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カキ調理の注意点! 使った調理器具はノロパンチで消毒

2022.11.28| 感染症・消毒

「海のミルク」と称されるカキ。そのクリーミーな味わいを好む人は多く、カキは人気食材の1つとなっています。また、カキにはカルシウムやタンパク質、鉄分や亜鉛などが豊富に含まれており、栄養満点なのも人気の理由となっています。
とはいえ、カキを食べる際には注意が必要です。カキを生の状態で、または加熱調理が不十分な状態で食べてしまうと、ノロウイルスに感染してしまう恐れがあるのです。
そこで今回は、カキとノロウイルスの関係性をご紹介すると共に、カキを美味しく食べるためのカキ調理の注意点についてご紹介します。

■カキはもともとノロウイルスを持っている!?

カキの養殖

ノロウイルスに感染する原因は、「生カキなどの二枚貝を食べたことによる感染」が大半を占めています。冒頭でもご紹介した通り、カキを含む二枚貝を生の状態、または加熱不十分な状態で食べてしまうと、ノロウイルスに感染する危険性が非常に高まるのです。その原因は、カキを含む二枚貝の特性にあります。
カキなどの二枚貝は、エサとなるプランクトンを得るために大量の海水を吸い込みます。そして、プランクトンを体内に残し不要な海水は排水しますが、その際、プランクトンと同様にウイルスなども体内に蓄積してしまうのです。体内に蓄積されたウイルスは、内蔵内で濃縮されるといわれています。
カキなどの二枚貝が体内に取り込むウイルスの中には、ノロウイルスが含まれている場合も多くあります。特に近海で獲れたカキなどには、下水処理場で処理しきれなかった汚水に含まれる微量なノロウイルスが潜んでいる場合が多く、注意が必要です。

■カキを安心して食べるには

カキ料理

カキは、適切な方法で調理や予防を行えば、ノロウイルスに感染することなく安心して食べることができます。カキによるノロウイルス感染を予防し、安心して美味しく食べるための調理法は、以下の通りです。

・十分な加熱

カキによるノロウイルス感染のほとんどは、「生の状態や加熱が不十分な状態で食べてしまったこと」が原因だといわれています。カキは、生の状態ではなくしっかりと加熱調理をすることで安心して美味しく食べることができます。たとえノロウイルスに汚染されたカキであっても、しっかりと加熱調理を行えば感染する恐れはないといわれています。
安全に加熱調理するためには、カキの内蔵内が85℃以上になってから1分30秒以上の加熱を行う必要があります。ノロウイルスはサッと加熱するだけでは死滅しないので、しっかりと加熱することが大切です。カキフライなど揚げ物にする場合は、180℃の油で4分以上揚げる必要があります。

・十分な消毒

まな板や包丁、水切り用のザルやボウルなど、カキ調理に用いた調理器具や食器類などは、二次感染を防ぐためにも調理後にはしっかりと消毒しましょう。それらの消毒には、pHを酸性にして消毒効果を高めたアルコール消毒剤がおすすめです。また、85℃以上の熱湯に浸しておくのも効果的な消毒法となっています。

・カキ以外の食材や調理器具にも配慮

カキの調理を行う場合は、カキ以外の食材や調理器具にも配慮が必要です。カキを扱った包丁やまな板で他の食材を扱わないようにするのはもちろん、カキを洗う際に使った水が他の食材や調理器具にかからないように十分注意しましょう。同じ調理器具を使用する必要のある場合は、カキを扱う前に使用するか、カキを扱った後であればしっかりと消毒してから使用するようにしましょう。

・手洗いの徹底

カキを扱う前や扱った後は、しっかりと手洗いをしましょう。手洗いは、ノロウイルス予防の基本でもあります。また、カキに触れる際はビニール手袋を用いるのも効果的です。

■使った調理器具の消毒にはノロパンチ

まな板と包丁

カキを扱った後の消毒には、「ノロパンチ」がおすすめです。エタノールにクエン酸を配合してpHを酸性にしたノロパンチは、エタノールの除菌効果がアップし、ノロウイルスなどのノンエンベロープウイルスにも効果を発揮します。また、ノロパンチは食品添加物であるため、包丁やまな板などの調理器具や食器類に用いても大丈夫。万が一口に入ってしまっても安心です。
カキを安心して美味しく食べるためにも、適切な方法でカキを調理し、ノロパンチで二次感染を予防しましょう。

→さらに詳しいノロウイルスの情報はコチラからも
 

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