コラム
COLUMN

レチノールは、近年スキンケア成分として注目されています。肌を健やかに保ちたい方の間で人気が高まっていますが、「刺激が強そう」「乾燥肌でも使えるのか」と不安に感じる方が多いかもしれません。
今回は、レチノールの特徴や種類、使用時の注意点、乾燥肌の方が無理なく取り入れるためのポイントまでをわかりやすく解説します。
保湿にはヘパリン類似物質配合のヒルマイルド
ヘパリン類似物質配合のヒルマイルドは、保湿・血行促進・抗炎症の作用がある医薬品です。 製品の詳細は健栄製薬公式オンラインショップでご覧いただけます。
レチノールとは
レチノールとは、ビタミンAの一種であり、油に溶けやすい性質を持つ脂溶性ビタミンの1つです。
ビタミンAは、ほうれん草や人参、レバーなどに多く含まれ、皮膚や目、粘膜の健康維持に欠かせない栄養素です。体内で合成することはできないため、食事やスキンケアアイテムなどから意識して補う必要があります。
そのなかでもレチノールは、スキンケア分野で日常的に取り入れやすい成分として注目されています。
ただし、レチノールを含む化粧品や医薬部外品は、必ずしも期待どおりの働きを示すとは限りません。肌質や使用状況によっては刺激を感じたり、かえって肌の悩みが悪化したりする場合もあります。
レチノールで期待できる主な効果
スキンケア商品に含まれているレチノールは、含有量やそのほかの配合成分によって商品ごとに期待できる効果は異なります。
レチノールはどのような肌の悩みを解決する美容成分なのか、以下でわかりやすく紹介します。
肌トラブルの予防
レチノールは、主にシワやハリ不足など、乾燥に伴う肌トラブルの改善効果に期待できます。
肌の弾力やハリをサポートするのは、コラーゲンとヒアルロン酸です。しかし、コラーゲンやヒアルロン酸は加齢とともに減少していきます。
レチノールは、コラーゲンの生成やヒアルロン酸の合成を促す効果が期待できるため、シワやハリなど肌の悩みに有効です。
皮脂分泌のコントロール
レチノールは、皮脂の分泌を抑えることで、毛穴の詰まりや開きを軽減する効果が期待できます。そのため、ニキビや皮脂による湿疹の予防に有効です。
ただし、皮膚の乾燥作用によって、赤みやカサつきが現れることがあるため注意しましょう。
レチノールの種類
レチノールはいくつかの種類に分けられ、肌への作用や刺激の度合いがそれぞれ異なります。ここでは、スキンケアアイテムに配合されることが多い代表的な3つのタイプを紹介します。
| 種類 | 特徴・強さ | 配合形態・入手方法 |
| レチノール誘導体 | 働きが穏やかで扱いやすい | 医薬部外品・化粧品として配合 ドラッグストアや通販などで購入可能 |
| 純粋レチノール | 中程度の働き | 医薬部外品・化粧品として配合 ドラッグストアや通販などで購入可能 |
| トレチノイン(レチノイン酸) | 強力で刺激も強い | 医薬品のみ 皮膚科やクリニックで処方 |
レチノールは、種類によって配合形態や入手方法が異なります。初めてスキンケアにレチノールを取り入れる場合は、まず刺激の少ないレチノール誘導体や純粋レチノールから始めると良いでしょう。
なお、トレチノインを使用したい場合は、皮膚科やクリニックで専門医に相談してください。
乾燥肌でもレチノールは使える?

