【医師監修】乾燥肌でもピーリングして大丈夫？ごわつきの改善方法を紹介

季節の変わり目や寒い時期になると、乾燥や肌のごわつきといった肌悩みが増加します。肌がごわつくとメイクのノリが悪くなり、「ピーリングで改善したい」と考えることもあるでしょう。

しかし、「ピーリング」は肌への刺激が強いイメージを持っている方も多く、とくに乾燥肌の方は、肌トラブルを招かないかと不安を感じる方も少なくないかもしれません。

そこで今回は、乾燥肌がピーリングをする場合のリスクから、ピーリング以外でごわつきを改善する方法まで詳しく解説していきます。

ピーリングとは？

そもそも「ピーリング」とは、どのようなケアなのでしょうか。「ピール」とは、皮をむくという意味で、ピーリングは、肌表面にある古くなった角質や毛穴の汚れを取り除く美容ケアです。

ピーリングをすると、肌がなめらかになる、その後に使うスキンケアのなじみが良くなるといった効果が期待できます。

乾燥肌はピーリングしないほうが良い？

角質を除去するピーリングには、デメリットもあります。ピーリング後の肌は、皮膚が薄くなっていて、デリケートな状態になります。

ピーリング直後には、肌が乾燥しやすくなったり、紫外線ダメージを受けやすくなったりするため注意が必要です。

普段から肌が乾燥しやすいけど、ごわつきが気になるという方は、医療機関に相談したうえでピーリングを試すようにしましょう。

また、市販のピーリングは、クリニックのものより角質を剥がす力がマイルドです。もし試す場合は、使用方法をよく読み肌を強くこすらないように意識して使うようにしましょう。

ただし、ピーリングを過剰に行うと逆効果になることもありますので、ご自身で行うときは、製品が推奨する使用頻度を守り、肌状態を確認しながら行うようにしてください。

ピーリング以外で乾燥肌のごわつきを改善する方法

気になる肌のごわつきは、肌の生まれ変わりのサイクルである「ターンオーバー」が正常に行われていないことが原因となり、角質が厚くなる＝角質肥厚が生じている状態です。

通常ターンオーバーは28日周期で行われるといわれていますが、乾燥や紫外線ダメージ、間違ったスキンケアなどが原因で、早くなったり多くなったりしてしまうことがあるのです。

ターンオーバーが乱れた肌には、古い角質が残ってしまい、肌がごわついていると感じるようになってしまいます。

ここでは、このターンオーバーと乾燥に着目して、気になるごわつきの改善を目指す方法を紹介します。

適切なクレンジング・洗顔

本来剥がれ落ちるべき角質をきちんと取り除くには、クレンジングと洗顔の方法が大切です。メイク汚れが残っている、洗顔が不十分で古い角質が残っているといったことがあると、肌のごわつきの原因につながります。

乾燥という点で注意してほしいのが、クレンジングや洗顔の洗浄力です。洗浄力が高すぎるものを使用すると、必要以上に皮脂が洗い流されてしまい、乾燥を促進させます。なるべく、洗浄力がマイルドなものを選び、すすぐときもぬるま湯を使うようにしてください。

また、洗顔やクレンジング、水分をふき取るときに肌をこすらないようにしましょう。肌は摩擦されると、自己防衛反応で角質を厚くしてしまう可能性があります。

丁寧に保湿する

肌を乾燥させないためには、保湿ケアは必須です。洗顔後は肌が乾燥しやすい状態になりますので、なるべく早く化粧水や乳液で保湿してください。

化粧水でしっかりと水分を肌に補給したら、油分を含んだ乳液またはクリームでフタをして水分を蒸散しにくくします。

とくに乾燥が気になる方は、高保湿とされる成分であるセラミドやヘパリン類似物質を含んだ保湿剤を試してみるのも良いでしょう。

部屋の湿度は60％を目安に保つ

部屋の空気が乾燥していると、肌内部の水分が蒸散しやすくなりますので、湿度を調整すると良いでしょう。とくに、暖房や冷房をつける季節は、部屋の空気が乾燥しやすいので注意が必要です。

部屋の湿度の目安は60％程度です。加湿器や濡れタオルを活用して、湿度を上げる工夫をしてみてください。

ただし、気温が高くなる夏場は、湿度が高すぎると熱中症のリスクが上がります。湿度と温度の両方に気をつけながら、こまめに水分補給を行ってください。

バランスの良い食生活を心がける

肌は摂取した栄養からつくられるため、食生活が変わると肌の変化にもつながっていきます。乾燥肌とごわつきの改善を目指すなら、バランスの良い食生活を心がけましょう。

具体的には、肌の材料となるタンパク質や必須脂肪酸を中心に、偏りなく食べるようにします。とくにビタミンB2、B6は、ターンオーバーを整える働きをするため、積極的に摂取することをおすすめします。

こまめに水分補給をする

スキンケアで肌に外側から水分を補うのも大事ですが、体内から水分でうるおすことも忘れてはいけません。

1日2リットルを目安にして、こまめに水分補給するようにしましょう。寒い季節には、白湯で体を温めながら水分補給するのもおすすめです。

しっかり睡眠する

肌のターンオーバーは、眠っているときに活性化するため、ごわついた乾燥肌対策に睡眠はとても重要です。反対に、睡眠時間が不足したり、ストレスの多い生活を送ったりしていると自律神経が乱れて、ターンオーバーに悪影響を与えてしまいます。

日ごろから規則正しい生活習慣を意識して、十分で質の良い睡眠をとるようにしましょう。

乾燥肌のごわつきを改善してピーリングいらずの肌を目指そう！

ピーリングは肌をなめらかにする、その後で使うスキンケアのなじみをよくする効果が期待できます。

しかし、ピーリング直後に皮膚が薄くなることから、乾燥しやすくなる、紫外線ダメージを受けやすくなるといったデメリットもあるため、乾燥肌の方は注意が必要です。

乾燥肌のごわつきは、適切なスキンケアや体の内側からのケアでも改善を目指せます。スキンケアと生活習慣を見直す方法もありますので、まずはじっくりご自身の肌と向き合ってみてください。