2025.12.12
乾燥肌・スキンケア
ニキビ改善におすすめのビタミンは?食べ物や生活習慣を見直して肌を整えよう

繰り返しできるニキビに悩んでいる方は多いかもしれません。スキンケアをしても改善されない場合は、食生活や生活習慣の乱れが原因になっている可能性があります。
ニキビを改善するには、ビタミンをはじめとした栄養素をバランス良く摂取することが大切です。今回は、ニキビ改善に役立つビタミンの種類や食べ物、控えた方が良い食べ物、生活習慣を改善するポイントをわかりやすく紹介します。
ニキビが気になる方はバランス良くビタミン類を摂ろう
ニキビをケアする際には、スキンケアだけでなく、内側からの栄養補給も欠かせません。不足するとニキビができやすくなることもあるため、日々の食事からバランス良く摂り入れることが大切です。
ニキビ対策に役立つ主なビタミンは以下のとおりです。
- ビタミンA
- ビタミンB群
- ビタミンC
- ビタミンE
それぞれの特徴と、多く含まれる食べ物を紹介します。
ビタミンA
ビタミンAは脂溶性ビタミンの一種で、多くの食品に含まれています。肌の健康維持にも関わる重要な栄養素で、不足するとターンオーバーのサイクルが乱れることがあります。
ターンオーバーの乱れによって、古い角質が肌表面や毛穴の出口に残ると、ニキビができやすくなると考えられます。
一方で、ビタミンAの摂り過ぎにも注意が必要です。過剰に摂取すると、頭痛や吐き気などの過剰症を引き起こすおそれがあります。そのため、ビタミンAを多く含む食材を、毎日大量に食べ続けるのは避けましょう。とくに、サプリメントでは手軽にビタミンAの摂取ができるため、気をつけてください。
ビタミンAが豊富な食べ物には、以下のようなものがあります。
- ほうれん草
- にんじん
- ウナギ
- レバー
ビタミンAは脂溶性ビタミンなので、油を使って炒める、ドレッシングと合わせるなどして、脂質と一緒に摂るのがおすすめです。
ビタミンB群
ビタミンB群は、ビタミンB1(チアミン)・B2(リボフラビン)・B3(ナイアシン)など、8種類からなる水溶性ビタミンの総称です。
これらは、エネルギー代謝を助け、分泌される皮脂量をコントロールする働きがあります。体内で合成することができないため、食事からこまめに摂取する必要があります。
なかでも、ビタミンB2やB6は皮脂の分泌に関わる働きをしており、ニキビができにくい肌づくりをサポートします。
ビタミンB群を多く含む食べ物には、以下のようなものがあります。
- 豚肉
- 魚
- 卵
- 納豆
- バナナ
バランス良く摂り入れることで、ニキビだけでなく、肌のコンディション維持にも役立ちます。
ビタミンC
ビタミンCは、抗酸化作用によって炎症をやわらげ、肌の回復を助ける栄養素です。肌をすこやかに保ち、ハリ感をサポートする働きも期待できます。乾燥などの外的刺激に負けにくい肌を目指しながら、ニキビ痕の印象をやわらげて、明るい肌印象へ導いてくれるでしょう。
ビタミンCは、水溶性のため体内にとどまりにくく、余分な分は尿として排出されるのが特徴です。そのため、日々の食事からこまめに摂取する必要があります。ビタミンCを多く含む主な食べ物は、以下のとおりです。
- いちご
- キウイ
- ブロッコリー
- ピーマン
果物を間食として摂り入れたり、野菜を食事の彩りとして添えたりすると、無理なくビタミンCを摂取できます。
ビタミンE
ビタミンEは、さまざまな食品に含まれる脂溶性の栄養素です。
ビタミンAやビタミンCがそれぞれターンオーバーや抗酸化といった特定の働きをサポートするのに対し、ビタミンEはその両方をバランス良く助けます。ビタミンCと一緒に摂取することで、お互いの働きを補い合えるのも特徴です。
抗酸化作用によって肌をすこやかに保ち、血行を促して肌の生まれ変わりを助けることで、ニキビができにくい肌環境づくりにも役立ちます。
