コラム
COLUMN

フケは誰にでも起こり得る身近な頭皮のトラブルですが、気になり始めると人前に出るのが恥ずかしくなったり、不快感で集中できなくなったりと、生活に影響を及ぼすこともあります。
フケの原因は1つではなく、さまざまな要因が関係しています。原因を知ることで、適切なケアや予防につなげられるでしょう。
今回は、フケの正体や種類、原因、かゆみとの関係性をわかりやすく解説します。さらに、対処法や予防・改善方法を紹介するので、フケで悩んでいる方はぜひ参考にしてください。
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フケは「新陳代謝により剥がれ落ちた頭皮の角質層」
フケの正体は、頭皮の古くなった角質が剥がれ落ちたものです。新陳代謝により頭皮の表面が剥がれ落ちたものなので、誰にでも見られる現象です。
しかし、フケが増えてくると、髪の毛が汚れて見えたり、衣類についたりして気になってしまう方が多いかもしれません。
また、フケの量が多いときは、頭皮トラブルが発生している可能性があります。放置せず、原因を把握し早めに対処しましょう。
フケの種類と特徴
フケには、主に脂性フケと乾性フケの2種類があります。
以下では、脂性フケ・乾性フケそれぞれの特徴を詳しく解説するので、自身がどちらに当てはまるかを確認してみましょう。
脂性フケ(ベタベタしているフケ)
脂性フケは、頭皮の皮脂の過剰分泌が原因のフケです。脂性フケには、以下のような特徴があります。
- 塊になった湿り気のあるフケ
- 髪の根元付近に張り付いている
- 湿度が高い梅雨や夏の時期に増える
- 頭皮がベタついていて脂っぽい
洗髪の頻度が少なめの方や脂っこい食事をする機会が多い方は、脂性フケが出やすい傾向にあります。
乾性フケ(カサカサしているフケ)
乾性フケは、皮脂膜が薄くなり、頭皮が乾燥することに起因するフケです。乾性フケには、以下のような特徴があります。
- パラパラと乾いたフケ
- 肩に落ちているのが目立つ
- 冬などの乾燥した時期に増える
- 成長期の子どもに多い
とくに、洗髪の頻度が多めの方や冬場にフケが気になりやすい方は、乾性フケの可能性が高いです。
フケが出る原因は?
フケが出る原因は1つとは限らず、複数の要因が重なっている場合もあります。
フケが出やすくなる主な原因は以下の7つです。
- マラセチア真菌の増殖
- アンドロゲン(男性ホルモン)の増加
- 洗髪のしすぎ・しなさすぎ
- 合わないヘアケア用品の使用
- 季節による乾燥や体質
- 生活習慣の乱れ
- 紫外線
フケが気になったら、自身のフケや頭皮の状態をよく観察しつつ、生活習慣も振り返ってみましょう。原因がわかれば、予防やケアがしやすくなります。
マラセチア真菌の増殖
マラセチア真菌という頭皮の常在菌が増殖すると、フケの原因となる脂漏性皮膚炎を発症することがあります。
脂漏性皮膚炎は、皮脂の分泌が多い部位によく見られる皮膚疾患です。発症すると、フケや皮膚の赤み、かゆみなどの症状が現れます。
脂漏性皮膚炎の原因ははっきりとわかっていませんが、ビタミン類の不足や睡眠不足、ストレスなどが関係すると考えられています。
アンドロゲン(男性ホルモン)の増加
アンドロゲンという男性ホルモンの増加も、フケが増える原因の1つです。アンドロゲンには、頭皮の皮脂分泌を促す作用があり、脂漏性皮膚炎の発症につながります。
アンドロゲンの増加による脂漏性皮膚炎は、とくに思春期以降の男性によく見られる症状です。
洗髪のしすぎ・しなさすぎ
洗髪のしすぎや、しなさすぎにより、フケが出やすくなる可能性があります。洗髪を1日2回以上する方は、多くても1日1回に抑えることで、乾性フケを予防できるかもしれません。
一方、洗髪頻度が少なく頭皮の皮脂が増えている方は、1日に1回必ず洗髪して清潔な状態を保つことで、脂性フケを抑えやすくなります。
合わないヘアケア用品の使用
