「インフルエンザ」をひとつの病気の名前として認識している方も多いかもしれません。
インフルエンザとは、ウイルスの名称であり、インフルエンザウイルスを病原とする感染症のことをさします。
このウイルスは、なぜインフルエンザと呼ばれるようになり、いつ頃から、どのように、世界的に流行するウイルスとなったのか解説します。
そもそもインフルエンザとは?
インフルエンザ感染症は、高熱や呼吸器症状を主とした気道感染症です。
咳やくしゃみなどの飛沫を介して感染する飛沫感染や、ヒトとモノなど直接・間接的に触れることで感染する接触感染が主な感染経路です。
そのため、予防方法としては、手洗い、手指消毒の徹底や、シーズン前にワクチン接種をすることで感染対策を行います。
インフルエンザウイルスには複数の型があり、地域や時期によって流行する種類も異なります。日本では主にA型とB型が流行することが多いため、毎年接種するワクチンにも流行すると予想される型を反映したものが接種されます。
インフルエンザの語源と由来
インフルエンザウイルスは、元々野生の鳥・渡り鳥などが保有していたと言われています。
次第に、鳥たちの糞に含まれたウイルスが水に流れ込み、その水から陸で暮らす家畜へ、さらに家畜から人間へと感染が広がっていき、現在の流行へと繋がっていきました。
このようにインフルエンザウイルスは強い感染力を持ち、変異を繰り返しながら進化していったと考えられます。
人への感染が確認され始めた当時では、まだウイルスが原因であることも解明されていません。そのため、16世紀のイタリアの占星家たちは周期的に流行が起こっていたことから、これらの症状は星や寒気の“影響”と考えました。
インフルエンザは、この影響を意味するイタリア語の「influence(インフルエンス)」が語源と言われています。
現在では、ウイルスが原因の感染症と解明され、さまざまな予防法、治療薬などが発明されてはいますが、当時の呼び名が残っています。
ちなみに日本語ではインフルエンザウイルスによる感染症を「流行性感冒」とも呼びます。
インフルエンザが流行するようになった理由
ウイルスは、ときに色々な動物間で感染しながら変異を繰り返します。その過程でヒトにも感染をすることがあります。
実際にインフルエンザウイルスが原因の大流行(パンデミック)には、古くは1800年頃に確認されているものもあり、1918年に世界中で大流行した「スペイン風邪」などは多くの感染者を出しました。
現在では、ワクチンや治療薬などの開発により流行を最小限に抑える感染対策が実施されていますが、それでも周期的に新型インフルエンザパンデミックが起こっている現状があります。
インフルエンザの予防方法
地域や時期により流行する型も異なりますが、共通する感染対策としては各個人が実施する飛沫感染・接触感染対策です。
子どもの場合は、手が口や鼻に行きやすく体内にウイルスが入りこむリスクも高いため、注意しましょう。
外出先やすぐに手洗いができない場所は、アルコールによる手指の消毒が有効です。ワクチン接種とともに日頃の感染対策も意識するようにしましょう。
人に感染しやすくなったインフルエンザに注意しよう!
ウイルス感染症は、季節や環境だけでなく、人の動きやウイルス自体の変異により、その流行は異なってきます。
さまざまな要因に“影響”し変化する可能性があるので、常に最新の情報をチェックしながら、感染対策を心がけましょう。
インフルエンザの語源は、「影響」を意味するイタリア語の「influence(インフルエンス)」とされています。また、インフルエンザはウイルスの名称であり、インフルエンザウイルスを病原とする感染症のことです。インフルエンザは様々な要因に「影響」し変化するので、日頃より感染対策を十分に心がけましょう。
監修者
医師:佐藤留美
内科医・呼吸器科医・感染症科医・アレルギー科医。
久留米大学医学部を卒業後、大学病院、市中病院で臨床医として勤務。また、大学院で感染症の 研鑽を積み、医学博士を取得。内科・呼吸器・感染症・アレルギー等の専門医と指導医資格を多岐にわたり取得。現在は朝倉医師会病院呼吸器科部長として勤務。
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