Column

2023.07.12

乾燥肌・スキンケア

顔のいろいろな部位にニキビができやすく悩んでいる方は多いでしょう。今回のコラムでは顔の部位ごとにニキビができる原因と対策方法をご紹介します。

部位ごとに少しずつニキビができる原因は異なるので、ぜひ参考にしてみてください。

顔のニキビは部位によって意味がある?

皮脂腺が多いところや乾燥しやすいところがあるなど、顔は部位によって状態が異なります。同じ部位に繰り返しニキビができる場合は、その箇所に要因があると考えられます。

まずは顔の部位別にニキビができる原因と対策を解説していきます。

【顔の部位別】ニキビの原因と対策

以下では顔の部位別にニキビができる主な原因と対策を解説していきます。

おでこ・こめかみのニキビ

おでこやこめかみ周辺は皮脂が分泌されやすいため、10~20代前半の方はニキビができやすい傾向にあります。

また、皮脂の過剰分泌や整髪料の影響、髪の擦れ、洗顔、洗髪時のすすぎ残しが、おでこ・こめかみのニキビの原因として考えられています。洗顔の方法を見直す、前髪をピンで留める、シャンプーしたときにしっかりすすぐなどして対策しましょう。

鼻・眉間のニキビ

鼻や眉間も皮脂が多い部位です。鼻や眉間にニキビができる原因の多くは皮脂の過剰分泌を原因とする毛穴の詰まりにあります。ホルモンバランスが不安定な10~20代前半の方やオイリー肌の方ができやすい傾向にあります。

鼻を触る癖がある方は、無意識に触ることでニキビができやすくなっている場合もあります。洗顔方法を見直す、適度に角質をケアする、鼻を触らないなどの意識が必要です。

頬のニキビ

乾燥しやすい部位である頬は、大人になってからニキビができる方が多いです。

頬のニキビの原因は乾燥、メイクによる刺激、寝具による擦れ、生活習慣などが原因と考えられます。頬のニキビが気になる方は、しっかり保湿ケアをする、メイク品を見直す、生活習慣を見直すなどの対策を取りましょう。

あご・フェイスラインのニキビ

あごやフェイスラインにできるニキビは、大人になってからできやすい傾向にあります。ホルモンバランスの乱れ、寝不足、ストレス、生活習慣の乱れが原因でこの部位にニキビができやすくなるといわれています。

ほかにも、頬杖やマスクによるこすれなど、物理的な要因もあります。物理的な要因に対処しながら、生活習慣においても改善できそうなことがないか見直してみましょう。

口の周りのニキビ

口周りのニキビも大人になってからできやすく、目立つ上に痛みを伴うこともあります。口周りのニキビは、胃腸が弱っているときにできやすいといわれています。ほかにも、ムダ毛を処理するときのカミソリなどの刺激が原因の場合も考えられます。

食生活が乱れがちな方は温かくて胃腸にやさしい食事を心がけましょう。またストレスを解消することも大切です。

顔にニキビができたときにやってはいけないこと

顔にニキビができるといろいろ対策をする方も多いですが、なかには過剰なケアなど間違った対策があるかもしれません。

ここからは、ニキビができたときにやってはいけないことと、その理由を解説していきます。

ニキビをつぶす

ニキビができると気になってつぶしてしまいがちですが、雑菌や細菌が入って、かえってニキビを悪化させる可能性があります。

また、ニキビをつぶすことでニキビ痕が残る可能性もあるため、気になってもつぶさないようにしましょう。

過度な洗顔をする

皮脂を落とすためにゴシゴシ洗顔する、洗顔回数を増やすなど、過度なケアも避けましょう。ニキビを擦ると刺激になって悪化させる可能性があります。

過剰な洗顔も肌に必要な皮脂まで洗い流してしまい、皮脂の過剰分泌を招いてしまう場合もあります。

保湿ケアをしない

ニキビができたときに、油分を気にして保湿ケアを控え目にする方も多いでしょう。しかし、ニキビができている肌はバリア機能も低下しているので、保湿ケアは行うべきです。

保湿ケアをしないと、かえって肌が乾燥して皮脂が過剰分泌する可能性もあります。

ニキビを隠す

ニキビを人に見られたくないという気持ちから、髪の毛やメイクで隠したくなることもあるでしょう。しかし髪の毛で隠すと、ニキビが髪でこすれて刺激になる可能性があります。

また、ニキビをコンシーラーなど油分の多い化粧品で隠すのは、毛穴詰まりの要因となるので注意しましょう。

顔のニキビをセルフケアで治す方法は?

ここからは、ニキビを早く治すためのセルフケアのポイントを解説していきます。ニキビの炎症がひどい、痛みが強いなどの場合はニキビ痕になる可能性もあるので、早めに医療機関を受診するようにしましょう。

1日2回の適切な洗顔をする

皮脂の影響も大きいニキビを治すには、1日2回の適切な洗顔が大切です。洗顔料はしっかりと泡立てて、指で直接擦らないようにやさしく洗いましょう。

思春期ニキビの方はとくに洗顔がポイントになります。洗顔料の刺激が気になる場合は、敏感肌用を使うのも良いでしょう。

しっかり保湿する

バリア機能を高めるためにも、スキンケアアイテムは保湿力を重視すると良いでしょう。

ニキビが繰り返しできる部分はオイルやクリーム系を避け、油分の少なめなミルクかジェルを使うなど工夫しましょう。保湿力が高いセラミド、ヘパリン類似物質が含まれたスキンケアアイテムを使うのがおすすめです。

バランスの良い食生活を心がける

ニキビを改善するには、バランスの良い食生活もポイントの1つです。ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンEが多い野菜や果物を食べると良いでしょう。

食物繊維や発酵食品も意識して摂るようにしましょう。

生活習慣を見直す

とくに大人ニキビは、ストレスや睡眠不足、生活リズムの乱れが影響するといわれています。なるべく早寝早起きを心がけて、十分に睡眠を取る、趣味の時間を設ける、ゆっくりお風呂に入るなどして、ストレスは適度に発散することが大切です。

顔のニキビは部位によって対策を変えよう!

顔のニキビはできる部位によって、原因や対策が変わります。まずは自身のニキビができる原因を見極めて、適切に対策していきましょう。

ただし、ニキビの炎症がひどい場合や早く治したい場合は医療機関を受診するようにしましょう。


泉医師よりコメント

ニキビは、9割の方が一度は経験する最も身近な皮膚の慢性炎症性疾患ですが、炎症が治った後に色素沈着や凹凸の痕が残ることがあり、大きな心理的負担となることがあります。思春期のニキビも大人のニキビも、早期に正しいスキンケアと生活習慣を心がけ健やかな肌を目指しましょう。

泉医師

監修者

医師:泉 さくら

日本皮膚科学会皮膚科専門医。 琉球大学医学部卒業/東京大学医学部附属病院皮膚科・都内美容皮膚科・形成外科勤務後、ココメディカルクリニックを開業。一般皮膚科、美容皮膚科、アレルギー外来、女性外来を行い、漢方薬などを用いた近代西洋医療と補完代替医療、伝統医学等を組み合わせて行う統合医療を積極的に取り入れている。

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