レチノールは、肌の角質層の更新を促しバリア機能を正常化させることで、肌のターンオーバーを整える作用があります。そのため、十分な保湿を行うことで、乾燥肌の方にも効果を発揮します。
乾燥肌の改善は、レチノールだけに頼らず、日頃からきちんとスキンケアを行うことも大切です。保湿ケアを徹底し、うるおいのある肌を目指しましょう。
また、生活習慣や食生活の乱れも乾燥肌の原因となります。規則正しい生活を心がけたり、バランスの良い食事を意識したりしながら、体の内側からのケアにも努めましょう。
レチノールを使う際の注意点
レチノールは安全性の高い成分ですが、使い始めのタイミングや濃度・頻度が高すぎる場合、赤みや皮むけ、かゆみなどの症状が現れることがあります。
とくに、乾燥肌や敏感肌の方に現れやすいため、刺激が出た場合は一度使用を中止してください。しばらくして肌の状態が良くなったら、再度使い始めると良いでしょう。
ただし、症状が治まらない場合は、医療機関を受診してください。
乾燥肌の方がレチノールを使用するときのポイント
レチノールは乾燥しやすい成分のため、乾燥肌の方は使い方に工夫が必要です。乾燥肌の方がレチノールを使用するときのポイントは以下のとおりです。
- 低濃度のレチノール化粧品から始める
- 少しずつ使用頻度を増やす
- 使用するタイミングを意識する
- 紫外線対策を怠らない
- 適切な方法で洗顔を行う
- 保湿ケアを徹底する
それぞれの方法を詳しく解説します。
低濃度のレチノール化粧品から始める
乾燥肌や敏感肌の方はいきなり高濃度を使用すると、赤みやかゆみといったトラブルにつながることがあります。初めて使用する際は、低濃度の化粧品から使い始めましょう。
市販の化粧品では濃度が明記されていない場合も多いですが、一般的に化粧水タイプは濃度が低く、美容液やクリームタイプは比較的高めの傾向にあります。
まずは低濃度のアイテムを選び、肌の様子を見ながら徐々にステップアップすれば、無理なくレチノールを使い続けられるでしょう。
ただし、皮膚トラブルが起きやすい方や肌が弱い方は、使用前に皮膚科に相談するのがおすすめです。
少しずつ使用頻度を増やす
レチノールを使い始める際は、少しずつ肌を慣らしながら使用頻度を増やしていきましょう。
初めての方は週1〜2回のスペシャルケアとして取り入れ、赤みや皮むけ、ひりつきといった反応が出ないかを確認しながら続けてみてください。
肌が慣れてきたら週2〜3回に増やしましょう。
最初から毎日使ってしまうと、肌への負担になる可能性があります。少量・低頻度から段階的にステップアップすると、皮膚トラブルを防ぎやすくなります。
使用するタイミングを意識する
レチノールは光や空気に弱く、紫外線によって成分が劣化しやすいため、夜の使用が推奨されることが多いです。
とくに病院やクリニックで処方される高濃度のレチノールは、夜のみの使用が一般的です。
朝に使うと、紫外線の影響で肌への刺激やダメージにつながることがあります。
ただし、市販の化粧品のなかには朝晩使えるタイプもあるため、必ず製品の表示を確認して適切に使用しましょう。
紫外線対策を怠らない
レチノールを使用する際は、きちんと紫外線対策を行うことが大切です。
レチノールには古い角質を除去し、ターンオーバーを整える作用があります。そのため、一時的に角質が薄くなって紫外線のダメージを受けやすくなります。
外出時は、日焼け止めや日傘、帽子を活用しながら紫外線を防ぎましょう。紫外線は窓ガラスを通して室内にも入ってくるため、家にいるときも日焼け止めを塗り、カーテンやブラインドを活用してください。
なお、レチノールが含まれているスキンケアアイテムも、紫外線により劣化する可能性があるため、日が当たる場所での保管は避けましょう。
適切な方法で洗顔を行う
レチノールを使用する前には、クレンジングや洗顔で肌の汚れや古い角質を落としておく必要があります。
ただし、洗顔をしすぎたり、洗浄力の強い洗顔料を使ったりすると、必要な皮脂まで取り除いてしまい、乾燥を悪化させることがあります。
洗顔は1日2回までを目安に、洗顔料をよく泡立てて肌をやさしくなでるように洗いましょう。洗顔後の肌は乾燥しやすいため、なるべく早めに基礎化粧品で保湿を行うことがポイントです。
乾燥肌に悩んでいる方は以下のコラムも参考にしてみてください。
「乾燥肌におすすめの洗顔方法を紹介!商品の選び方なども解説」
保湿ケアを徹底する
乾燥肌の方がレチノールを使用する際には、保湿ケアを徹底しましょう。
前述のとおり、レチノールは角質層の更新を促し、ターンオーバーを整える作用がある分、肌は乾燥しやすいです。そのため、しっかり保湿を行い、肌の乾燥を防ぎましょう。
なお、保湿ケアには、以下の高保湿成分が含まれたスキンケアアイテムがおすすめです。
- セラミド
- ヒアルロン酸
- コラーゲン
- ヘパリン類似物質
上記の成分は肌にうるおいを与えたり、肌内部の水分を保ったりする効果が期待できます。乾燥肌は、肌の水分と油分がともに減少している状態です。スキンケアは、自身の肌質に合ったものを選びましょう。
基礎化粧品は、テクスチャーの軽いものから重いものへ順番に重ねるのが基本です。これを「足し算のスキンケア」と呼びます。
まずは化粧水で水分を補い、その上から美容液・乳液・クリームを重ねて水分が逃げないように守りましょう。全てを使う必要はなく、肌のつっぱり感がなくなれば十分です。
また、肌の乾燥が気になる方は、基礎化粧品とあわせて保湿剤を使用するのも良いでしょう。
乾燥肌が改善されない場合は、治療薬の使用も検討しよう
レチノールを使用しても肌の乾燥が改善されない場合は、保湿効果が高いヘパリン類似物質が配合された、乾燥肌治療薬の使用も検討してみましょう。
ヘパリン類似物質を配合した保湿剤は、保水性が高く、乾燥やカサつきを防ぐサポートをしてくれます。ローションタイプやクリームタイプなど種類も豊富なので、肌の状態や好みに合わせて取り入れると良いでしょう。
なお、ヘパリン類似物質には、医薬品と医薬部外品があります。医薬品では保湿のほか、乾燥肌の治療にも役立ちます。医薬部外品は、うるおいを保つために日ごろのスキンケアにお使いいただけます。
ただし、使用してから肌に赤みやかゆみなどの異常がある場合は、使用を中止し、医療機関を受診しましょう。
ヘパリン類似物質を配合した保湿剤は、健栄製薬のオンラインショップでも取り扱っているので、ぜひ購入を検討してみてください。
レチノールを使用するときは保湿ケアも忘れずに行おう
レチノールは肌を健やかに保つサポート成分ですが、使い始めは乾燥や、肌のつっぱりを感じやすくなるため、より丁寧な保湿ケアを意識する必要があります。
ヘパリン類似物質が配合された保湿剤を取り入れると、うるおいをしっかりキープできます。
セラミドやヒアルロン酸、ヘパリン類似物質など、高保湿成分を含むアイテムを取り入れるのもおすすめです。
レチノールと保湿剤を組み合わせることで、無理なく続けられるスキンケア習慣をつくりましょう。

ヒルマイルドのご案内
ヘパリン類似物質配合のヒルマイルドは、ローション・クリームなど使用感に合わせてお選びいただけます。詳しくは健栄製薬公式オンラインショップをご確認ください。
このコラムが気に入ったらシェアしよう!
乾燥肌治療薬
-
第2類医薬品
- クリーム
- ローション
- スプレー
- Hクリーム
- 泡フォーム















