VOL.15 便秘・腹痛で冷や汗が出る!受診すべきサインとつらい便秘への対処法

冷や汗が出るほど便秘による腹痛に苦しんでいる際、「このまま様子を見ていれば治るのか」「もっと深刻な症状なのではないか」と不安を感じる方も多いのではないでしょうか。
冷や汗は体に大きな負担がかかっているサインのため、すぐに医療機関を受診しましょう。
今回は、便秘による腹痛で冷や汗が出る方に向けて、一般的な便秘の症状と病院を受診すべき腹痛の特徴、便秘による腹痛時に今すぐできる対処法をまとめて紹介します。
長期的な目線での便秘の改善方法や予防方法も解説するため、ぜひ参考にしてください。
一般的な便秘の症状は?
最初に、一般的な便秘で起きる症状をおさらいします。便秘による腹痛に困っている方は、自身の症状と比較してみてください。
腹痛
便秘で腸内に便やガスが詰まると、腸管の内圧があがって痛みを感じることがあります。便秘による腹痛の度合いは、便秘の原因や症状によってさまざまです。軽い痛みで済むこともあれば、腰のほうまでズキズキと痛む場合もあります。
症状がひどい場合は、冷や汗を伴うケースもあります。激しい痛みが続くときは、重大な疾患が隠れている可能性もあるため、すぐに医療機関を受診しましょう。
お腹の張り
便秘が続いて腸内の悪玉菌が増加すると、便が腐敗してガスが発生します。便やガスが溜まると、お腹がパンパンに張ったり、臭いおならが出たりするケースがあるため注意が必要です。
吐き気
便秘による吐き気の原因には諸説あります。例えば、大腸に大量の便が溜まると、小腸や胃の消化物が先に進まなくなり、消化不良によって吐き気を催す可能性があります。
また、大腸内で発生したガスが胃を圧迫し、吐き気を引き起こすケースもあるため要注意です。
医療機関への受診が推奨される腹痛の特徴

便秘による腹痛と考えられる場合でも、以下のような症状があるときは、早めに医療機関を受診してください。
- ・突然激しい腹痛が起きた
- ・腹痛が24時間以上続いている
- ・痛みがだんだんひどくなっている
- ・お腹を押したとき、または押して離したときに強く痛む
- ・貧血症状(めまい・頻脈・冷や汗など)を伴う
- ・発熱や下痢、嘔吐、血便、吐血を伴う
- ・腸が痙攣するような強い痛みがある
- ・息苦しさを感じる
該当する症状がある場合、大腸がん、腸閉塞など、便秘以外の疾患が隠れている可能性もあります。
【すぐに解消したい方向け】便秘による腹痛への対処法
現在、便秘による腹痛に苦しんでいる方は、早めに排便して腹痛を解消しましょう。以下では、つらい便秘中に排便を促すための対処法を4つ解説します。
腸をマッサージする
腸をマッサージすると、腸の動きが活発化し、排便できる可能性があります。便座に座りながら行うマッサージの手順は、以下のとおりです。
- 1.背中側の腰回りを両手のひらでリズミカルにさする
- 2.同様の方法で脇腹をさする
- 3.同様の方法で前面のお腹をさする
トイレから出る余裕のある方は、仰向けに寝転び、腸の上をくるくると円を描くように揉んだり、トントンと軽く叩いたりする方法も有効です。
排便時の姿勢を工夫する
便器に座っている際、背筋を伸ばした状態で前かがみになると、直腸と肛門がまっすぐにつながり、スムーズに排便しやすくなります。背筋が曲がっていると、肛門に力が伝わりにくくなるため注意しましょう。
洋式トイレの場合、足元に踏み台を置いて、膝の位置をお尻より高くする方法もおすすめです。
浣腸を使用する
市販の浣腸を使用することで、すばやく便秘による腹痛を解消できる可能性があります。
浣腸は、肛門から注入した薬液で便を柔らかくして排便を促す薬剤です。浣腸を使うときは、製品に記載された使用上の注意をよく読んでから使用しましょう。
なお、浣腸について、詳しくは以下もご覧ください。
【医師監修】浣腸の仕組みとは?使うタイミングや適切な使い方を解説
酸化マグネシウム便秘薬を服用する
酸化マグネシウム便秘薬は、お腹が痛くなりにくくクセにもなりにくい薬剤です。浣腸よりも効果がゆるやかで、一般的には服用から8〜12時間程度で排便が促されます。
ただし、症状や体質により効果の現れ方には個人差があります。使用時は、製品に記載された使用上の注意をよく読んでから使うことが大切です。
また、ほかの薬を服用している方や体調に不安のある方は、事前に医師に相談しましょう。
なお、健栄製薬の「酸化マグネシウムE便秘薬」は、オンラインショップでも購入できますので、便秘解消をお急ぎの方は検討してみてください。
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【長期的に改善したい方向け】便秘の予防方法

便秘による腹痛を防ぐには、便秘を根本的に改善する必要があります。以下では、長期的に取り組める便秘の予防方法を4つ紹介します。
生活習慣を見直す
便秘を予防するために、まずは生活習慣を見直しましょう。可能であれば、毎日同じ時間に起床し、食事も1日3食決まった時間に食べることを意識してみてください。
生活リズムが決まれば、腸の動きも整うため、便秘を防ぎやすくなります。
なるべくストレスを溜めない
便秘予防には、ストレスを溜めないことも大切です。人間の自律神経には交感神経と副交感神経の2種類があり、副交感神経が優位になると腸の動きが活発になります。
副交感神経とは、リラックスしているときに働く神経で、とくに睡眠時に優位に働きます。そのため、便秘を改善してスムーズな排便を促すには、就寝時間と起床時間を固定し、質の良い睡眠を取るのがおすすめです。
なお、ストレスが溜まると交感神経が優位になり、腸の動きも低下しやすくなります。便秘改善を目指す方は、リラックスできる時間をこまめに確保し、ストレスを発散しましょう。
適度な運動をする
運動には、腸のぜん動運動を促す効果があります。なかでもウォーキングには自律神経のバランスを整える効果があり、腸の働きを調整してくれるため、1日30分程度歩くと良いでしょう。
外での運動が難しい場合は、室内でのストレッチでも問題ありません。
水分をしっかり取る
便秘によって硬くなった便をやわらかくするには、水分をしっかり摂取することが重要です。
目安として1日に2リットルの水を飲むと良いでしょう。とくに、朝一番に水を飲むと、夜の間に空っぽになった胃腸を刺激して大腸のぜん動運動を促す効果も期待できるのでおすすめです。
冷や汗が出るほどの便秘・腹痛は適切に対処しよう
腸内に便やガスが溜まると、腸管の内圧があがって腹痛が起きやすくなります。冷や汗が出るほどの腹痛が発生した場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。
なお、便秘でつらい思いをしている方は、日ごろの解消を目的に今回紹介した対処法をぜひ試してみてください。
単なる便秘だと思っても、なかには大きな病気が原因となって、腹痛などの症状が起きている場合もあります。通常とは異なる激しい症状が現れたときにも、早めに病院を受診することが大切です。