使用中のシャンプー、コンディショナー、ヘアオイル、ヘアワックス、ヘアスプレーなどの成分が頭皮に合っていないことが、フケやかゆみの原因となることもあります。
ヘアケア用品を変えてからフケが気になり始めた方は、使用を中止して様子を見てみましょう。
また、成分に問題がない場合でも、ヘアケア用品の過剰使用や洗い流し不足によってフケやかゆみが出るケースがあるため注意してください。
季節による乾燥や体質
頭皮の乾燥は、もともとの体質や環境が大きく影響します。例えば、アトピー性皮膚炎などが原因でフケが増えることも珍しくありません。
また、冬は肌と同じように頭皮も乾燥しやすくなります。暖房や乾燥した外気にさらされることで乾性フケが出る場合もあるため注意しましょう。
生活習慣の乱れ
以下のような生活習慣の乱れは、頭皮環境に悪影響を与え、フケの原因になることがあります。
- 睡眠不足
- 栄養不足
- ストレス過多
入眠後3~4時間の間に成長ホルモンが分泌されるため、短時間の睡眠が続いている場合は、頭皮の回復が妨げられます。
さらに、栄養不足や強いストレスもフケの一因となり、症状を悪化させることがあります。
紫外線
外に出ると避けられない紫外線も、頭皮にダメージを与える要因の1つです。夏の強い紫外線を長時間浴びると、髪が日焼けして茶色く変色するのを経験したことがある方もいるのではないでしょうか。
髪で覆われているとはいえ、頭皮も日焼けをすると炎症を起こします。その後、炎症した角質は次々と剥がれ落ちてフケになります。
フケとかゆみの関係
フケが気になるときは、頭皮の状態が乱れて敏感になっていることが多く、かゆみを感じやすい傾向です。
掻いて頭皮を傷つけると、フケやかゆみがさらに悪化したり、炎症を起こしやすくなったりします。
炎症が進めば、かゆみに加えて痛みを感じるようになる可能性もあります。掻くことでフケが落ちて、精神的な負担が増すこともあります。
この悪循環を避けるには、原因を理解して適切なケアにつなげることが大切です。
かゆみがどうしても治まらない場合の対処法は、保冷剤で患部を冷やすのがおすすめです。一時的にかゆみをやわらげることが期待できます。
フケが気になるときの対処法
フケを放っておくと、かゆみや炎症などのトラブルにつながることもあります。そのままにしておかずに、以下の対処法を試してみると良いでしょう。
- 悩みに合ったフケ専用のシャンプーや頭皮ケアローションを使用する
- 乾性フケの場合は乾燥肌治療薬を使用する
- 皮膚科で診察を受ける
それぞれの対処法を詳しく解説していきます。
悩みに合ったフケ専用のシャンプーや頭皮ケアローションを使用する
フケが気になるときは、原因や頭皮の状態に合ったケアアイテムを選びましょう。
フケ専用シャンプーのなかには、余分な皮脂や汚れを落としながら、フケの原因菌にアプローチする成分や、かゆみを抑える成分を配合したものがあります。
一方で、乾燥によるフケが多い場合は、保湿力の高いシャンプーや頭皮ケアローションを取り入れるのがおすすめです。
自身の頭皮の状態に合わせて選ぶことで、より効果的にフケの改善や予防につなげられます。
乾性フケの場合は乾燥肌治療薬を使用する
カサカサした乾性フケが多い方は、ヘパリン類似物質などの治療薬を使用するのも良いでしょう。ヘパリン類似物質が含まれた医薬品は、クリームタイプやローションタイプなど複数の種類があり、保湿・血行促進・抗炎症作用が期待できます。
なかでもスプレータイプは逆さにしても使えるため、頭皮にさっと吹きかけられて便利です。なお、健栄製薬のオンラインショップでも取り扱っているため、ぜひ利用を検討してみてください。
ただし、ほかの疾患で治療をされている方は、医療機関に相談してから使用するようにしてください。
皮膚科で診察を受ける
フケやかゆみが長引いている場合や症状が強い場合、市販のシャンプーやローションを使っても改善が見られないときは、皮膚科を受診しましょう。