ビタミンEを多く含む代表的な食べ物は、以下のとおりです。
- ナッツ類
- アボカド
- ひまわり油
- かぼちゃ
これらを日々の食事に摂り入れることで、内側からすこやかな肌を支えられるでしょう。
ビタミンにプラスして取り入れたい栄養素
ニキビに悩んでいる方におすすめの栄養素は、ビタミン類だけではありません。以下で紹介する栄養素も意識して摂ることで、よりニキビができにくい健やかな肌を目指せるでしょう。
- タンパク質
- 必須脂肪酸
- 食物繊維
それぞれの栄養素について、詳しく解説していきます。
タンパク質
タンパク質は、肌を構成している成分の中で最も大きな割合を占めており、肌のターンオーバーを正常にするためにも重要です。タンパク質を多く含む食材は以下のとおりです。
- 赤身肉
- 鶏のささみ
- 納豆
- 豆腐
- 卵
これらの食材は、メインのおかずとして日々の食事に取り入れやすいです。朝・昼・晩の食事それぞれに、タンパク質を含むメニューを意識して摂り入れましょう。
必須脂肪酸
必須脂肪酸とは良質な脂質のことで、α-リノレン酸、リノール酸などがあります。血流を促進し、肌や粘膜を強くする効果が期待できるのが特徴です。必須脂肪酸を含む食材には、以下のようなものがあります。
- マグロ
- ブリ
- サンマ
- アボカド
- ナッツ類
- 植物脂
魚をメニューに取り入れるほか、間食にナッツを食べるのもおすすめです。
食物繊維
食物繊維は便秘に良いといわれている成分で、腸内環境を整えるサポートをしてくれます。とくに、便秘が原因でニキビに悩んでいる方は、バランス良く摂取すると良いでしょう。
食物繊維が豊富な食材は以下のとおりです。
- キノコ
- 海藻類
- ゴボウ
- サツマイモ
- れんこん
腸内環境が整うと、ニキビだけでなく、肌全体のコンディションが良くなります。
ニキビに悩んでいる方は控えめにしたほうが良い食べ物
ニキビは、皮脂の分泌量やホルモンバランス、食生活など、さまざまな要因が重なって起こります。
特定の食べ物を食べたからといって、すぐにニキビができるわけではありませんが、摂り過ぎると皮脂バランスが崩れやすくなることもあります。
以下では、ニキビが気になるときに控えめにしたい食品と、その理由を紹介します。
脂質が多い食品
揚げ物やスナック菓子、ファストフードなどに多く含まれる脂質は、摂り過ぎると皮脂の分泌を活発にする場合があります。毛穴の詰まりやニキビの原因になるため、過剰に摂取しないようにしましょう。
ただし、脂質そのものは体にとって欠かせない栄養素です。極端に控えるのではなく、植物油や青魚などに含まれる良質な脂質を意識的に摂り入れるのがおすすめです。
糖質が多い食品
白米やパン、甘いお菓子、ジュースなどの糖質を摂り過ぎると、血糖値が急上昇し、皮脂分泌を促すホルモン(インスリン)が過剰に分泌されやすくなります。その結果、皮脂の量が増えたり、炎症が起きやすくなったりすることがあります。
主食やおやつの量を見直して適切な範囲に抑えるほか、玄米や全粒粉パンなど血糖値があがりにくい食品を選ぶと良いでしょう。
ニキビができる原因
ニキビは「尋常性ざ瘡(じんじょうせいざそう)」が正式名称で、皮膚の病気の一種です。ニキビができる原因はさまざまです。
以下では、考えられる主な原因を説明します。
食べ物や栄養バランスの偏り
特定の食品だけに偏った食事を続けていると、栄養バランスが崩れやすくなります。栄養の偏りはホルモンバランスや皮脂分泌にも影響し、結果としてニキビができやすい状態を招くことがあります。
また、極端な食事制限によって体に必要な栄養が不足すると、肌のターンオーバーが乱れ、ニキビの原因となることもあります。
睡眠不足やストレス
睡眠中に肌の修復を促す成長ホルモンが分泌されますが、睡眠不足になると肌の再生機能が低下し、ニキビができやすくなります。
ストレスも角質肥厚の原因になるといわれており、ニキビにつながる可能性があります。
