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VOL.155 プルーンは便秘改善効果が期待できる?摂取量の目安やおすすめの食べ方を解説

便秘改善効果が期待できる食品には、さまざまな種類があります。プルーンもその1つとして注目されています。

しかし、プルーンはあまり一般的な果物ではないため、食べ慣れていない方も多いかもしれません。

今回は、プルーンの特徴や便秘改善に役立つと考えられる栄養素を紹介します。また、摂取量の目安やおすすめの食べ方についても解説します。

プルーンの特徴や摂取方法を踏まえて食生活に取り入れながら、便秘改善を目指しましょう。

プルーンってどんな果物?

プルーンは、ドライフルーツとして食べられることが多い果物です。生のプルーンは7~10月が旬となる秋の果物で、西洋スモモとも呼ばれます。日本では主に長野県で生産され、生食でも甘みがあり食べやすいです。

プルーンには便秘改善効果が期待できます。1 日 100g のドライプルーンを供給する食品には、「干しプラム/プルーンは、正常な腸機能に寄与します」という健康強調表示にあたる文言の使用がEUでは認められています。

また、継続的な摂取による試験結果から、慢性便秘症の便形状改善や便秘症状改善に効果があることが証明された報告もあります。

プルーンの主な栄養素と便秘改善に役立つ働き

プルーンに含まれる栄養素のなかで、便秘改善に役立つと考えられるのは「食物繊維」と「ソルビトール」です。2つの栄養素の特徴と便秘改善に関する働きを詳しく見ていきましょう。

食物繊維

食物繊維には大別して「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」の2種類があります。それぞれの働きは、以下のように異なります。

  • ・水溶性食物繊維:主に腸内の善玉菌を増やす働き、便をやわらかくする働きをする
  • ・不溶性食物繊維:主に便の量を増やし腸管を刺激することで、排便を促す働きをする

2種類の食物繊維をバランス良く摂ることが大切です。ただし、便秘が重度の場合、不溶性食物繊維に偏るとかえって便が出にくくなるため気をつけましょう。

なお、プルーンには、2種類の食物繊維がバランス良く含まれています。生のプルーンもドライプルーンも、2種類の食物繊維をほぼ同量ずつ含むため、どちらを選んでも良いでしょう。

ドライプルーン100gあたりには約7gもの食物繊維が含まれるため、効率的に摂取したいときにおすすめです。

ソルビトール

ソルビトールは糖アルコールの一種で、プルーンの甘みのもととなる天然の甘味料です。モモやナシなどにも含まれ、甘味料として市販のお菓子などにも用いられます。

保水性に優れ、大腸の水分吸収を抑え便の水分量を増やす働きがあります。また、便がやわらかくなるため便通が促されます。緩下作用があることから、便秘薬の成分としても使われます。

ただし、過剰摂取すると便がゆるくなり過ぎるため注意が必要です。とくに、ドライプルーンのソルビトール含有量は果物で最も多いため、必要以上に食べ過ぎないようにしましょう。

プルーンの適切な摂取量と食べるタイミング

便秘改善にプルーンを役立てたいなら、適切な摂取量や食べるタイミングを知っておくことが大切です。以下ではプルーンの摂取量目安や食べるタイミングを紹介します。

プルーンの1日あたりの摂取量目安

生のプルーンは流通量も少なく日常的に食べる食品とはいえないため、摂取量の目安はとくに決まっていません。

「果物のある食生活推進協議会」は、1日あたりの果物摂取目標量を200g以上としています。プルーンだけでなく、ほかの果物と組み合わせて全体で200g以上食べることが望ましいです。あくまでも生の果物を摂取する目標量のため、栄養成分が凝縮されているドライフルーツの場合は摂取量を調整する必要があります。

ドライプルーンの場合は、1日あたり4~5粒(約40g)が目安とされています。ドライプルーンは通年流通しているため、便秘改善には日常的に摂取すると良いでしょう。

ただし、食べ過ぎると前述のようにお腹がゆるくなりやすいため、目安量を守ることが大切です。

なお、プルーンにはポリフェノールも含まれます。とくに、妊娠中の過剰摂取は、動脈管早期収縮の原因となる可能性もあるため注意が必要です。

便秘改善目的なら朝がおすすめのタイミング

プルーンはいつ食べても良い食品ですが、便秘を改善したいならとくに朝食に取り入れるのがおすすめです。朝食の摂取で排便が促されると、朝の排便習慣もつきやすくなります。

