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犬や猫にも感染する?ノロウイルスからペットを守る方法

2022.11.28| 感染症・消毒

ペットブームである昨今、多くの家庭でペットが飼われています。ペットを家族の一員として捉える家庭は多く、まるで「わが子」のように大切に接する家庭がほとんどです。そんな大切なペットは、いつまでも健康でいてほしいもの。

数多くある病気の中で特につらい症状といえば、「ノロウイルス」です。下痢や嘔吐などさまざまなつらい症状を引き起こすノロウイルス。人が感染するウイルスとして知られていますが、ペットも感染するのでしょうか。
今回は、ペットとノロウイルスの関係性についてご紹介します。

 

■かかると怖いノロウイルスの脅威

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ノロウイルスに感染すると、吐き気や嘔吐、下痢や発熱など、さまざまなつらい諸症状を引き起こします。乳幼児から高齢者まで年齢問わず感染する可能性があり、感染力は非常に強く特に注意しなくてはならない感染症のひとつです。一般的に、ノロウイルスの潜伏期間は1日~2日とされており、発症して2日~3日すると症状は治まります。なお、回復後1週間~2週間はウイルスを排菌し続けるといわれています。排菌期間は長ければ1カ月に及ぶこともあるため、二次感染を防ぐには約1カ月にわたって注意する必要があります。
ノロウイルスは感染力の非常に強い感染症のため、集団感染を引き起こしやすい学校では国が定める学校保健安全法第19条に基づき「出席停止期間」が定められています。そのため、子どもがノロウイルスに感染した場合は、学校を休ませる必要があるのです。また、自分を含め大人が感染した場合は、法律には定められていないものの、二次感染を防ぐためにも安静にしておく必要があります。ノロウイルスに感染してしまうと、仕事はもちろん家事や育児にも支障が出てしまうため、手指や家具の除菌など感染対策に気を付ける必要があるのです。

 

■ペットにも感染する?

つらい諸症状を引き起こすノロウイルスへの感染。そこで気になるのが、ペットへの感染です。多くの人々を苦しめるノロウイルスは、ペットにも感染するのでしょうか。
人が感染するノロウイルスは、主に「ヒトノロウイルス」と呼ばれるウイルスです。ヒトノロウイルスは人の小腸内で増殖し、ノロウイルスの症状のひとつである急性胃腸炎を引き起こします。そんなヒトノロウイルスは、今のところ犬や猫への感染は報告されておらず、ペットへの感染は「ほとんどない」と考えられています。また、ヒトノロウイルスではないにせよ、牛や豚の間でノロウイルスが流行したケースは報告されているものの、動物の間で流行するノロウイルスが人に感染したケースも今のところ報告されていません。
以上のことから、人からペット、ペットから人へのノロウイルス感染は、現在のところ「ないに等しい」といえるでしょう。

 

■万が一に備えるために

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現在のところ「人が感染するノロウイルスは人にしか感染しない」とはいえ、万が一に備えることは大切です。ノロウイルスに感染した場合、もしくは家族がノロウイルスに感染した場合は、二次感染を防ぐためにも人との接触だけでなく、ペットとの接触も避けるほうが望ましいといえます。
いずれにせよ、つらい諸症状を引き起こすノロウイルスを防ぐには、手指や家具の除菌など日頃からのノロウイルス対策が大切です。
ペットは、人間のように感情をストレートに伝えることができません。万が一の事態に備えるためにも、そしてペットの健康を守るためにも、日頃から除菌などを行い、ノロウイルス対策を行うことが大切です。

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