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コラム
COLUMN

2021.09.14

乾燥肌・スキンケア

【医師監修】乾燥肌の原因を解説!対策してしっとり肌を目指そう

乾燥肌になると、カサカサとした手触りや、肌のつっぱり感といった不快な感覚に悩まされます。しかも、見た目もシワっぽくなり、実年齢以上に老けて見えるのもつらいところ。
まさに、“百害あって一利なし”の乾燥肌にならないためにも、その原因を知っておくことは大切です。今回は、乾燥肌を引き起こす主な原因とその予防策について解説します。

乾燥肌はバリア機能が低下している状態

乾燥肌とは、肌の水分が失われ、潤いがなくなっている状態のことを指します。本来、健康な肌は「バリア機能」と呼ばれる、外部の刺激から皮膚を守ったり、肌から水分の蒸発を防いだりする働きによって、肌内部に十分な量の水分を蓄え、潤いのある状態を維持しています。

しかし、何らかの要因によって肌の健康が損なわれると、このバリア機能も崩れてしまいます。それにより、肌内部の水分が保持できなくなり、乾燥肌になってしまうのです。それでは一体、何が原因となり肌の状態が悪化し、乾燥肌が引き起こされるのでしょうか。詳しくみていきましょう。

乾燥肌に悩むイメージ

乾燥肌を引き起こす5つの原因

乾燥肌を引き起こす原因は、加齢や空気の乾燥、外的刺激など実にさまざまです。ここでは、乾燥肌になり得る原因5つとその理由について詳しく解説するので、ご自身の状況と照らし合わせながら確認しましょう。

加齢

肌は、潤いを守るバリア機能を維持するため、皮脂をはじめとするさまざまな物質を分泌・産生しています。しかし、この力は加齢とともに衰えていくため、年を重ねるにつれて肌は乾燥しやすくなると考えられています。

また、加齢によるホルモンバランスの乱れからも、乾燥肌は引き起こされます。女性ホルモンには、「エストロゲン」と「プロゲステロン」の2種類があり、これらは月経周期や、妊娠、出産など、女性特有の体の変化に応じて、それぞれ適切に働いています。

この2つは肌との関わりも深く、エストロゲンは肌の生まれ変わり(ターンオーバー)において、プロゲステロンは肌の潤い保持において、それぞれ重要な役割を担っています。しかしこれらの女性ホルモンは、加齢とともに、特に30代以降、バランスが崩れやすくなってしまいます。そのため30代以降は、乾燥肌に悩まされやすくなるのです。

加齢による肌の変化は自然なことであるため、抗うことはできませんが、加齢とともに肌がどのような状態に変わっていくのかを正しく知ることで、食事や生活習慣、スキンケアなどを見直すことは可能です。日々の生活を見直しながら、肌の調子を整えていきましょう。

栄養不足

栄養が偏ると肌細胞生まれ変わり「ターンオーバー」が遅くなり、順調に行われなくなります。その結果、バリア機能が低下し、乾燥肌を招いてしまうのです。

極端なダイエットや、丼やパスタなどの単品料理ばかりを食べていると、健やかな肌を作り出すのに必要な栄養素が不足してしまいます。

また、喫煙も肌の栄養不足の一因といわれています。人の体は、喫煙により体内に有害物質が入ると、これを無害化しようと働きます。その際、ビタミンB2と、肌の弾力維持に欠かせないビタミンCが大量に消費されるため、肌の健康維持に必要な量が不足してしまうのです。喫煙習慣のある人はビタミンB2とビタミンCを積極的に摂取するのはもちろん、肌と体の健康のためにも、喫煙量を見直してみましょう。

紫外線

紫外線を浴びる女性

紫外線はシミやシワの原因として知られていますが、実は、乾燥肌の引き金にもなり得ます。紫外線を浴びることで、肌は軽い火傷のような状態(日焼け)となり、肌の最も外側にある表皮が炎症を起こします。角質層が炎症を起こすと、肌内部の水分を保持するバリア機能が低下するため、肌が乾燥しやすくなると考えられています。

空気の乾燥

肌は乾燥した空気にさらされると、肌の表面から水分が奪われ、乾燥してしまいます。このため、空気が冷え、乾燥する冬は肌がカサカサしやすいのです。しかも、エアコンやヒーターを使って暖を取ろうとすると、空気はいっそう乾燥し、肌はさらに水分を失いやすくなります。

また、冬に肌が乾燥しやすいのは、空気が乾燥するだけでなく、厳しい寒さも要因と考えられています。というのも、人間の体は気温が下がると、体温を維持しようと血管を収縮させるため、血行が悪くなります。すると、肌の健康維持に必要な物質が肌の細胞に行き渡りにくくなり、肌の潤いを守るバリア機能の低下を招いていまいます。バリア機能が低下した状態で、乾燥した空気にさらされる機会が増えるため、冬は特に乾燥肌対策が必要な季節なのです。

間違った洗顔、入浴方法

入浴のイメージ

洗顔時や入浴時は、肌に手指で直接触れたり、肌をお湯にさらしたりしますが、この時、間違った方法をとると、肌のバリア機能を崩す可能性があります。特に気を付けたいのは以下のポイントです。

