便秘薬
便秘薬の種類について
機械的下剤(非刺激性下剤)
薬の効き方はマイルドで、副作用が少なく、クセになりにくいという特徴から、特に酸化マグネシウムは病院などの医療機関で下剤の第一選択薬として広く用いられています。
塩類下剤
代表的な薬剤:酸化マグネシウム、硫酸マグネシウム、水酸化マグネシウム
酸化マグネシウムや硫酸マグネシウムは腸で吸収されにくく、服用すると腸内の浸透圧が高まることで腸管内に水分が移動することにより、便が柔らかくなり排便が行われます。
このとき、大量の水とともに服用するとより効果的です。
膨張性下剤
代表的な薬剤:カルメロース(カルボキシメチルセルロース)、プランタゴ・オバタ種子
腸管内で吸収されず、服用した水や腸管内の水分を吸収することによって便を大きくし、腸に物理的刺激を与えることにより排便を促します。通常、12~24時間以内に効果が現れますが、2~3日連続して服用するとより効果的です。
浸潤性下剤
代表的な薬剤:ジオクチルソジウムスルホサクシネート(DSS)
界面活性作用によって便の表面張力を低下させて便中に水分を浸透させ、便を柔らかくすることで排便しやすくするお薬です。副作用がなく、クセにもなりにくいという特徴がありますが、他の機械的下剤と比べて作用が弱い。
刺激性下剤
小腸刺激性下剤と大腸刺激性下剤の2つに分類され、それぞれ、小腸、大腸を直接刺激し、腸管のぜんどう運動を亢進させるとともに、腸管内の水分量と電解質を増やす働きを持ったお薬です。
小腸刺激性下剤
代表的な薬剤:ヒマシ油
小腸の中でリパーゼ(小腸分解酵素)の作用を受け、グリセリンとリシノール酸に分解され、このリシノール酸が小腸を刺激することで排便を促します。
大腸刺激性下剤
●アントラキノン系
代表的な薬剤:センノシド、センナ、ダイオウ末
腸管内で吸収されず、服用した水や腸管内の水分を吸収することによって便を大きくし、腸に物理的刺激を与えることにより排便を促します。通常、12~24時間以内に効果が現れますが、2~3日連続して服用するとより効果的です。
●フェノールフタレイン系
代表的な薬剤:フェノバリン
小腸の胆汁に分解されたあと、大腸粘膜を刺激しぜんどう運動を亢進させることで排便を促します。
●ジフェニルメタン化合物
代表的な薬剤:ビサコジル、ピコスルファートナトリウム
大腸の細菌がもつ酵素によって分解された物質が大腸のぜんどう運動を亢進させて排便を促すとともに、大腸での水分吸収を抑制することで便を柔らかくして排便を促進します。
坐薬
炭酸水素ナトリウム・
無水リン酸二水素
ナトリウム配合坐薬
腸内で炭酸ガスを発生し、腸のぜんどう運動を亢進することにより排便を促進します。
塩類下剤
結腸・直腸の粘膜に選択的に作用し、腸のぜんどう運動を促進し、さらに、結腸腔内での水分の吸収を抑制して排便を促します。大腸刺激性下剤としても分類されます。
浣腸
代表的な薬剤:グリセリン
浣腸は肛門から薬液を直接注入し、直腸粘膜に刺激を与えることで腸管のぜんどう運動を亢進させて排便を促します。グリセリンは吸収性があるため、直腸内に注入することで腸管壁の水分を吸収することによる刺激作用により腸管のぜんどう運動を亢進させます。また、便を柔らかくするとともに潤滑性を良くすることで便を排泄させます。
酸化マグネシウムに
ついて
酸化マグネシウムの歴史
酸化マグネシウムは古来より使われてきた制酸剤であり、副作用の少ない緩下剤として利用されてきました。歴史を辿ると、1823年にドイツ人医師であるフィリップ・フランツ・フォン・シーボルトが来日した際に数種の薬品とともに麻倶涅矢亜(マグネシア、酸化マグネシウム)を日本に持ち込んだとされています。
その後、シーボルトの門人である高良斎がシーボルトの講義をまとめた「薬品応手録」によって、その使い方が各地の医師に広められました。それから約60年後の1886年、酸化マグネシウムは日本薬局方に収載され、以来、100年以上にわたって服用されています。
酸化マグネシウムのいま
現在、酸化マグネシウムはその安全性や経済性、依存性の低さから、医療機関において便秘の第一選択薬として用いられています。生活習慣や食生活の改善を行っても、症状が改善されない場合に薬物療法が行われますが、その際にも、まず、酸化マグネシウムなどの塩類下剤から治療がスタートし、症状が改善しない場合には、膨張性下剤、刺激性下剤などが用いられます。このように酸化マグネシウムは現在も医療現場で頻繁に用いられている下剤であり、年間約1,000万人の患者さんが服用するなど、多くの方々に親しまれているお薬です。
酸化マグネシウムは
天然由来だから安心
「酸化マグネシウムE便秘薬」の有効成分である酸化マグネシウムは、実は、瀬戸内海の海水と国産の石灰石から作られた天然由来の成分から作られています。以下の製造工程の通り、人体に有害な成分や化学物質は使用していないので安心です。
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焼成
石灰石(CaCO3)を高温で加熱して、石灰(CaO)を得ます。
CaCO3 → CaO+CO2 -
消和
ここで生じた石灰に真水をくぐらせることで、消石灰[Ca(OH2)]が生じます。
CaO + H2O → Ca(OH)2 -
Mg(OH)2を
生成消石灰に海水を混ぜることで、イオン交換反応により水酸化マグネシウム【Mg(OH)2】を生成。
Ca(OH)2 + Mg2+(海水)→
Mg(OH)2 + Ca2+ -
MgO完成
生じた水酸化マグネシウムには海水由来のNa+,Cl-が多数付着しているため、洗浄した後、乾燥させることで酸化マグネシウム(MgO)が作られます。
Mg(OH)2 → MgO + H2O
高マグネシウム血症
について
酸化マグネシウムに限らず、マグネシウムを含有する薬などを長期に渡って服用すると、血液中のマグネシウム濃度が異常に高くなることがあります。これは、マグネシウムを排泄する腎臓の機能が低下した高齢者の方が大量に服用したためと考えられており、腎機能に特に問題のない方が通常の量を飲む場合には、まず問題はないとされています。なお、それでも心配な方は血中マグネシウム濃度のチェックを主治医にご相談ください。
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