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コラム
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2020.12.23

乾燥肌・スキンケア

【医師監修】ザラザラする乾燥肌の原因とは?知っておきたい対処法も解説

これからの時期は空気が乾燥しやすく、お肌のうるおいも失われがちに。お肌が乾燥してザラザラしてくると、見た目の印象も悪くなり、気持ちが前向きになりづらくなることも。
うるおいのある肌を手に入れるため、乾燥してザラザラ肌になる原因とその対策についてまとめてみました。

肌がザラザラするのは乾燥肌だから?

皮膚の角質層は、角層細胞が何層も積み重なり、角層細胞間脂質がその隙間を埋めるように存在して綿密な層構造を形成しています。水分の透過に対するバリア機能を担うのは角質細胞間脂質で、おもにセラミドやコレステロールなどで構成されています。この脂質の存在によって、角層細胞同士をつなぎとめたり、皮膚の内部に保持される水分が蒸散して失われてしまうのを防いだりしています。また、角層細胞内には種々の天然保湿因子(NMF)が存在し、水分をとり込んだり、水分を保持したりする役割を担っています。
角質層の表面は皮脂膜で覆われています。皮脂膜は皮脂腺から分泌される皮脂と汗腺から分泌される汗が混ざったもので、この膜によって皮膚の水分が保持されています。
こうした肌本来が有するバリア機能が低下してしまう原因は「乾燥」です。肌の水分量や皮脂量が十分でない、いわゆる乾燥した肌では、表面の角質がめくれあがりやすい状態になり、ザラザラ肌に陥ってしまいます。

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肌がザラザラになる原因は乾燥肌だけではない?

ザラザラ肌の原因は乾燥肌だけではなく、次のようなことでも起こるため、注意が必要です。

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●肌のターンオーバーが乱れている

肌は新陳代謝(ターンオーバー)を繰り返すことで、新しい細胞に生まれ変わりながら、古い細胞が角質層から垢として剥げ落ちていきます。しかしながら、このターンオーバーがうまく働かないと、肌がザラザラになると考えられています。
例えば、生まれ変わる細胞が未成熟な状態であると、角質層の構造が不均一な状態になったり、古い角質が規則的に剥がれ落ちずに皮膚に残ったりしてしまい、ザラザラな肌になってしまいます。

●毛穴に角栓が詰まっている

皮脂は毛穴にある皮脂腺から分泌され、肌の表面で皮脂膜を形成します。この膜は皮膚の内部から水分の蒸散を防ぎ、乾燥肌になるのを防いでくれますが、この皮脂が過剰に分泌されたり、洗顔などで取り除けなかったりする場合には、古い角質と混ざりあって毛穴の出口に溜まって角栓が生じやすくなってしまいます。このような毛穴のトラブルによって、肌がザラザラしたように感じてしまいます。

ザラザラする乾燥肌はどうすれば良い?対処法を解説

ザラザラ乾燥肌に大切なことは、余分な皮脂や古い角質を除去し、肌を十分に保湿することです。さらにはバリア機能を低下させる紫外線への対策も行いましょう。以下に詳しく解説していきます。

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●スキンケアは肌をいたわりながら丁寧に

洗顔は化粧を落としたり、肌に付着した汚れや余分な皮脂、古い角質を落としたりするために毎日欠かせない習慣です。このとき、洗浄力が強いものを使うと肌への影響も当然大きくなります。肌に必要な皮脂まで奪いとってしまい、バリア機能を低下させることは避けましょう。
まずは、洗浄力が高すぎず、自分の肌質にあったクレンジング剤や洗顔フォームを選びましょう。乾燥肌の方にはクリームタイプやミルクタイプ、脂性肌の方にはオイルタイプのクレンジング剤がおすすめです。
クレンジングは力を入れすぎず、手早くやさしく行いましょう。洗顔フォームは泡立ちネットなどを使ってきめ細かい泡をたっぷりつくり、泡をクッションとして汚れや皮脂などをやさしく取り除くことがポイント。洗浄剤のすすぎ残しがないよう、丁寧に洗い流してください。洗顔後はタオルを軽く当てるようにして水分を取り除くとよいでしょう。
洗顔後は一時的に皮膚に水分が残り、うるおいがあるようにみえますが、それもすぐに蒸散してしまいます。洗顔後はすぐに化粧水、乳液、クリームでしっかり保湿することが大切です。バリア機能を整えるセラミド入りのものを使用するのもおすすめです。