<間違った洗顔方法>
・石けんや洗顔料の泡立てが不十分で、手指で肌を直接こすってしまう
・42度以上の熱いお湯ですすぐ
・水流が強いシャワーで直接顔を洗い流す

<間違った入浴法>
・ナイロンタオルでゴシゴシと体を洗う

これらを続けていると、潤いを保持するのに必要な皮脂を取り過ぎてしまい、その結果肌内部の水分保持を担うバリア機能が低下してしまい、乾燥肌を招いてしまいます。

乾燥肌の対策

乾燥肌の原因を解説したので、ここからは乾燥肌の対策方法を具体的に紹介します。

スキンケアを見直す

スキンケアは乾燥肌の対策として、とても重要です。乾燥肌は水分も油分も不足している傾向にありますので、化粧水で水分、乳液やクリームで油分を補ってください。「スキンケアは化粧水のみ」という方も少なくないかと思いますが、肌を守っている皮脂膜は水分と油分でできているため、不足しがちな油分を乳液で補い、肌内部の水分の蒸散を防ぎましょう。

スキンケアを選ぶ際は、セラミドやコラーゲン、ヒアルロン酸などの「高保湿」とされる成分が含まれているか確認してみてください。特にセラミドとヒアルロン酸は、保水力が高い成分と言われているおすすめの成分です。

バランスの良い食事をとる

潤いのある健やかな肌を保つには、栄養バランスのよい食事を1日3食、しっかり摂取することが大切です。乾燥肌が気になる方には、肌の主成分であるタンパク質、肌の水分保持に欠かせない必須脂肪酸、ターンオーバーを促すビタミンB2とB6、亜鉛、ビタミンAが特に重要です。

タンパク質は肉や魚、大豆製品、必須脂肪酸はエゴマ油や亜麻仁油、ビタミンB2やB6はレバーや卵などに豊富に含まれているため、これらを意識して献立を考えるとよいでしょう。

また、喫煙習慣のある人はビタミンB2とビタミンCを積極的に摂取するのはもちろん、肌と体の健康のためにも、喫煙量を見直してみましょう。

紫外線対策をする

暑い季節だけと思われてしまいがちな紫外線ですが、実は一年中降り注いでいます。曇りの日でも地上まで到達するため、季節や天候に関わらず、しっかり紫外線対策をして、肌がダメージを受けないようにしてください。

メイク前に日焼け止めを塗る、化粧下地やファンデーションに日焼け止め効果のあるものなど、専用アイテムを使うのが効果的です。また、肌が紫外線にさらされないよう、つばの広い帽子や日傘を用いたり、アームカバーや長袖を着用したりするのもオススメです。

部屋を加湿する

どんなにスキンケアで保湿しても、乾燥した空気にさらされると肌はどんどん乾燥してしまいます。

暖房を使用する際は、空気の乾燥を最小限に抑えるよう、設定温度を低めにし、加湿器を使ったり、濡れタオルを干したりして、加湿するようにしましょう。

また、エアコンは、冷房であっても空気を乾燥させます。夏は設定温度を高めにし、冬と同様に加湿対策をしましょう。

洗顔、入浴方法を見直す

洗顔や入浴は毎日のことですので、誤った方法で行っていると乾燥肌の悪化を招く原因となる場合があります。継続することで肌の状態は徐々に改善されていくので、根気強く続けましょう。

また、洗顔や入浴後は、顔や体から水分が失われやすいため、すぐに保湿します。柔らかいタオルで軽く水分を拭き取った後、肌に水気が残っているうちに、速やかに保湿ケアを行いましょう。

●乾燥肌向けの洗顔方法

・石けんや洗顔料を十分に泡立て、肌の上で泡を転がすように洗う
・40度前後のぬるま湯ですすぐ
・小鼻などは小指などで優しく洗うすすぐ

●乾燥肌向けの入浴方法

・浴槽のお湯を40度程度に設定する
・手の平に泡をつけて、体を優しく洗う

洗顔も入浴も、肌をいたわるように丁寧に行います。毎日のことなので、面倒に感じるかもしれませんが、継続することで肌の状態は徐々に改善されていきます。根気強く続けましょう。また洗顔や入浴後は、顔や体から水分が失われやすいため、すぐに保湿します。柔らかいタオルで軽く水分を拭き取った後、肌に水気が残っているうちに、速やかに保湿ケアを行いましょう。

乾燥肌の原因を見極めて、しっかり対策しよう!

乾燥肌の原因は、スキンケアや間違った入浴方法などさまざまです。しかし、その多くは予防策が立てられます。ご自身の乾燥肌の原因に合った方法でうるおった肌をめざしましょう。

ただし、乾燥がひどい場合、赤みや痛みなどがある場合は、自己判断せず一度医療機関で相談するようにしてください。

川﨑医師よりコメント

摩擦や日焼けなどの外的刺激だけではなく、睡眠不足や過度なダイエット、ストレスなどの内的要因でも乾燥肌をはじめとする皮膚トラブルを引き起こします。正しい方法で皮膚を守ることが健康な肌を維持するコツです。

監修者画像

監修者

医師:川﨑加織

皮フ科かわさきかおりクリニック院長。医学博士、日本皮膚科学会認定皮膚科専門医、日本抗加齢医学会専門医。
兵庫医科大学病院初期研修医、皮膚科入局からキャリアをスタートし、病院やクリニック勤務を経て、現クリニックを開院。 皮膚科専門医として、女性医師として、母として、患者さんの心と身体に寄り添うことを信条としている。

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