頭皮の状態は、乾燥や皮脂の過剰分泌だけでなく、真菌の増殖や炎症などさまざまな要因が関わっていることがあります。自己判断でケアを続けると、かえって症状を悪化させてしまう可能性もあります。
専門医に診てもらえば、自身に合った適切な治療を受けられます。症状に適した薬用シャンプーや塗り薬なども処方してもらえるでしょう。
日常でできるフケの予防・改善方法

フケは、ちょっとした日常の工夫で予防や改善につながることもあります。
もちろん、試してみたら必ず良くなるというわけではありませんが、できることから少しずつ取り入れることで、フケの悩みがやわらぐかもしれません。
日常でできるフケの予防・改善方法は以下のとおりです。
- 髪の洗い方を見直す
- 規則正しい生活を意識する
- 頭皮をマッサージする
- 紫外線対策をする
- パーマやカラーは間隔を空けて行う
それぞれの方法を具体的に説明していきます。
髪の洗い方を見直す
シャワーを浴びるときは、38~40℃のぬるめのお湯を使いましょう。高温のシャワーやドライヤーの熱は、頭皮を乾燥させる原因となります。
また、ドライヤーの熱は、100℃近くまで上昇することもあり、頭皮に近づけると水分を蒸発させてしまいます。ドライヤーを使うときは、頭皮に近づけ過ぎないよう注意してください。
規則正しい生活を意識する
規則正しい生活を送ることも大切です。頭皮のターンオーバーを整えるには、タンパク質やビタミン、ミネラルを中心としたバランスの良い食事を心がけてください。
乾性フケが気になる方は、レバーや牛乳、納豆などに多く含まれるビタミンB2を積極的に摂取するのがおすすめです。ビタミンB2不足による肌荒れや髪のトラブルを防げるでしょう。
睡眠を十分に取り、趣味や好きなことをしてストレスを発散することも大切です。
頭皮をマッサージする
疲れや肩こりの影響で頭の筋肉が収縮すると、頭皮の血流が悪くなりフケの原因になります。
頭皮のセルフマッサージは、以下のような手順で行いましょう。
- 耳の後ろの皮膚を、円を描くように動かす
- 頭皮を上方向に引き上げる
- 頭皮を頭頂部の方向に押し集める
- 両手で頭全体を包むようにして、頭皮全体を上方向に引き上げる
乾性フケの方は、マッサージオイルを使用するのもおすすめです。
紫外線対策をする
紫外線は、頭皮の乾燥やフケの原因になることがあるため、外出時には帽子や日傘を使って直射日光を避けましょう。
帽子を選ぶときは、蒸れを防ぐために通気性の良い素材を選ぶのがおすすめです。
さらに、髪や頭皮専用の日焼け止めスプレーを併用するのも良いでしょう。日常のちょっとした工夫で、頭皮への紫外線ダメージを減らすことができます。
パーマやカラーは間隔を空けて行う
パーマやカラーリングは薬剤を使うため、頭皮や髪に少なからず刺激を与えます。施術の頻度が高いと、頭皮の乾燥やバリア機能の低下につながり、フケやかゆみが出やすくなることがあります。
フケが気になるときや頭皮が敏感な状態のときは、施術の間隔を意識的に空けることが大切です。
美容師と相談しながら、頭皮の状態を落ち着かせる時間を確保すると良いでしょう。髪や頭皮への負担を減らすことで、トラブルを防ぎやすくなります。
フケの原因を知って、適切に対策しよう
フケは誰にでも起こり得るものですが、原因は人によって異なります。乾燥や皮脂の過剰分泌、生活習慣、紫外線などさまざまな要因が関わっているので、まずは自身の頭皮の状態や生活習慣を振り返り、フケの原因を把握しましょう。
原因がわかれば、専用シャンプーの使用や生活習慣の見直し、紫外線対策など、日常でできるケアにつなげられます。
一方、自己判断では改善しにくい場合もあるため、必要に応じて皮膚科で専門的な診察を受けることも検討してください。
フケの悩みは、適切なケアを取り入れることでやわらげられる可能性があります。無理なく続けられる方法を少しずつ取り入れながら、自身に合った対策を見つけていきましょう。

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