく、早めに医療機関を受診するようにしてください。
また、医療機関に向かう間も、無理のない程度に水分を摂り、脱水状態にならないように管理しましょう。
インフルエンザの検査費用
インフルエンザの検査費用は、健康保険の種類や医療機関の規模によって異なります。
医療費の自己負担が3割の場合、検査費用は2,000円弱となります。診察代や薬代などとあわせて、7,000円程度見ておくとよいでしょう。
インフルエンザの検査結果は必ずしも正しいとは限らない
鼻の粘膜を使ったインフルエンザの検査は、精度が50%~70%と決して高くはありません。必ずしも正しいとは限らないので、インフルエンザ陰性と出ても、陽性の可能性があります。
検査結果だけで判断するのではなく、医師による問診や流行状況などを見て、総合的にこの後の行動を判断するようにしましょう。具合が悪い場合は不要な外出を避け、適宜水分を取り安静にしてください。
そして早めにインフルエンザの治療を開始するためには、インフルエンザの検査が必要になります。鼻の粘膜以外を用いる方法もありますが、検査結果が出るまでに数日~2週間ほどかかることが一般的で、症状が深刻で身体的負担が大きなときに対応することができません。
現状では鼻の粘膜を用いる検査方法が比較的短時間でインフルエンザ陽性かどうかを調べることができるので、症状が出てから12時間~48時間のタイミングで受けるようにしましょう。
また、そもそもインフルエンザにかからないよう、日頃から手洗いやアルコール手指消毒などで対策するように心がけましょう。
インフルエンザに感染しているかどうかの検査法としては、鼻の粘膜を採取する方法が一般的です。症状が出てから12時間~48時間のタイミングで検査を受けるようにしましょう。その検査精度は50%~70%程度とされているので、検査が陰性と出ても陽性の可能性があります。インフルエンザにかからないよう、日頃から感染対策を心がけましょう。
監修者
医師:佐藤留美
内科医・呼吸器科医・感染症科医・アレルギー科医。
久留米大学医学部を卒業後、大学病院、市中病院で臨床医として勤務。また、大学院で感染症の 研鑽を積み、医学博士を取得。内科・呼吸器・感染症・アレルギー等の専門医と指導医資格を多岐にわたり取得。現在は朝倉医師会病院呼吸器科部長として勤務。
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