便秘
便秘によって腸内環境が悪くなると、腸内で有害物質が発生し、有害物質が腸から吸収されて、ニキビや肌荒れを引き起こすといわれています。
便秘によるニキビについては、以下のコラムをあわせてご覧ください。
「便秘が原因でニキビが? 便秘によるお肌のトラブルを解説!」
乾燥や間違ったスキンケア
肌が乾燥していると、肌内部の水分を蒸発させないように皮脂が過剰に分泌されて、ニキビができます。ニキビ対策のために洗顔する際に肌を強く擦ると、乾燥の原因にもなるため、注意が必要です。
また、クレンジングが不十分でメイクやファンデーションの汚れが残っている場合も、雑菌が繁殖してニキビにつながりやすくなります。
食べ物以外でニキビの改善を目指す方法

前述のとおり、ニキビができる原因は食べ物だけでなく、生活習慣などさまざまな要因が考えられます。ここからは、食べ物以外でニキビを改善する方法を紹介します。
- 適切なスキンケア
- 肌への外部刺激を減らす
- 十分な睡眠時間を確保する
- ストレスを発散する
それぞれの方法を詳しく解説していきます。
適切なスキンケア
ニキビができたときは、肌を清潔に保つことが大切です。洗顔をするときは、洗顔ネットでしっかり泡立てて、直接肌を触らないように優しく洗いましょう。
また、肌の乾燥もニキビの原因になります。皮脂が気になる場合でも、保湿ケアは省略せずに行いましょう。
スキンケアアイテムを選ぶ際には、ニキビを刺激しない低刺激タイプのものを選ぶのがおすすめです。
普段から乾燥が気になる方は、保湿力の高いヒアルロン酸やセラミド、ヘパリン類似物質などが含まれたアイテムを選びましょう。
ただし、肌の赤みや強いかゆみ、湿疹がある場合は、自己判断せず皮膚科に相談してください。
健栄製薬のオンラインショップでも、ヘパリン類似物質やセラミドが配合されたスキンケアアイテムを取り扱っているので、ぜひ購入を検討してみてください。
なお、スキンケアについては、以下のコラムもあわせてご覧ください。
「スキンケアの順番は?朝と夜別に必要なアイテムと手順も詳しく解説」
肌への外部刺激を減らす
肌への外部からの刺激も、ニキビができる原因になります。肌が触れる枕カバーやシーツ、服などはこまめに洗濯して清潔に保ちましょう。
紫外線もニキビの原因になるため、肌に優しい日焼け止めや帽子などで対策してください。
十分な睡眠時間を確保する
肌の修復や再生をサポートする成長ホルモンは、入眠後およそ3時間の深い眠りの間に多く分泌されるといわれています。
睡眠不足が続くとホルモンバランスが乱れ、皮脂の分泌が過剰になったり、肌の回復が追いつかなくなったりすることがあります。
十分な睡眠をとることで肌のターンオーバーが整い、ニキビや肌荒れの起こりにくい肌環境を保ちやすくなります。ニキビが気になるときは、できるだけ毎日6時間以上の睡眠を確保しつつ、質の良い眠りを意識しましょう。
ストレスを発散する
20代以降の大人ニキビは、ストレスが大きく影響しているといわれています。心と体がリラックスできる趣味や習慣を身につけ、ストレスを溜めないようにするのがポイントです。
ゆっくりぬるめのお風呂につかる、適度に運動するなど、できるところから工夫してみると良いでしょう。
ニキビ改善には適切にビタミンを摂取し、食べ物や生活習慣を見直そう
ニキビを改善するためには、スキンケアだけでなく、体の内側からのケアも欠かせません。
ビタミンA・B群・C・Eなどの栄養素は、肌の代謝を整え、皮脂のバランスを保つ上で重要な役割を果たします。また、タンパク質や必須脂肪酸、食物繊維なども肌の土台づくりに欠かせない栄養素です。
偏った食事や睡眠不足、ストレスの蓄積はニキビを悪化させる要因になるため、食事・睡眠・スキンケアのバランスを整えることが重要です。
日々の食生活を見直しながら生活習慣を整え、すこやかでトラブルの起きにくい肌を目指しましょう。

















