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コラム
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2021.03.09

乾燥肌・スキンケア

【医師監修】乾燥肌に塗り薬は効果的?タイプ別に特徴や塗り方まで徹底解説

肌がカサカサしてしまいやすい秋冬、乾燥肌対策にどのようなケアをおこなっていますか?人によって原因が異なるため、それぞれの肌の状態や体質によってケアの方法が異なってくるため、乾燥肌向けに販売されているケア用品や塗り薬は多種多様なものが用意されています。今回は、乾燥肌向けに用意されているそれぞれの製剤の特徴や違いについてみていきましょう。

乾燥肌には塗り薬が効果的?

乾燥肌は、肌の水分が減少しうるおいが少なくなっている状態です。カサカサの状態の肌はバリア機能も低下しているため、いつの間にか肌の状態が深刻になっているケースも少なくありません。適切なケアをせず放置してしまうとなかなか症状が改善しない悪循環に陥ってしまう事も考えられるため、なるべく早い段階でのケアが必要です。外部の刺激に対しても敏感になっている状態であるため、かゆみが伴うような場合には、早めに保湿剤などの塗り薬(医薬品)による治療が効果的な場合もあります。

乾燥肌に適した塗り薬の選び方

特にかゆみが強い場合には、医師の診断のもとでかゆみ止め成分が入っている製剤の選択が良いケースがあります。かゆみがあると無意識のうちに掻きむしってしまい、さらに患部の状態が悪化してしまう可能性があるためです。抗ヒスタミン薬、局所麻酔成分、ステロイドなどが使われることが多く、ステロイドなどは非常に強い効果を持った成分ですが、その反面継続して使うには注意が必要ですので、症状が軽い場合には抗ヒスタミン薬が選択されます。これらの判断は医師や薬剤師の判断のもとで使い分けがおこなわれますので、初めて使用される場合などは、まず専門家に相談するようにしましょう。かゆみが強くない場合には、保湿効果の高い製剤を選ぶ方がよいでしょう。

クリーム

塗り薬を選ぶならどのタイプ?

塗り薬には、保湿成分や治療成分、かゆみ止めといった主成分による違い以外に、テクスチャ(剤形タイプ)の違いにより様々なタイプが用意されています。患部へのカバー力、どのような場所に塗るか、使用感などによって使い分けされています。

●軟膏タイプ

水分を含まないタイプで、刺激が少ないため肌が弱い方でも使いやすい製剤です。汗や水で流れにくい特徴をもっているため、患部のカバー力は高く保湿性もよいですが、若干べたつきが強い傾向にあります。外出前の使用だと見た目でテカりがでてしまったり、衣服についてしまったりすることがあるため、シーンを選び上手く使い分ける必要があります。

●ローション・乳液タイプ

水性や乳液タイプで、非常にさらっとした塗り広げやすい使用感が特徴の製剤です。アルコール成分や清涼感を加えた製剤も多く、熱を持った患部やかゆみのある場所などに使われることが多いです。軟膏タイプに比べるとカバー力は弱いため、保湿力や成分をその場にとどめさせる力は弱いタイプになります。

●クリームタイプ

水と油を混ぜ合わせたタイプで、前述の2タイプの中間的な位置づけです。伸びが良く塗り広げやすく、ある程度のカバー力も持っています。水と油の配合バランスによって“油中水型(油性が強いタイプ)”や“水中油型(水性が強いタイプ)”などの分類があり、使用感や患部の状況などによって使い分けが可能です。

軟膏・クリーム・ローションの図

塗り薬の塗り方

まずは患部に薬を塗る準備として、手をきれいに洗いましょう。手に雑菌や付着物があると塗り薬とともに患部に残ってしまい刺激となる可能性があります。患部もできるだけ清潔な状態がよいため、入浴後などに塗るように指示されることがあります。皮膚からの水分の蒸発を防ぐためにも洗浄後や入浴後はできる限り早く塗るようにしましょう。軟膏やクリームタイプは、やさしく伸ばして塗るだけの「塗布」(強くすり込まない)がおすすめです。塗布する量については、医師や薬剤師から指示があった場合にはそれに従い、「軟膏やクリームタイプは人差し指の先から第一関節まで出した量が、ローションタイプは1円玉くらいの大きさの量が、手のひら2枚分(両手分)の面積に塗る量」、とされています。

塗り薬のイラスト

乾燥肌には「ワセリン」もおすすめ

ワセリンは軟膏タイプの製品であり、医薬品の「白色ワセリン」やベビー用のワセリンなどがあります。薬成分などは含まれておらず100%ワセリンだけの軟膏製剤です。カバー力が高いため、肌に水分をとどめてくれると同時に外部の刺激から肌を守ってくれます。日々の乾燥ケアには、シンプルなワセリン製剤もおすすめです。刺激も少ないので、赤ちゃんから大人まで使うことができます。

乾燥肌はまず保湿!かゆみが強いときには塗り薬を

少し肌が乾燥してきたと思ったら、かゆくなってしまう前に保湿などのケアをしっかりとしてあげることが大切です。市販のケア用品も多く販売されていますが、それぞれの特徴をしっかりと理解し適切に使うことが重要です。かゆみや赤みなど症状がひどい場合は、なるべく早い段階で皮膚科医に相談するようにしましょう。

工藤医師よりコメント

塗り薬は含まれる成分の違いは勿論、剤型にも違いがあるため多種多様です。ご自分の肌状態に合ったものを使わないと、反って症状が悪化してしまう場合もあります。購入される薬局、ドラッグストア等の薬剤師さんに相談して、最適な製品を選ぶようにして下さい。

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監修者

医師:工藤 孝文

内科医・糖尿病内科・統合医療医・漢方医。
福岡大学医学部卒業後、アイルランド、オーストラリアへ留学。
現在は、自身のクリニック:みやま市工藤内科で地域医療に力を注いでいる。
専門は、糖尿病・高血圧・脂質異常症などの生活習慣病、漢方治療・ダイエット治療など多岐にわたる。
テレビ・ラジオなどのメディアでは、ジャンルを問わず様々な医療の最新情報を発信している。
NHK「ガッテン!」では、2018年度の最高視聴率を獲得した。
著書は15万部突破のベストセラー「やせる出汁」をはじめ、50冊以上に及ぶ。
日本内科学会・日本糖尿病学会・日本肥満学会・日本東洋医学会・日本抗加齢医学会・日本女性医学学会・日本高血圧学会、日本甲状腺学会・日本遠隔医療学会・小児慢性疾病指定医。

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