●紫外線対策で肌を守る

太陽光から地表に届く紫外線(主にUVAとUVB)は肌に様々な悪影響をもたらします。過剰に産生されたメラニンが皮膚に沈着してシミになりやすくなるだけでなく、肌本来のターンオーバーのサイクルが乱れ、皮膚のバリア機能が低下してしまうことも。バリア機能が低下した皮膚は保湿機能が十分に働かず、乾燥肌になりやすいことから、紫外線対策をしっかり行う必要があります。
紫外線から肌を守るためにはUVケアや日焼け止めの製品を活用しましょう。紫外線ケア用品にはSPFやPAの表示があります。SPFはUVBを防ぐ効果がどれくらいあるのかを示す数値で、高い数値ほど高い防御効果があります。また、PAはUVAを防ぐ目安で、+の数が多いほど高い防御効果があります。ただし、SPF値が高く、PA+が多いほど肌への負担も当然大きくなります。
また、紫外線ケア用品のなかには紫外線吸収剤を使っているものがあるため、乾燥肌の人にはそれが刺激になってしまうことがあります。紫外線吸収剤フリーで低刺激のもの(紫外線散乱剤を使用したケア用品)を選びましょう。紫外線ケア用品のテスターや無料サンプルなどが提供されていることも多いので、それらを活用して自分の肌にあったケア用品を探してみるとよいでしょう。

ザラザラ肌が気になるなら生活習慣の改善も心掛けよう

肌の健康状態は、生活習慣が影響することもしばしば。普段の食事、睡眠、運動、生活環境などが知らず知らずのうちに肌に悪影響を及ぼしていないか見直してみましょう。特に、過度なダイエットにより食事を制限している方は栄養不足になりやすく、肌荒れなどの異変がでてくるために注意が必要です。
肌はターンオーバーを繰り返しながら生まれ変わりますが、その細胞のもととなる成分を食事によってバランスよく取り込むことが非常に大切になります。
たとえば、タンパク質は主に肉、魚、卵、豆類などから摂取され、種々のアミノ酸に代謝されて肌細胞の生まれ変わりの際の重要な成分となります。ビタミンEは血行を促進し、皮膚のターンオーバーを助ける働きがあります。また、抗酸化作用により肌のシミや荒れを防ぐ効果も期待できると考えられます。アーモンドなどのナッツ類、食物油、ほうれん草などの野菜に多く含まれるビタミンです。また、ビタミンAは皮膚の新陳代謝を高めてくれたり、皮脂腺の働きを改善したりしてくれます。ほうれん草、冬人参、かぼちゃに多く含まれ、いずれも冬場が旬なので栄養価も高くなります。これからの時期はこうした食品を積極的に摂っていきましょう。
睡眠も肌の状態に影響します。睡眠をとることで成長ホルモンが分泌され、このホルモンが皮膚の新陳代謝を促進してくれます。逆に、睡眠不足はこの成長ホルモンの分泌が不足してしまうため、ターンオーバーが遅れ、ザラザラ肌になりやすくなってしまいます。自分にあった質の良い睡眠が毎日とれるように心がけましょう。
ストレスも肌には大敵です。自律神経のバランスがくずれ、血流が悪くなると、肌の新陳代謝がうまく働かなくなり、ザラザラ肌の原因になってしまいます。ストレスをためないために趣味に興じる時間を確保したり、適度な運動を取り入れたいものです。
たばこも肌トラブルの原因です。たばこに含まれるニコチンは血管を収縮させる作用を持つため、肌への血流が悪くなり、乾燥肌になりやすくなってしまいます。ただし、たばこの副流煙にも多くの有害物質が含まれているため、非喫煙者もたばこの副流煙を吸わないように用心しましょう。
乾燥した環境も肌の乾燥をもたらします。冬場は特に外気が乾燥しやすいため、肌から水分の蒸散が起こりやすく、乾燥肌になりやすい季節です。これからの時期は保湿を中心としたスキンケアを入念に行いましょう。また、エアコンの効いた室内も空気が乾燥しやすいため、加湿器や濡れタオルなどを使って室内を加湿するなどでも対策しましょう。

正しいスキンケアでザラザラ肌を防ぎましょう

肌が乾燥してザラザラするおもな原因は、「乾燥」、「ターンオーバーの乱れ」、「毛穴の汚れ」であることがわかりました。その対策として、余分な皮脂や古い角質をやさしく洗い落とし、その後はしっかり保湿しましょう。また、ターンオーバーの乱れをもたらす紫外線に対しては、ケア用品で通年対策していくことが大切です。さらには、食事や睡眠などの生活習慣のなかにも肌にいいことを積極的に取り入れることで、ザラザラ乾燥肌になりにくい体質にしていきましょう。
ザラザラ乾燥肌を改善・予防することで、うるおいのある肌を手に入れ、これからの乾燥しやすい時期をいきいきと過ごせるようにしていきましょう。

中島医師よりコメント

肌がザラザラする場合は、丁寧なクレンジング、優しい洗顔、しっかりとした保湿を行い、ターンオーバーを正常化させるのが大事です。それでも肌が改善しない場合は医療機関に相談するのもよいでしょう。

監修者画像

監修者

医師:中島由美

金沢医科大学医学部を卒業後、大学病院で小児科、市中病院で内科医として勤務。皮膚科、美容皮膚科でも研鑽を積み、2018年クリスタル医科歯科クリニックにて内科、アレルギー科、美容皮膚科を開設。内科院長として勤務。

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