プルーンは前述のとおり食物繊維を多く含むため、排便を促すのにも望ましい食品です。朝に食べる習慣をつけると良いでしょう。

ドライプルーンは気軽に食べられるため、間食にも向きます。保存性が高く携帯もしやすいため、外出先でのおやつにも活用するとより効率的に摂取できます。

便秘改善効果を得やすいプルーンの食べ方

便秘改善を目的にプルーンを摂取するなら、食べ方も重要です。便秘改善効果を引き出しやすい食べ方を知っておくと良いでしょう。

効果を得るには摂取を習慣化することが大切なため、無理なく食べられる方法で続けましょう。以下ではおすすめの食べ合わせなどを紹介します。

ヨーグルトやチーズと食べる

ヨーグルトやナチュラルチーズなどの発酵食品には、乳酸菌が含まれます。食物繊維の多いプルーンと一緒に食べると、腸内環境の改善に役立ちます。

ドライプルーンを無糖ヨーグルトに入れれば、甘味料の代わりにもなります。ナチュラルチーズとドライプルーンをおやつやおつまみとして組み合わせるのも良いでしょう。

ドライプルーンを料理に使う

ドライプルーンはそのまま食べるだけでなく、料理やお菓子作りなどにも使えます。肉料理に加えるとジューシーになり、不足する食物繊維も補えます。ケーキなどの材料にすると、食物繊維を摂れて自然な甘みも出せます。

また、サラダに加えて野菜と一緒に摂取するのもおすすめです。便秘改善には、腸の蠕動(ぜんどう)運動を促す作用のあるオリーブオイルを使ったドレッシングをかけると良いでしょう。

水分も一緒に摂取する

ドライプルーンを食べる場合は、水分の摂取も同時に意識することが大切です。水分不足になると便秘が悪化してしまうため、水分を含む食材を使ったり、スープや飲み物を添えたりしましょう。

食事のタイミングに限らず、便秘改善には日常的にこまめな水分補給を行うことが望ましいです。プルーンの摂取とともに、水分補給も心がけましょう。

便秘解消を目指すなら生活習慣も改善しよう

便秘改善効果を得るには、生活習慣の改善も大切です。プルーンだけに頼るのではなく、日ごろから便秘になりにくい生活習慣を心がけましょう。

具体的に意識したいことを説明します。

栄養バランスを考えて3食しっかり食べる

1日3食を規則正しく食べることで、腸が活発になりやすいです。便秘改善には、とくに朝食を毎日摂取し、排便習慣を定着させましょう。

食物繊維や発酵食品を中心に、栄養バランスの整った食事を摂ることが望ましいです。

適度な運動を取り入れる

運動不足も便秘の原因の1つです。運動不足が続くと腹筋が弱まり、排便のしにくさにつながってしまいます。

運動を取り入れると血行が良くなり、腸の活発化が促されるため、習慣的に運動を取り入れましょう。

便秘改善を目的とするなら、便秘に効果が期待できる運動を続けるのがおすすめです。腹部に手で「の」の字を書くようにするマッサージ、体をひねる体操、腹筋運動などがあります。

ストレスを溜めない

ストレスや疲労により自律神経が乱れると、便秘が悪化してしまいます。日ごろからストレスを溜めないことや、十分に休息をとることが大切です。

ストレスを感じたら、運動や好きなことをして自身に合った方法で発散すると良いでしょう。睡眠を充実させることもストレス解消になります。

便秘解消方法として市販の便秘薬もある

生活習慣を改善しても便秘が解消されない場合は、市販の便秘薬を試してみるのも1つの方法です。便秘薬にはさまざまな種類があります。なかでも、酸化マグネシウム便秘薬は腸を刺激する成分を含まない非刺激性の便秘薬で、お腹が痛くなりにくく、クセになりにくい特徴があります。

便秘薬を使用する際は用量用法を守りましょう。また、ほかの薬を飲んでいる方や持病がある方は、医師や薬剤師に相談してから服用してください。

プルーンを適度に食べて便秘改善に役立てよう

プルーンは、便秘改善に役立つ食物繊維やソルビトールを多く含む果物です。ドライプルーンなら保存性が高く通年入手できるため、日常的に気軽に取り入れられます。1日4~5粒を目安に、朝食や間食を中心に継続的に摂取すると良いでしょう。

なお、便秘改善には食品の摂取のみではなく、生活習慣の見直しもあわせて行う必要があります。また、便秘が重度の場合や改善されない場合は、自己判断せず受診することが望ましいです。

プルーンを活用するとともに、栄養バランスの良い食事や適度な運動を取り入れながら、便秘を改善していきましょう。

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